平成10年3月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問(議案質疑を含む)と答弁の全文です。
前文 野村まこと(眞実)
○副議長(縁川賢次君)4番,野村まこと(眞実)君。〔4番野村まこと(眞実)君登壇](拍手)
○4番 野村(眞実)君 平成10年第1回定例市議会におきまして,通告に従いまして,ただいまより一般質問を行わせていただきます。 最初に,議案質疑でございますが,議案の第13号,18号,19号,20号,21号,23号,24号,25号,26号,27号,28号,29号,31号というふうに通告をいたしました。本議案は,使用科や手数料の額の見直しを行う議案が13件でございまして,その改定時期や内容を見るとまちまちであります。
例えば,議案第31号のように22年ぶりのものもあれば,議案20号のように,わずか2年で改定となるものもあり,場当たり的との酷評があるのもやむを得ないように思われます。
またそのほかにも,新年度から学校給食費が値上げされますが,長年にわたって改定しないできたことがよいかと言えば,必ずしもそうとは言えず,改定しないことによりサービスの質が低下し,本来の目的を満たさなくなっていたとしたら,それは執行部の怠慢と言われても仕方がないことではないでしょうか。
そこで,お伺いいたします。ほとんどの使用料の改定が提案された中で,下水道料を改定しないのはなぜなのか。特別会計の下水道事業会計の中で,下水道関連の企業債は年々増加しており,平成10年度末の見込額は,828億円になっており,一般会計よりの繰入金も48億3,800万円であり,使用料の滞納繰越額が2,237万円もあるのに,督促手数料すらも徴収しておらず,理解に苦しむところであります。
そもそも下水道料は10年近くも改定しておらず,平成5年の水道料の改定時にも未改定でした。料金の改定は,ただいまの佐藤議員も同様の質問をされましたけれども,一定の法則に従い,原価率の変動を基準としているはずと理解しておりました。そこで,質問ですが,今回,改定の提案をしながった理由と,下水道料金の単価の算定根拠と,それに基づく,前回改定時と現在のおおむねの数値の推移についてお伺いいたします。 2つ目でございます。本来の使用料や手数料の見直しは,公平,公正の原則に立った上で,時期であったり,改定幅などについて一定のルールを持って行うべきであり,あらかじめ設置した審議会等へ定期的に諮問し,その答申に基づいて庁内で協議し改定ずるよう,料金改定のオープンルールによるシステム化を図るべきと考えますが,その用意があるのか,執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,環境行政の質問でございます。
民間企業で全隈町に計画されている産業廃棄物の処分場が,地元市や県の意向が無視されて,厚生省により行政不服審査の申し立てが認められてしまったことは,極めて憂慮すべきことであります。
この件については,私も自分の足と目で各地を視察し,聞き取り調査等を行った上で,平成7年9月の定例市議会の一般質問の中で,設置場所として不適当であり設置は望ましくないとの指摘をし,その後も関係機関へ働きかけをしてまいりました。にもかかわらず,現状では,県としても許可せざるを得ない状況にあるようですが,かといって,手をこまねいているわけにもいかず,今後については,県の方で法律の範囲内で許可の際に,附帯条件をつけて,少しでも安全面の向上につながるような対策を指導してもらうことを期待する以外になく,また,地元市としては,実際に持ち込まれる廃棄物が安定4品目のみとなるよう,監視体制の確立を行うことが急務であると考えます。
そこで御提案ですが,水戸市としても早いうちに県と協議をし,産廃銀座として有名になってしまった那須町や黒磯市のように,水戸市の職員に立入調査権を持たせるための県職員としての併任辞令が交付されるよう対応策を講ずべきと考えますが,執行部の見解を伺います。 続きまして,下水道行政の質問でございます。
岡田市長の本定例会の所信で,那珂久慈流域下水道への参入を示唆するともとれる発言があり,その後の答弁で,さらに具体的に提案されておりましたが,仮に流入するとしたらば,日量何万トンを予定しているのか,具体的算定根拠もあわせて伺います。
私が初めて下水道の問題に政策的な意味合いでかかわったのは昭和55年のころであり,昭和57年に処理場が東部浄化センターに都市計画決定された当時は,市民の間でも,亡き佐川市長が市長候補として提唱していた分散方式か,建設省の方針であった一括集中方式かをめぐり,各方面で論議をされておりました。私は,佐川市長とは別の立場におりましたが,当時.最小限の投資で最大の効果を得られる処理方法について,独自の調査検討を行い,市内の河川に近い低湿地帯や休耕田等の利用価値の低い土地を数カ所利用した一部分散処理を取り入れた具体的なプランを提唱しておりました。そのようなこともありまして,水戸市公共下水道早期普及整備方針等対策調査特別委員会の委員ではありませんでしたが,政友会を代表して委員になっている小松崎常則,波辺政明両議員についてオブザーバーとして参加させていただきながら,政友会では,委員会開催ごとに,会派のメンバーで勉強会を開き,相互に研さんを積んできたところであります。執行部の説明も極めてわかりづらいため,整理が必要との見地から,委員会の経過や過去の水戸市の資料をもとに,岡田市長の下水道に関する公約や水戸市の現状の汚水雑排水の処理状況を考察してみることになった次第です。
