平成10年9月定例会
野村まこと(眞実)の代表質問と答弁の全文です。
質問
○4番 野村まこと(眞実)君 私は政友会の野村まこと(眞実)でございます。平成10年第3回水戸市議会定例会に当たり,ただいまから政友会を代表しての質問をいたします。
質問に入ります前に,このたびの那珂川のはんらんに伴う水害につきまして,被災者の方々に心からお見舞いを中し上げますとともに,人的・物的御支援をいただきました関係機関,団体,市民ポランティアの多くの方々,さら1こは水戸市職員の皆様に感謝と敬意を申し上げまして質問に入ります。災害に関する質問でございますが,会派内部での協議によりまして,水害に関しては最小限に絞った質問をさせていただくことにいたしましたので,市長におかれましては,内容の濃い御答弁をくださいますようお願い申し上げます。 最初の通告は,市長の政治姿勢についてでございます。
岡田市長は,「市民の声がひびくまち・水戸」をスローガンに最高点で当選して以来,公民館を軸とした独自のコミュニティ活動の推進策を初めとし,年当初の所信の中でも高齢化や少子化対策を最重点課題として位置づけ,本定例会の中でも国,県の動向にいち早く対応した景気対策として,大型の補正案を提案するなど,さらにはこのたびの水害においても対策本部長として具体的な指示を含めた敏速な対応を図り,被害を最小限に抑えるなど,そのリーダーシップの面においても市民からの評価も大きなものとなっているのは周知の事実であります。反面,欲を言えばもう少し政策面での強化がなされればとの素直な市民の願いがあるのも聞き及んでいることと思います。自治体の裁量権を最大限に生かし,小中学校の空き教室を老人デイサービスセンターに活用している調布市などの事例もあり,また文部大臣の諮問機関である中教審が,昨今数々の斬新な教育改革への答申に加え,学級編制等を初めとした大幅な裁量権を自治体に委譲する答申を今月中に提出するとされております。
今,日本は大きな一つの時代の岐路に来ており,今こそ市長は変革の能動者たらん為政者として,地方自治体に移りつつある膨大な権限に積極的に取り組み,独自のシステムを構築し.それを勇敢に実施していくべきであると考えます。 そこで伺いますが,市長は水戸市の地方自治体としての政策面について,現状でよいとお考えなのでしょうか。市政運営における政策の必要性についてどのように認識しておられるのでしょうか。岡田市長の見解をお伺いいたします。 また,政策調整機能の組織的な確立を図るための組織編成と,政策調査及び政策形成能力を強化するための方策についてどのように考えておられるのか,公務多忙とは思いまずが,議会のみならず,むしろ市長を中心とした執行部の方々が積極的に具体的な目的のもとで,先進地の調査のための視察を行い,政策形成に反映させていく必要があるのではと考えまずが,視察の状況を含めた見解をあわせてお伺いいたします。 続きまして,那珂川はんらんに伴う水害の処理対策についてでございます。
対策の中心として重要な機能を果たしていた市の災害対策本部が,3日の午後4時半をもって解散されましたが,災害の危険性はなくなったものの,いまだ復旧が完了したわけではなく,災害救助法の適用にかかわる市の事務事業についても防災計画と密接な関係があることからも,今後の対応も引き続き全庁的な対応が必要であると考えます。被災者の方々も解散後の対応については心配しているようでありまずので,責任体制を明確にしておく必要があると思いますが,今後についてはだれを責任者にし,どの部署で対応されるのが,お伺いいたします。また,恐らく広報「水戸」へ災害関連の特集が組まれることになると思いますが,関係者の意識の高いうちに,その中に関係者のみならず広く市民の皆様の意見を公募し,書簡やファクスなどでお寄せいただき,今後の対策に生かすべきと考えまずが,市長の見解をお伺いいたします。 今回の災害は,その種類も家屋,家財,自動車,機械類,農作物というように多種多様,多岐にわたっており,当然,保険や共済等で捕償対応されるものと補償されないものとが混在していることが予想されまず。つくばの国土地理院でも早速現地調査を行い,地形,地盤,条件と災害の因果関係を明らかにしていくとの報道がありましたが.調査なくして対策などあり得ないと言っても過言ではありません。早急に個々の補償状況を含めた被害の状況を調査し,それぞれの披害の実態の全容を把握ずべきではないでしょうか。その上で,補償についても1世帯当たり幾らとか1人当たり幾らというような総花的な補償ではなく,被害の実情に合った補償をすべきと考えまずが,見解をお聞かせください。 また,水戸市の総額で6億6,000万円と言われる農作物の被害のうち,特に補償制度がないと思われるネギ,ゴボウ,長芋などの野菜類の5億8,080万円の被害については,市が独自に後作へ向けての支援や補助を制度化したり,さらには後作の可能性のない若手の生産者の方々へは公共施設の災害復旧のために労働力を提供していただき,対価を支払うなどの一時就労先のあっせんを含めた何らかの救済策を市が中心となって講ずる必要があると考えますが,その用意があるのか,市長の見解をお伺いいたします。 最後に,災害義援金についてですが,多くの方々がら善意が寄せられつつあることが新聞等で毎日のように報道されておりますが,これから義援金を送ろうとする人たちから,市のプールなどの市の施設の修繕に使われるのか,それとも披災者の方に直接支払われるのかとの質問を受けるのですが,もし直接支払われるとすれば,お見舞金として一律で支払うようなことのないよう,先ほど申し上げました調査の結果に基づき,送った人の思いが生かされるような有効な給付をすべきと考えますが,募集するに当たってはどのぐらいの額を見込んでいたのか,その使い方についても,いつごろどのような形で支出ずる予定でおられるのか,市長の見解をお伺いいたします。 続きまして,市民の健康増進策についてでございます。
例年にならい,本年も10月10日の体育の日には,各小学区ごとに住みよいまちづくり推進協議会のスポーッレクリエーション部会や,体育指導員を中心に地区の市民運動会が開催されており,同25日には市の決勝大会とも言える第12回スポーッの祭典が開催される予定であります。地区市民運動会でさえ,町内によっては若い人の人数が減り,3世代リレーなどの種目のような選手を集めるのが困難になっている種目があるため,町内の役員やスポーッ委員の方が苦労しているので,その地区代表の決勝戦のような意味合いのスポーツの祭典は開催そのものを見直す時期に来ているのではとの声をよく耳にします。また反面,参加した人の意見としては,楽しかった,できれば参加したいとの意見があることも聞いております。いずれにしても,大切なことはl人でも多くの人が参加してよかったと思える察典にしていくことなのです。この問題は意見がまちまちでもあるようなので,まず住みよいまちづくり推進協議会等を通じ,広く市民の意見を聴取することが大切のように思います。その上で喜んで参加する人が少なくて,義務感が先立ってしまって負担になっている人の方が多いようであれぱ,地域の自主性を伸ばず意味でも全市的な開催は発展的に解消することも必要なことかと思います。その場合はその分の予算を地域へ配分し,地区の運動会をスポーツ色の強い今の形からイベント色を含めたスポーツの祭典として充実させてみることも一案であると考えるところであります。
そこでお伺いいたしますが,そもそもスポーツの祭典の目的はどこにあるのか,創設時からの経緯を含め,ただいま申し上げましたような意見があることを踏まえた市長の見解をお間かせください。 続きまして,ジョギングに関する質問でございます。
現代社会の中で,年齢を問わずますまず増加しており,万病のもとと言われるストレスですが,以前から厚生省でも成人病という生活習慣病はさまざまなストレスが密接にかかわっていると発表しておりまず。その解決策として,さらには健康保険会計の支出削滅にも貫献するとのことで,ジョギングは近年ますます注目されてきているのであります。ジョギングに関係ずるさまざまなイベントの代表的なものがマラソン大会ですが,全国各地で開催されており,各自治体が盛んに大会を支援しているところでございます。公認大会になると,開催地では全国から相当数の関係者が集まり,宿泊施設も満室となり,地域経済にも大きく貢献していると評価されているのが実情のようです。
さて,お隣のひたちなが市で開催されている勝田全国マラソンですが,本年2月に好評のうちに第46回の開催を数えましたが,歴史をひもとくと,最初のころの数回は水戸市で開催されていたものであったことを知り,大変驚いたのであります。当時を知る人の話によれば,マラソンそのものの人気が今ほどないころで,交通規制が交通事情を悪化させたり,開催準備に大変な労力を要する割にメリットが感じられないとかで,本当の理由は定かではないが市民に余り歓迎されてないことも背景にあったようで,開催地が勝田市に変わったように記憶しているとのことを聞かされ,私も残念に思うところです。