水戸市第4次総合計画の下水道の汚水処理の計画では,平成15年度末において処理区域約4,463ヘクタールの供用及ぴ普及率約70%の達成を目指すとしており,この面積は,水戸市の市街化区域の総面積である3.928ヘクタールを535ヘクタール,約13.62%ほど上回っておりまずが,恐らくこれは,双葉台や大塚。赤塚やけやき台のフレックスプラン,水府・青柳地区の特定環境保全公共下水遣及び常澄地区のそれぞれの処理区のうち,一部市街化調整区域の部分を含む面積であるためと思われます。
そこで,水戸市の平成7年10月1日付の国勢調査のデータに基づく市街化区域内の人口を企画に確認したところ,19万2,137人で,総人口は24万6,347人とのことで,翌年の10月の時点での人口も24万6,212人であるため,同率換算でおおむね市街化区域内の人口は77.99%で,19万2,020人と想定されまず。仮に年間1,000人ずつの人口増があったと仮定しても,平成15年の総人口は約25万2,000人であり,市街化区域内の人口は19万6,535人となるわけでず。この仮想人口を処理計画区域内の人口に置きかえると,13.62%増の22万3,303人となり,この人数がら,大塚・赤塚分の4,537人と双葉台の7,304名,けやき台の1,752人と水府・青柳の2,600人と常澄の4,820人を差し引くと,必要処理対象人数は,20万2,290人となります。
そこで,日最大処理量の1人当たり522リットルを掛けると10万5,595トンが必要処理量となり,そのうち7万9,500トンは.水戸処理区の北系列で処理すること1こなるため,平成15年度の時点での不足分は2万6,000トンとなるわけであります。これは,すなわち市街化区域内のずべての汚水と生活雑排水を公共下水道で処理した場合の不足分の上限ですが,実際には,そのほかにも合併処理浄化槽で処理されている汚水量,平成15年までの普及増加分を含まない現在のデータで1日当たりl万9,989トンあり,それを見込むと,不足分はわずが6,000トンとなるのであります。
以上のようなことを考えても,9万トンが過大投資であることは自明の理であるのに,下水道部の責任者であある橋本部長は,平成元年のバブル下水道基本計画をバイブルのように思っているようで,県中央広域水道用水の二の舞にならないためにも,早急に私は,平成元年8月に水戸市で策定しました「水戸市公共下水道基本計画設計諸元の見直し調査報告書」の再見直しを行うか,または,新たな下水道基本計画と,それに基づく実施計画を策定する必要があると考えますが,執行部の見解を伺います。
ちなみに私の試算では,現計画の9万トンは全くの過大投資であり,北系列やフレックスの改修等のための余裕量を見込んでも3万トンあれば十分との結論に至ったのでありまず。また,那珂久慈も東部も要らないとの見解が正しい場合でも,
見川のクリーンセンターも近い将来全面改修が必要で,改修費も30億円がかる予定とのことでもあるので,その際には改修せずに,希釈して公共下水道に参入することも検討すべきで,そのときは.3万トンの那珂久慈参入もむだにはならないものと考えます。
以上で,下水道の質問を終わらせていただきます。 続きまして,赤塚駅周辺開発についての質問でございます。
北口市街化再開発事業や南口土地区画整理事業,橋上駅などの計画が明らがにされ,多くの市民より待望されているところでありますが,そのプランの中には
交番が存在しておりません。今,赤塚地区には,石川町と赤塚に交番がございますが,いずれも不在がちの状況であり,赤塚駅の計画の中に当初から交番を設置する,計画段階で位置づけることは自明の理と考えまず。このことは,田口議員の御質間の中でも昨日ありましたけれども,駅南の死体遣棄であったり強盗事件,数々のその犯罪が現実に起きて,それによって市民の声が大変大きくなった上でも,なかなかその設置場所が後からでは確保できないということがありまして,結果として臨時交番という形で仮置きするような形をとっている状況を見ても,後からの設置がいかに困難であるかということは,もう言うまでもないことでございます。
そういうことを踏まえて,計画段階で,ぜひ交番を位置づけるよう検討していただきたいと要望を含め,その考えがあるのか見解をお伺いいたします。 続きまして,JR常磐線の連続立体構想は第4次総合計固にもあり,特に西部地区の市民からは,本当に待望されているところであります。
常磐線の連続立体交差へ向けての河和田2丁目の土地区画整理事業の中でも,そのときのための緑地帯を線路沿いに10メートル保全するような措置がなされており,そういったことから,今回の南口の土地区画整理事業のプランを拝見しましたところ,線路沿いの土地の確保が不足しているように見えたのであります。本来,JRの常磐線の連続立体は,長期にわたった構想として位置づけてあり,河和田2丁目の区画整理事業の中で既に公費を投資し,土地を取得しているということがら考えても,南口土地区画整理事業の中で,緑地として同様の計画の中で位置づけていくことが最も望ましいと考えますが,それが困難な場合でも,保留地という形で位置づけて,市が後に保留地を買収するという形をとるか,または財政難の時代でもございますから,権利者の方々あるいは地元の方に理解を得て,地区計画という形で10メートルの部分について制限を期すべきと考えておりますが,執行部の前向きな答弁を願います。 続きまして,県道玉里・水戸線についての質問でございます。