水戸市では公認コースではありませんが,元旦マラソンが開催されており,岡田市長を先頭に私も幾度か参加させていただいておりまずが,そのマラソンに参加している愛好者の方々からも,四,五年前からぜび水戸で公認大会を開催してほしいとの意見が多数あるのは市長も御承知のことと思いまず。私の周りにも全国のマラソン大会に参加している人が大勢いるため意見を聞いてきましたところ,大会の運営には相当の工ネルギーが必要であり,行政だけでできるものではないが,他市と同様に市民ポランティアを募集し,実行委員会を組織するなどして対応ずれば可能であるとのことで,募集があれば喜んで参加ずるということでもありました。
私ども政友会の内藤議員も平成8年12月の定例会で,千波湖周辺のマラソン道の新設にあわせ,小中高生の全国大会の実施の提案を行い,教青長より前向きな答弁をいただいております。市民の熱が高まってきている今日だけに,今こそ水戸市でも公認コースのマラソン大会――(仮称)水戸マラソンと申し上げたいと思うんですが――を企画,開催すべきであると考えますが,マラソンに人一倍造詣の深い市長の前向きな見解をお聞かせください。
また,開催に当たっては,現在既に関束地方だけでもマラソン大会は数多くあり,恐らく今後も新しい大会がふえることが予想され,水戸は明らかに後発となるので,大会の成功には特徴づけが不可欠かと思われます。他市の大会を見ると健常者の大会ばかりで,盲人が参加できる大会か,車いすが参加できる大会のどちらかがごく一部あるのみで,盲人の方も車いすの方も両方参加できるような大会は存在しておらず,障害者についてはほとんど見向きもされていないのが実情です。ネームバリューのない新興大会の使命でもありまずので,3月の梅まつりの開催時期の水戸梅まつりマラソンが,5月開催の国際陸上にあわぜ,水戸国際陸上マラソンとして位置づけ,障害のある人たちも参加できるような特徴づけを図った形で開催ずることが望ましいと考えます。東海村が主催している東海マラソンが従来の10キロメートルから本年20キロメートルのハーフマラソンにかえることで,参加者が激増したことも考慮すると,ハーフマラソンでの立ち上げがベストであるとの関係者の見解があることも補足さぜていただきます。 続きまして,青少年を取り巻く問題についてでございます。
茨城県赤十字水戸献血ルームが南町のリードビル2階に常設されており,献血に大変貢献されていることは喜ばしいところであります。ところが,エレベーターの中に献血と引きかえに映画券を進呈する旨の案内が掲示されており,それの影響か,高校生を初めとする一部の青少年の問で献血を競い合ったり,取得した映画の券が中高生の間で売り買いされているとのことで,健康上の問題のみならず本来の献血の精神をむしばむ,極めて憂慮すべき事態で何とかならないものかとの話が青少年問題に関心の深い友人からございました。私も実際にエレベーターに足を運んでみましたが,そこには「成分献血をしていただいた方,映画鑑賞券を差し上げます。200ミリリットル献血1ポイント,400ミリリットル献血2ポイント,3ポイント達成された方へも映画鑑賞券を差し上げます。水戸献血ルーム」と掲示してありました。終戦直後に生活費を求め,過度の売血を行う人がふえて社会問題化され,血液の売買が禁止されたという話を聞いたことがございましたが,ポイント制をとったり,あたかも献血の引きかえ条件に景品が提供されるという印象を与える表示には驚かされたところであります。
我々大人もそうであるが,最近の青少年が物事を判断するときの中心的な基準が損得となりつつある傾向が憂慮されているときだけに,誤解を受けることのない表現に改めるべきであり,むしろ他人のために善意の献血をすることによる精神的な喜びを啓蒙するような内容の掲示をすべきではないかと思うのであります。私も幾度か献血をしておりますが,いずれの場合も献血が終わった後でヤクルト等の飲み物に加え,粗品としての傷バンドやカロリーメイトをいただきましたが,粗品として映画鑑賞券が不適切であるとかの意見を申し上げているのではございません。粗品はあくまで善意の行為の結果提供される性格のものであるべきで,交換条件のような印象を持たれるような提供は避けるべきではないでしょうか。献血は市の業務ではないと思いますが,献血の奨励に取り組んでいる立場にある市として,掲示の事実や券の売り買いの実態を把握しているのか,お伺いいたします。