県道玉里・水戸線は,南口街区に接道する部分を残し,駅西線へつけかえとなる予定であるため,交通量のさらなる増大が予定されているところであります。特に赤塚中学校前の都市計画道路の裏見和線から岩間街道までの区間は通学路にもなっておりまして,ただでさえ危険な状態にあり,長年の課題でもありました。この問題は,毎年のように県への要望書の中に市長名で県に再三要望してまいりましたけれども,現実にはなかなか要望ががなわない状態でありますので,この際,この間を駅西線の延長として,都市計画道路として都市計画決定を行い,歩道整備や拡幅をすることが急務であるというふうに考えますので,執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,教育行政の質問でございます。
平成10年度の水戸市の予算は,財政難の時代の中でがつてない緊縮予算であり,教育長としても予算の獲得にさぞ御苦労されたこととお察し申し上げます。
新年度の教育費は,歳出で前年対比l.6%,約9,300万円の減でありますが,その内訳で学校建設費が小中合計で約7億5,800万円もの減額となっているのに,全く余裕がなく,ただでさえ厳しい運営状況にある学校管理費までも8,170万円も減額されており,持に,備品購入費は,ほとんどの部門で減額されております。しっかりとした体制で業務が執行できるのであろうか,と心配する声が政友会の勉強会の中でも上がり,一致した見解となっていたところであります。教育は,50年後の国の将来を占うとも言われ,また,毎日の積み重ねであり,一日たりとも休むことのできない,重要な分野であることは言うまでもありません。
予算上の私の判断が誤っているかもしれませんが,河和田地区市民運動場建設事業費に約9億2,100万円もの予算を確保するがために,他の教育費が圧縮せざるを得ないとしたら,運動場の建設に前向きで推進してきた一人として,時期を1年先送りにするなどの対処をすべきだったのかと自問自答しているところであります。
そんなことを考えながら,新年度の予算を改めて見ると,ソフト面での特徴が余り見られないようで残念に思えたわけでありますが,平成10年度の予算編成の中で特徴がありましたら,各課ごとにお聞かせください。
今日の日本は,まるで時代の変革期を象徴しているかのように数々の問題が毎日のように起きております。青少年の問題に限らず,実の親による幼児虐待や,社会や企業の指導者的な立場にある人たちの耳を疑うような不祥事であったり,高齢者による殺傷事件というように,枚挙にいとまがありませんが,他人ごととしていてよいのでしょうか。事務系とはいえ,教育の現場である各課の日常業務に深くかがわり合いがあるとの認識のもとで,今よりもほんの少しでも気配りした上で,教育長中心に一丸となって予算の執行に当たられますよう,心より念願し,予算に関連した質問を終わります。 続きまして,教育行政の2番目の質問でございます。成熟した社会の中において,博物館や芸術館のような文化施設と比較しても,情報の分野的偏りのない,杜会教育の一環にあるとも言える図書館の役割は大きなものがあり,特に物の豊がさに押され,忙しさも手伝い,心の豊かさが忘れられがちになってしまっている今日においては,改めてその存在と役割を見直し,さらに充実強化すべきであると考えます。
これからの図書館は,情報の発信基地としての役割も大きく,ホームページの開設により各種の知的財産を情報処理し,来館ぜずとも情報を活用できるようにしたり,パソコン通信を利用した各種調べ物に対応できるレファレンスサービスの電子化などの機能拡大が求められることは言うまでもないことであります。
また,財政難の時代であればこそ,例えば,中央図書館には,コントロールタワーとしての機能を持たせ,電子図書館化に合わせた総合目録ネットワークを構築するとともに,博物館にも近いので郷土資料室を充実し,埋蔵文化財を中心とした専門資料であったり,市の総合計画や各課,部門で発行している行政資料等を蔵書するなり,また,西部図書館には自然科学と,東部図書館には文学と哲学を,(仮称)見和図書館には社会科学と産業科学の蔵書を特にそろえるというように,それぞれの特徴づけを図ることが大切なことであり,国会図書館や県立図書館や他の自治体の図書館や短大,大学,高校等の学校図書館との官私を超えたリンクやネットワーク化はもとより,小中学校の図書館の充実や公民館の図書室の活用へ向けた巡回指導等も市立図書館に課せられた大切な役割の一つと考えます。
さらには,公長館の図書館機能を活用し,育児問題やしつけ,性教育,エイズ,環境,薬物やたばこの害などのビデオやコミックを巡回して貸し出せるようシステム化したり,市民の蔵書やコレクションの情報収集を行い,中央図書館の電子掲示仮を利用して市民ポランティア文庫を創設したり,不要になった図書やビデオ,CDを含む資料の寄附や処分の引き受けをシステム化したりと,一部でありますが,私見を述べさせていただきましたが,執行部の図書館に対する将来の展望を含めた見解をお伺いいたします。 教育行政の最後の質問でございます。水戸市には,
言葉や心に障害のある幼児のための,通級教室が3園に設置されており,浜田幼椎園のひまわり学級,常磐幼稚園のすぎのこ学級,緑岡幼椎園のたんぽぽ学級と,それぞれの現場で一人一人の障害に応じた,治療保育が行われていることは評価できるところであり,先生方の日々の御苦労に感謝するところであります。
この学級は,御承知のとおり,通級であるため,通っている幼児は,ふだんはそれぞれの国公立や私立の幼椎園に在籍しているため,在籍先の先生方も同様の御苦労をされているところでありますが,対象児童ごとに茨城県からは私立幼椎園特殊教育費補助金の交付が,水戸市からは私立幼椎園障害児保育補助金を交付する制度があり,少額とはいえ,喜ばれているところでありますが,対象となる幼児の特定が,県では通級教室に通っている幼児のすべてが認められているのに,水戸市では障害者手帳の交付が原則で,県と比較すると厳しいとの声をよく耳にしますので,県と同様の基準で円滑に捕助が行われますよう要望して,執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,福祉行政の質問でございます。
介護保険制度の導入を踏まえた諸施策の見直しについての質問でございます。
多くの問題を残した中で,公的介護保険の導入が本決まりとなり,本市でも,本年度は制度のかなめである,要介護認定の仕組みづくりのための,高齢者ケアサービス体制支援モデル事業が実施され,また,来年度は,介護保険準備室が新たに設置となり,導入に向けての体制づくりがなされつつありますが,何せ問題の多い制度だけに,担当部署の御苦労ははかり知れないものと胸中をお察し申し上げるところであります。
本来の公的介護保険の制度の受け皿は市町村ではなく,自動車賠償責任保険をアレンジした形,ずなわち生保と損保業界に受け皿となる保険機構を設置してもらい,請求代理権者が民間である以上,支払い義務者も民間となり,競争の原理により効果的で公正,公平な取引となるよう制度化すべきであるとの持論をかねてより位置づけてきた私としては,あとは民間の介護保険の掛金が,公的介護保険料と同額まで所得控除が認められるよう,税制度が改正され,受益者である国民が自由に選択できるようになることを願うところであります。
さて,介護保険制度の導入により,措置制度等の公費で対応していた種々の現行の福祉サービスの財源が介護保険に移行されることとなりますが,水戸市の事業やサービスのうちで移行されるものはどんなものなのか,それにより事務分掌はどのように変わると想定されるのか。来年度の介護保険準備室の位置づけと事務分掌もあわせてお伺いいたします。また,要介護の認定が最も重要かつ煩雑な業務になると思われますが,モデル事業を実施した経験を踏まえて介護保険制度の導入における本市サイドの問題点をどのようにとらえているのか,お伺いいたします。 続きまして,新老人保健福祉計画の策定についての質問です。新年度から2カ年計画で高齢福祉課に人員を1名配置し,老人保健福祉計画の見直しに着手するとのことでありますが,国の新ゴールドプランの終了や介護保険制度のスタートによる,新たなプランの策定に合わせる形での本市のスピーディーな対応は評価できるところであります。
そもそもゴールドプランは,介護保険制度の導入を見込んでいない段階でのプランであるため,市町村の事業として位置づけられているものの中にも,介護保険の導入にあわせ,民間が自由に事業化できるようになるものもあるわけですから,無理して急いで事業化すべきでないものがあっても当然ではないかとの意見があるのも私は理解しているところであります。
そこで質問ですが,本市の老人保健福祉計画の実施状況は,県内では高い方であると言われているようですが,平成9年度末の時点での達成状況と未達成のものの取り扱いの考え方についてお伺いいたします。
また,これは要望ですが,保険あってのサービス不足が懸念されている介護保険制度の実施時期と,今回の老人保健福祉計画の策定時期が一致しているとのことでもあるので,策定に当たっては,国の動向をいち早くキャッチし,おくれをとることないよう,そして,内容も実態を踏まえた上での充実したものとなるよう,さらには,担当者1人に任せ切りにすることなく,全課的,全庁的対応で取り組めますようお願い申し上げます。 福祉行政の3番目ですが,精神障害者授産施設の早期設置についてでございます。精神障害者の福祉施策は,他の障害者のものと比較し著しくおくれていることは既に御承知のことと思います。私,初当選した3年前の6月定例会で精神障害者の福祉作業所の支援策について質問,要望し,以来,その後も言い続けてまいりました。また,この件は,後に他の議員の方も議会で取り上げておりましたが,4水総の3か年実施計画の中に,平成9年度になり,精神障害者授産施設の設置へ向けた調査検討が位置づけられましたことは,評価できるところであります。
昨年の9月定例会において,さらに踏み込んだ具体的な提案を申し上げ,設置へ向けての取り組みについて,水戸市社会福祉事業団や水戸地区精神障害者を守る会との委託を視野に入れての連携を密に行うとの御答弁をいただき,具現化へ向けて一歩前進と,多くの精神障害者の関係者の方々も心待ちにしているところであります。
そこで,今回の質問ですが,精神障害者の授産施設の調査検討の進捗状況について,設置の必要性の認識も含めお伺いいたします。
また,過日に行われた守る会の総会の席において,行政に頼りっきりにならず,守る会として,家族が将来の委託先の受け皿としての意味も含め,主体的に法人化へ向けての準備会を設立することが議決され,準備会が発足されましたことは既に御承知のことと思いますが,担当課におかれましては,今後も積極的なかかわりを持たれ,早期実現へ向けてのさらなる支援をされますよう強く要望するところであります。 福祉行政,最後の質問でございます。障害者基本計画の策定についてでございます。
政府の総理府障害者対策推進本部により,障害者対策に関する新長期計画が平成5年の3月に策定され,平成7年5月には,平成8年度中に市町村でも障害者計画を策定することが望ましいとの見解が示されたことは既に御承知のことと思います。多くの市町村で取り組みがおくれている中,水戸市でも策定に向けて動さ出すとのことであり,評価するところであります。しかしながら,国の長期計画は,平成5年よりの10カ年計画であり,それに合わせた計画を策定するとすれば,平成10年度中に策定が完了したとしても,残り期間は15年までの5カ年しかないことになるのでずが,いつまで,何カ年の計画をつくられるつもりでいるのかお伺いいたします。