また,最近の献血の需要と供給の関係はどのようになっているのか,映画の鑑賞券まで出さなければならないほど逼迫している状況なのか,青少年への献血の啓蒙の方策にあわせて,市長の見解をお伺いいたします。 10万人を突破したとされている小中学生の不登校の実情であり,その原因もいじめに始まりさまざまであるが,いずれも幼児期や児童期が大切なことは既に御承知のとおりです。学校や家庭や地域の教育力の向上が叫ばれている中,子供たちの自主性や生きる力をはぐくむことに大きな役割を担っている子ども会育成会や,青少年育成推進会議もそれぞれ時代の二一ズに合った組織体に向け,日々努力している姿には頭が下がる思いです。
ところが,本市の青少年問題の窓口である青少年課を見るとき,出先を除くと平成5年以来,課長以下6名の体制でご全く変わっていないのが実情です。予算面から見ても放送設備一つさえ更新できないほど厳しい実情で,人的,物的な強化が急務であると考えます。
私たちが高齢になり,何らかの形で社会の支援を必要とする30年後の日本の企業や組織や社会の意思決定権を持ち,日本の将来を担うことになる青少年の問題は,大人の問題であり国民的な緊急課題であることは周知のとおりです。そこで,日ごろより子供たちの将来の問題を人一倍心にかけておられ建甲市長の青少年の間題に対する見解と青少年行政の体制強化の必要性の認識についてお伺いいたします。 引き続きまして,国際品質基準,ISOの取得への取り組みと支援策についての質問に移らせていただきます。国内では不景気の波が押し寄せ,中小零細企業は国際競争に勝ち残るために必死の努力を続けているところでありますが,そのような中でもISOを取得している企業は比較的経営が安定していると言われております。レーザープリンタを製作している工場を経営している私の友人も,バブル崩壊後の3年前におよそ1年の期間と800万円の予算でISO9002を取得いたしました。その時点では,これから仕事が減るというときにリスクが大き過ぎやしないかとか,まだ早過ぎるのではと心配する声が多く,同業者はほとんど見合わせたのでございますが,思い切ったかいがあり,1億日本総不況と言われている今でも,受注が順調に伸びているのでございます。国際化が進む市場の中では,信頼性と競争力を持った企業が今まさに求められており,国でも総理府や環境庁や総務庁が特に環境面でのISO14000シリーズを推奨しており,通産省や中小企業庁や建設省でも製品の品質面での9000シリーズの取得を奨励しているのです。そのほかにも銀行等の金融機関や病院等の医療機関などのサービス業でも,サービスの品質面でのISO9000ンリーズを取得しているところが出てきているのです。
また,上越市や千葉県の白井町などの地方自治体でも,みずからの事務事業そのものを環境や行政改革の観点から既にISOの認定を受け,展開しており,現在およそ30を超える自治体が認証取得を計画中とのことであり,民間企業や団体に対しての支援事業を展開している上越市や高岡市のような先進自治体がぶえてきつつあります。茨城県内では製造業を中心に180件が既に取得をしておりまずが,水戸市ではビクターと日産建設水戸支店の2社しかまだ取得していないのが実情のようです。
そこで水戸市でも地場産業の振興育成の意味からも,啓蒙のための講習会や取得へ向けた研修会の開催であったり,成功報酬としての取得事業者への捕助金の交付を行うなど早期に支援策の制度化を図るべきであり,また市みずがらも環境を踏まえたサービス業であるとの観点から,取得へ向けて積極的に取り組むべきではと考えますが,市長の見解をお聞かせください。 続きまして,介護保険導入に伴う問題についてでございます。
2000年にスタートする介護保険は,その介護費が初年度でおよそ4兆2,000億円とも見積もられております。介護サービスの事業者にとっては大きなビジネスチャンスであると言われておりまず。多くの事業者がその際,ケアプランの作成業務を担うことになるケアマネージャーを自分の組織の内部で確保しようと資格取得へ向けて受講講座の費用負担などの支援策に積極的に取り組んでいるのが現状であり,資格取得希望者が殺到していること自体は,介護保険制度の導入がなされる以上,その円滑な対応のためにも歓迎されることと認識しております。
しかしながら,事業者の利益のために過剰,不適切なサービスを組むものが出てくることも懸念されており,所属施設の利用者のケアプランの作成は,内部のケアマネージャーにはできないよう制度化すべきではとの識者の意見があるのもうなずけるところであります。一方,ケアマネージャーには,厳しい倫理規定が設けられ,市町村の委託を受けて行う職務であるので公務と見なされ,不正請求があれば,その事業者の指定は取り消されるとの見解も聞き及んでいるところであります。