また,策定に当たっては,地域の特性や実情に合ったプランでなければならず,そのために保健所や精神保健センターやハローワークなどの関係機関や近隣市町村に加え,水戸市保健センターや総合教青研究所の内部機関,さらには,福祉団体や家族会やボランティア団体等の民間組織との連携が不可欠であると考えます。また,障害者と一口に言っても,身体障害,知的障害,精神障害というように,障害の種類がある上,対象の年齢も幼児,児童から60歳過ぎの高齢の方までと幅が広く,ともすると,理念や目標が中心の総花的になってしまうのではと懸念するところでありまず。ぜひとも具体的な間き取りを関係者に行い,財源難であることを踏まえ,時には相互で利用することも視野に入れた上で,具体的な数値や行動計画,さらには,進行管理の方法まで盛り込んだ,県都として恥ずかしくないものを策定いただきたく強く要望するところであります。執行部の見解をお伺いいたします。
以上をもちまして,第1回の質問を終わらせていただきます。
答 弁
○副議長(緑川賢次君)暫時休憩いたします。午後2時58分休憩
午後3時23分再開
〔議長森富士夫君議長席に着く]
○議長(森富士夫君)副議長と交代いたしました。
休憩前に引き続き会議を開きます。
4番,野村議員の議案質疑及び一般質間に対する答弁を願います。
財務部長,武藤光男君。
〔財務部長武藤光男君登壇〕
○財務部長(武藤光男君)野村議員の一般質問のうち,
使用料・手数料の見直しについてお答えいたします。
このたびの各種施設等の使用料や手数料の改定につきましては,開館以来のものや前回の改定から長い年数が経過をしているもの,物価の変動,管理運営経費の増,及び他市の状況等を勘案するなど,受益者負担の原則に立ち,住民負担の公平確保を図ることを考慮して見直しを行ったものであります。
また,使用料や手数料の改定については,審議会を設置するなど改定のためのシステム化を図るべきとの御意見につきましては,一定期間ごとに見直しを図ることなど,御意見を参考に,今後の検討課題とさせていただきたいと思います。 ○議長(森富士夫君)市民環境部長,川又信孝君。
〔市民環境部長川又信孝君登壇〕
○市民環境部長(川又信孝君)野村議員の一般質間のうち,環境行政についてお答えいたします。
全隈町に建設が予定されている産業廃棄物最終処分場の設置につきましては,知事の不許可決定に対し,国は法的要件を満たしているとして不許可処分を取り消す裁定を下し,それを受けて知事は設置を許可したものであります。
この許可に際し,知事は,市長と公害等の防止に関する協定を締結するよう,事業者を指導しているところでありますので,搬入品の安定4品目の厳守,その他監視体制を含めた公害防止に関する協定を早期に締結してまいりたいと考えております。
議員御提案の件につきましては,今後,県とも協議をし,検討をしてまいりたいと考えております。 ○議長(森富士夫君)下水道部長,橋本耐君。
〔下水道部長 橋本耐君登壇〕
○下水道部長(橘本耐君)野村議員の御質問のうち,下水道行政についてお答え申し上げます。まず,那珂久慈流域下水道への参入につきましては,早い時期に市議会の御意見をいただき,尊重しながら.関係機関と協議を進め,御理解を得てまいりたいと考えておりますが,現計画で参入した場合におきましては,那珂久慈浄化センターへ約9万立方メートルを流入させ,処理する予定でございます。
次に,現有施設の処理能力についてでございますが,平成8年度末における現有処理施設能カは,公共下水道では,水戸市浄化センター北系列の1日当たり約6万立方メートルを初め,双葉台,大塚・赤塚及びけやき台の各浄化センターと特定環境保全公共下水道の水府・青柳浄化センターを含めて,合計で1日当たり約7万立方メートルとなっております。
また,農業集落排水においては,飯富地区を初め3地区でl日当たり約1,100立方メートル,コミュニティ・プラントは,約2,800立方メートル,それぞれ処理能力を有しております。
さらに,合併浄化槽は,約1,600基が設置されております。 次に,公共下水道の汚水量についてでございますが,それぞれl日当たり,水戸処理区で約17万立方メートル,常澄処理区で約5,800立方メートル,特定環境保全公共下水道の水府・青柳処理区で約1,500立方メートルを計画しております。
このうち,水戸処理区の汚水量算定の具体的積算根拠についてでございますが,まず,汚水量算定に必要な計画人口の推定は,水戸処理区の現計画を策定した平成元年度において,おおむね20年後の平成22年を目標年次と設定いたしました。また,水戸処理区の公共下水道全体計画区域を約4,800ヘクタールとし,この区域内の用途地域別の人口密度を設定して積み上げた人口約25万8,000人を計画処理人口としております。
次に,計画汚水量の算出でございますが,家庭汚水量,地下氷量及び事業所排水を合計したものを計画汚水量としております。
まず,家庭汚水量は,一般家庭からの排出の基礎家庭汚水量と商店,事務所などからの営業汚水量とからなり,基礎家庭汚水量はl人l日当たり290リットルと設定し,また,営業汚水量は,建設省都市局下水道部が監修いたしました「下水道施設計画・設言計指針と解説」から営業用水率の考え方を採用,さらには昼問人口等を勘案して,居住地域で0.3%,商業地域で0.8%などの営業用水率を設け,日平均汚水量原単位を設定しております。この日平均値を氷量変動率を勘案いたしまして,1人l日当たり住居地域で500リットル,商業地域で695ゾットルなどの用途地域別の日最大汚水量原単位を設定しております。この用途地域別日最大家庭汚水量原単位に,用途地域別計画処理人口を乗じて,総家庭汚水量約13万5,000立方メートルを算出しております。
なお,これまでに1人1日当たりの原単位を522リットルと答弁しておりますが,この数字は総家庭汚水量約13万5,000立方メートルを,計画人口約25万8,000人で除したものでございます。
次に,地下水量の算出に当たっては,同じ設計指針と解説がら,日最大汚水量に対しての割合を,南系統では15%,北系統は既設合流式区域は20%,分流式区域は15%とし,これを用途地域別日最大汚水量に乗じて,約2万2,000立方メートルと算出しております。
次に,事業所排水量は,業種別の事業所排水量原単位に,それぞれの工業出荷額を乗じて,約1万3,000立方メートルを算出しておりまして,これらを合計しました1日当たりの水戸処理区における汚水量は,約17万立方メートルと計画しているところでございますので,御理解をいただきたいと思います。 次に,水戸処理区の公共下水道の見直しについての御質問でございますが,現在,市議会で公共下水道早期普及整備方針等対策調査特別委貫会で活発な論議がなされておりますので,特別委員会の御審議をいただく過程において検討してまいりたいと考えておりまずので,御理解を賜りまずようお願い申し上げます。
また,下水道事業の使用料の改定に係る質問につきましては,現在,下水道処理施設のあり方について検討中であり,料金改定の前提条件である財政計画が立てられないことがら,今回,改定を見送ったところであります。このことから,今後,処理施設の整備方針が明確になった段階で,時期をとらえ,使用料の改定について検討してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 また,料金算定の基礎についての御質問でございますが,下水道の料金の算定に当たっては,下水道施設に係る維持管理費及び下水道事業建設に係る公債費等が基礎になって算定されることになっておりますので,御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(森富士夫君)都市計面部長,佐藤研一君。
[都市計画部長佐藤研一君登壇]
○都市計画部長(佐藤研二君)野村議員の一般質問のうち,赤塚駅周辺開発についてお答えいたします。
初めに,赤塚訳前の交番設置に関する御質問でありますが,北口再開発事業を計画する段階で,水戸市から水戸警察署へ再開発施設内に交番の導入を要望してまいりました。その後の協議の結果,再開発施設内での交番の位置など具体的諸条件での合意が得られず,結論といたしましては,市内全体での交番の配置計画,南口の開発の動向を見きわめながら,引き続き検討を続けることとして,再開発ビルヘの交番導入を断念した経緯がございます。したがいまして,再度,南側も含め協議を進めてまいりますので,御理解を賜りたいと存じます。 次に,赤塚駅南口土地区画整理事業における,JR常磐線沿いの将来のための用地確保についてお答えいたします。
今回の計画では,駅を中心に集客性の高い商業業務系の土地利用を図りながら,周辺地域住民の活動拠点の形成を考えております。そのため,隣接地域からの駅利用者の利便性向上とあわせて,快適な歩行空間の確保の意味から,JR常磐線沿いに白転車・歩行者専用道路を設けてございまず。さらに,これに加えて,河和田2丁目土地区画整理事業地内に設けられます緑地との関連から,地区計画制度などの導入も検討し,地権者を含めた関係者と協議をしながら,必要な用地の確保に努めてまいります。 最後に,県道玉里・水戸線の整備についてお答えいたします。
県道玉里・水戸線は,赤塚駅周辺地区における交通体系の中で,南北方向の交通を担う重要な路線ととらえており,将来的には県道水戸・岩間線までの区間について延伸検討が必要になるものと認識しております。
御指摘の区間につきましては,現在進めております赤塚駅周辺開発事業の区域外であるとともに,県管理の道路であるため,今後,面整備事業や街路事業の進捗とあわせ,地元の動向を踏まえながら,都市計画道路の延伸を含めて検討いたしますとともに,早期整備が図られますよう,引き続き県へ働きかけてまいります。 ○議長(森富士夫君)教育長,堀川賢壽君。
〔教育長堀川賢壽君登壇〕
○教育長(堀川賢壽君)野村議員の一般質問のうち,教育行政についてお答えいたします。
初めに,平成10年度の教育費の特徴についての御質問でありますが,主な施策を申し上げますと,学校教育につきましては,学校図書館費の増額,焼却炉廃止に伴うごみ回収業務の委託,水戸市奨学金及び私立幼椎園在籍幼児保護者補助金の充実,第一中学校大規模改造,常澄中学校改築に伴います食堂の備品の整備,共同調理場の食器の改善等で,よりよい教青環境の整備を図り,学校教青の振興に努めてまいります。
また,依然としてふえ続けている登校拒否の問題に対処するため,総合教育研究所において,子供たちの登校促進に向けた研究を進めながら,教育相談の充実を図ってまいります。
青少年の健全育成につきましては,全中学校区への子供たちの安全を守る緊急避難所設置事業の推進を初め,青少年の地域社会への参加活動,各種の交流事業,新たに中学生を対象としたシンポジウムを開催するなど,21世紀を担う青少年の健全育成に努めてまいります。