そこで水戸市ではサービス決定までの仕組みにケアマネージャーをどのように関与させるおつもりなのか,懸念される問題の防止策にあわせて,市長の見解をお伺いいたします。 最後に,下水道行政についての質問でございます。
岡田市長は,今定例会の所信の中で,下水道の処理場問題について過日,那珂久慈流域下水道へ水戸処理区の一部参入について,茨城県知事あてに要請いたしましたと述べられております。また,今後は市議会の御意見をいただき,国,県,関係市町村などと十分に協議を重ねながら,本市公共下水道事業を推進してまいりたいと考えておりますとも述べられておりましたが,市議会の意見とは市議会36名全体を指しておられるのか,それとも特別委員会を指しておられるのが,お伺いいたします。
また,汚水計画量は,議会の議決をもって現在コンサルに委託中であります下水道基本計画の見直し案の結果で決定されるのか,お伺いいたします。その際は,過日陳情がありまして,委員会で採択をいたしました加倉井町1区を含む計画区域全域を含んでいるのか,今後の展望にあわせ市長の見解をお伺いいたします。
答 弁
○議長(森富士夫君)市長,岡田広君。〔市長岡田広君登壇〕
○市長(岡日広君)政友会を代表されましての,野村議員の御質問にお答えをいたします。
初めに,市長の政治姿勢についてお答えをいたします。
これからの市政運営に当たりましては,少子高齢化の進展,価値観の多様化や日常生活の広域化に加え,地方分権が具体化ずる中,福祉を初めとする各分野においての創意工夫による特色ある政策の強化が重要であると認識をしております。そのため,今後とも杜会情勢の変化や市民二一ズに的確に対応できるよう,情報収集に積極的に取り組むとともに,事務事業の進捗状況や新たな課題,さらには事業の見通しなどを総合的に勘案しながら,政策の強化に努めてまいりたいと考えております。 特に,議員御指摘の政策調整機能の組織的な確立を図るための組織編成につきましては,政策を総合的かつ効果的に展開していくため,現在の組織に新たな機能を持たせるなど,各部間の政策や事務配分の調整機能を高めていくことが必要であると考えております。
このため,現在,行政改革の推進における組織機構の見直しの中で,各部問の政策課題等の事前調整を専門的に行う政策調整担当の創設について検討を進めているところであります。
次に,政策形成能力を強化する方策につきましでは,従来から新規採用職員研修を初め各階層に応じた基本研修の中で,政策形成に必要な企画力,創造力の養成,向上を図るとともに,平成10年度がら新たに政策形成研修を実施しており,政策形成能力の充実強化に努めているところであります。また,具体的な方策を研究し.行政に反映させるための先進地視察調査を行っておりまずが,さらに情報収集の充実を図り,政策形成に生かしてまいりたいと考えております。 次に,那珂川はんらんに伴う水害の処理対策につきまして,お答えをいたします。
市の災害本部が解散された現在も,私を先頭に各部長が責任者として各部,各課において災害関連事務を継続しており,複数課にまたがる事案等につきましても,市民環境部内の交通防災課において調整をしております。
また,防災に関する市民の皆様方の御提案等につきまして,市民相談室における提案制度を活用していただくほか,直接ファクス等で御意見をいただくなど,今後の防災対策の充実に向けて,広報「水戸」などを通じ,御提案の公募をPRしてまいります。
次に,被害調査についてでありますが,現在,個別の披害状況調査を行っているところでございますので,その結果を今後の対策に反映させてまいりたいと考えております。
さらに,災害義援金の使い方についてお答えをいたします。 本市では,このたび水害による被災者を救済するため,災害義援金の受入口座を9月3。日にまで開設しており,現在多くの方々がら義援金が寄せられております。災害義援金は個人や団体の自由な意思によるものでありまして,その額をあらかじめ見込むことは困難であります。また,義援金は被災者の生活の再建のために充てることを目的とすることから,早急な対応が必要と考えておりますので,受け付け終了後,速やかな対応を図ってまいりたいと考えております。 なお,災害義援金の使用目的でありますが,議員御提案の趣旨は理解できますが,保険や共済制度加入者とそうでない方との区分けをして配分することにつきましては,現段階では対応することが難しいものと判断をしております。