社会教育につきましては,みと弘道館大学の内容の充実,また,公民館を核とする家庭教育学級等の事業の推進,水戸市芸術祭の充実,埋蔵文化財分布調査報告書の刊行,将来の図書館のあり方を展望する図書館基本計画の策定,郷土・水戸にかかわりのある資料の収集,博物館における特別展の開催等,心豊かで潤いのある生涯学習社会を目指した諸施策の推進に努めてまいります。 社会体育につきましては,各種スポーツ教室や体育行事の実施,国際陸上競技大会等の各種大会の開催を通して,生涯スポーツの振興を図り,市民のスポーツレベルの向上と意識の高揚に努めてまいります。
以上が,非常に難しい財政事情の中で,平成10年度の水戸市教育行政における主要施策であります。
議員御指摘のとおり,教育は国の将来を担うものであり,そして長い積み重ねを経て効果があらわれるものでありますので,今後におきましても,第4次総合計画の施策の大綱の一つであります「人間性をはぐくむ心豊かなまちづくり」を推進する上で,個性豊かな学習の環境の整備や伝統と創造が織りなず市民文化の醸成を目指した事業を着実に実現するために,さらに努力を傾注してまいる考えでありますので,御理解を賜りたいと存じます。
次に,図書館の充実強化につきましての御質問にお答えいたします。
図書館は,市民個人が,みずから生涯にわたり,その教養,レクリエーション等について学習するために,また,調査研究をするために資料,今日座を確保し伝達する施設でございます。この中には,水戸市の各種の刊行物を資料として収集し,提供することも含まれております。すなわち,図書館は,議員御指摘のとおり,成熟した市民社会のために不可欠な施設であり,また文化のバロメーターになる施設でもあると考えております。
このような視点を踏まえて,今後,現在の3館体制から5館体制に充実すべく,(仮称)見和地区図書館と(仮称)常澄地区図書館建設を計画しております。さらに,水戸市図書館基本計画を策定してまいりますが,骨子としましては,今日の情報技術が発達する社会を見据えること,高度に多様化する市民の要求にこたえること各図書館に特徴をつけること,また,学校図書館支援の道筋をつけることなどを考えております。
議員御提案の将来構想も含めた総合的な視点に立ち,図書館の充実強化に努め,新しい時代の役割を担ってまいりたいと考えております。 続いて,障害のある幼児の補助制度が,県と市とを比較すると差があるのではないかとの御質問にお答えします。
水戸市においては,市内に設置された私立幼椎園における心身障害児保育の振興を図ることを目的に,水戸市私立幼椎園障害児保育補助金制度を昭和54年度に制定し,幼椎園の設置者に対し交付しております。
水戸市私立幼椎園障害児保育補助金制度は,茨城県の私立幼椎園特殊教育費捕助金交付要綱を参考にし制定されたものであり,茨城県においては,幼椎園を設置している学校法人に対してのみ交付対象としておりますが.水戸市では,個人立の許可された幼椎園をも対象といたしております。
茨城県の制度と比較いたしましても,特に水戸市が認定基準を厳しくしている現状にはございませんが,対象者の絞り込みが難しいということですので,制度運用面あるいは事務手続上での課題があるかどうか調査をし対処してまいります。 ○議長(森富士夫君)保健福祉部長,備海暉雄君。
[保健福祉部長備海暉雄君登壇〕
○保健福祉部長(備海暉雄君)野村議員の御質問のうち,福祉行政についてお答えいたします。
初めに,現行の高齢者に対する保健福祉サービスのうち,介護保険に移行するものといたしましては,在宅サービスとしては,福祉制度からはホームヘルプサービス,デイサービス,ショートステイ,日常生活用具給付事業等であり,保険医療制度からは訪問看護,通所・訪問リハビリテーション等であります。また,施設サービスとしては,特別養護老人ホーム,老人保健施設,療養型病床群等への入所となっております。したがいまして,養護老人ホームヘの措置事務や老人福祉センターに関する事務は,福祉制度として存続することになります。 次に,事務分掌でありますが,以上のように,介護保険制度施行後も福祉制度上の事務が残ることから,事務分掌の振り分けが必要となってまいりますが,介護保険に係る事務量がどの程度になるか,現在国において調査中であり,今後,必要人員等の基準が示されると思われます。これに基づき,介護保険施行後の体制も検討してまいりますが,当面は,現行の福祉制度は従来どおり存続いたしますので,介護保険準備室の位置づけは,高齢福祉課へ属し,事務分掌は「介護保険制度導入の準備に関することとしております。 次に,平成9年度に実施した要介護認定モデル事業による課題についてでございますが,認定作業は,調査員による身体機能,目常生活動作の調査が基本となりますので,調査の公平さを確保するため,調査員の質を同じレベルに保つことが必要であり,また,認定申請件数もかなりの数になると予想されますので,スムーズに処理するための調査員と審査会委員の確保も課題であると考えております。 さらに,現行老人保健福祉計画の平成9年度末における達成状況でありますが,主なものについて申し上げますと,施設整備のうち在宅介護支援センターは,既に6カ所の目標を達成しておりますが,デイサービスセンタ一は,目標9カ所に対して7カ所であります。残り2カ所については,民間及ぴ市の事業により平成12年までには達成できる予定であります。特別養護老人ホームにつきましては,目標6カ所に対して,平成10年度に1カ所整備されることにより達成される予定であります。
また,ホームヘルパーにつきましては,平成11年度の最終の目標派遣時間数は,計画では7万4,571時間であり,平成10年度において,新たに臨時職員のヘルパー12名の増員を図ることにより,計画目標は達成できるものと思われます。なお,今後見込まれる需要増加にも対応できるよう努力してまいります。 次に,(仮称)新老人保健福祉計画の策定は,本年度設置を予定している水戸市高齢者保健福祉推進協議会の御意見をいただきながら,介護保険事業計画と整合を図って作成する必要がありますので,議員の御意見を踏まえ,関係各課と運携をとりながら作業を進めてまいります。 次に,精神障害者授産施設の早期設置についての御質問にお答えいたします。
本市内には,精神障害者の社会復帰と社会参加を目指ずための施設は,共同作業所ひだまりと南共同作業所の2カ所があり,いずれも水戸地区精神障害者を守る会が運営しております。これらの共同作業所は,他の施設の一部を倍用して開設しておりますが,利用者の通所年数の長期化と施設の狭隆化,老朽化の現状,さらには精神障害者を守る会の実情などを思慮いたしますと,公設によります精神障害者授産施設の設置は必要と認識いたしております。
このような考えから水戸市といたしましては,平成10年度に策定します障害者計画の中で,課題の解決に向けた調査検討を行うことといたしており,現在,障害者の意識調査など,実態の把握に努めているところであります。
今後は,共同作業所を運営されております水戸地区精神障害者を守る会など,関係者,関係機関と連携しながら,精神障害者授産施設の設置に向けて努力してまいります。 次に,障害者基本計画の策定についてお答えいたします。
本市における心身障害者数は,昨年7月1日現在では,約6,000人となっており,急速に進む高齢化,あるいは社会情勢や生活環境の急激な変化などにより,年々増加の傾向にあります。このような状況下におきまして,国においては,平成5年度を初年度とした10カ年の障害者対策に関する新長期計画を,また,県においては,平成5年度からの10カ年間を計画期間とした障害者に関する新長期行動計画を策定いたしまして,障害者施策の指針を明らかにいたしております。
本市といたしましては,障害者施策を推進するための指針として,国,県の障害者基本計画との整合性を図りながら,平成10年度に障害者計画を策定することといたしております。
また,障害者計画の期間といたしましては,国,県の計画期間並びに水戸市第4次総合計画の目標年次であります平成15年を展望したものにしてまいりたいと考えております。
障害者計画の策定に当たりましては,現在,障害者とその家族,一般市民,施設間係者など約5,000人に対して行っておりますアンケート調査の結果や議員御提言などを参考にいたしますとともに,関係機関,団体役職員及ぴ学識経験者で構成する水戸市障害者施策推進協議会の中で御検討をいただき,水戸市の実情に合った障害者計画を策定してまいります。
なお,策定いたします障害者計画の基本的方針は,水戸市第4次総合計画との整合性を図るとともに,具体的な施策につきましては,3か年実施計画の中に位置づけを行い,障害者施策の積極的な推進に努めてまいりたいと考えております。
再質問
○議長(森富士夫君)4番,野村眞実君。〔4番野村眞実君登壇〕
○4番(野村眞実君)ただいま,各担当部長,教育長より,御答弁をいただきましたが,下水道の1点について,再度登壇をさせていただきます。
そもそも那珂久慈参入案というのは,都市計画決定している東部南系列を取りやめるための,いわば行政の継続性を否定するような決断であり,会計検査院から過大な投資を指摘され,改善指導を受けている那珂久慈流域下水道の余裕施設を有効利用し,救済する手段でもあるため,その方向性については,政治的判断で決着をつける以外に方法がないことも十分理解しているつもりですが,契約内容や条件については,政治決着すべき事項ではなく,投資と効果を踏まえた上で,技術論を優先すべきであり,県にとっても参入市町村にとっても双方にメリットのあるフェアな取引でなければならず,参入後のガイドラインの作成権がこちらにない以上,契約前の折衝が最も重要なものであり,後顧の憂いなきよう,次世代に責任の持てる公人として恥ずかしくない行動をとるべきであると私は考えます。
ただいまの部長の答弁の中で,現計画で参入した場合は,那珂久慈浄化センターに約9万立米を流入させる,処理をする予定であるという答弁がありましたけれども,再三申し上げているにもかかわらず,現計画で9万トンを流入させるんだという感じに聞こえたんですが,先ほどの質問の中では,時間の都合で申し上げませんでしたけれども,会派で検討する勉強会の中では,水道の水量,すなわちその下水の量というのは,水道が原則ですから,水道の水量から逆算して算定ということも実は取りかかってみたんですね。その水道の平均でいくと,日量367リットルが水道決算書にも載っておりますし,これから換算していけば,逆に5,260立米余っているという結論になるし,水道最大日量415リットル,これで計算していくと4,450立米の不足ということが現実に数字ではあらわれてまいります。そのときに,今,うかがっていましたら,地下水が2万2,000立方メートル含まれているということでございました。これ,恐らく配管から地下水が水圧で下水道の中に流入される,それが結果として9万立米のうちの2万2,000立米も地下水が流れ込んできているということを指摘されたんだと思いますが,そういう状況にあるとしたらば,まず,その地下水が入り込まないような方策をとることが真っ先であるのじやないか,というふうにも強く思いました。
建設省でも昨年の暮れに「公共事業見直し評価ンステムと時のアセスメント」というのを発表したのは御承知だと思いますが,20年もの長期計画は納税者の立場からも見直す方向にあるわけですね。時代の要請でもありますので,改めてここで水戸市公共下水道基本計画設計諸元の見直し調査報告書の再度見直しを強く要望いたしまして,質問を終了いたします。