いずれにいたしましても,その配分につきましては義援金を寄せられた方々の意思を尊重し,適切な対応に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 また,意欲ある農業者に対する対策といたしまして,御提案の後作支援や補助につきましては,茨城県農林業災害対策特別措置条例の適用を受け,低利経営資金の融資を検討するとともに,農作物のうち収穫の見込めるものは回復のための肥料代及び,病害虫防除の農薬代について助成措置を検討してまいります。
また,収獲の見込めないものについては,これから作付ずる後作用の種子,肥料の購入費など,農業者の意欲を損なわないような措置を検討してまいります。
さらに,御提案のあった若手生産者の方々ヘの一時就労あっせんにつきましては,関係者の御意見をお聞きし,今後の検討課題とさせていただきます。 次に,ISO取得への取り組みと支援策についての御質問にお答えをいたします。
まず,地場産業振興に関連しての御質問についてでありまずが,本市の製造業は食品,印刷業など都市型産業が中心である一方で,グローバルな商品供給を目指した機械部品等の製造業があり,この業種の中で,世界的に標準化された品質及ぴ事業運営上の仕組みに関する統一規格でありまずISOの取得を検討している企業が幾つかあります。
そうした中で,本市は平成8年3月策定の水戸市工業基本計画に沿って,工業関係者,学識経験者などの方々の参加を得て設置された水戸市工業振興研究会において御提案のISO9000シリーズ及び14000シリーズについて,その必要性が各委員がら指摘されているところでもあり,現在その取得に向けての支援策の検討を進めているところであります。引き続き,議員御提案の趣旨も踏まえ,lSOの取得についてのPRを図るとともに,その支援策について当研究会を通じて協議検討してまいります。また,市みずからの取得につきましては,今後,調査検討をしてまいりたいと考えております。 次に,介護保険の導入に伴う問題についてお答えをいたします。
介護保険制度では,高齢者がみずからの選択によって利用しやすく,適切なサービスを円滑に受けられるよう,ケアマネージャー(介護支援専門員)を置くことが大きな特徴であり,また大きな期待が寄せられているところでもあります。
したがいまして,ケアマネージャーにつきましては,これらの機能が十分発揮できるように活用していくことが市に課せられた責務であると考えており,市の事務である介護認定調査を委託するとともに,利用者に対し,保健,医療,福祉にわたる総合的なサービスが適切かつ公平に結びつけられることが不可欠であると認識しております。
また,運営上,懸念される問題点につきましては,今後,国から運営基準が示されますので,今年度実施いたします高齢者介護サービス体制整備支援事業の結果を参考とし,議員の御指摘を踏まえて適切な運用が図れるよう検討してまいりたいと考えております。 次に,下水道行政についてお答えをいたします。
まず,茨城県知事への那珂久慈流域下水道参入の要請についてでありまずが,知事は那珂久慈流域下水道の関連市町村で構成されている那珂久慈流域下水道整備推進協議会で,水戸市の参入問題について協議をしていただくことになるとの見解を承っております。
したがいまして,今後,推進協議会での御理解を得ることについて,努力をしてまいりたいと考えております。次に,市議会の御意見についてでございますが,公共下水道早期普及整備方針等対策調査特別委員会の各委員を初めとして,水戸市議会の皆様の御意見をいただきたいと考えております。 次に,汚水量についてでございますが,現在委託しております水戸処理区の基本計画の見直しの中で,関係機関などと協議の上,確定してまいりたいと考えております。
なお,加倉井1区に係る計画区域の見直しにつきましても,今回の見直しの中に含めて検討してまいりたいと考えております。 ○議長(森富士夫君)教育長,堀川賢壽君。
〔教育長堀川賢壽君登壇〕
○教育長(堀川賢壽君)野村議員の代表質問のうち,市民の健康増進策についてお答えいたします。
初めに.市民スポーッの祭典についてでありますが,当初は市民総合運動会と称して,市民が運動する喜ぴと触れ合いの輪を全市的に推進し,明るく豊がな市民生活の形成に努め,生涯にわたり健康づくりを実践していくことを目的として,昭和50年度から開催しております。その間,各関係者と検討を重ね,各地区の市民運動会が市民総合運動会の予選会にならないよう配慮し,昭和62年度から市艮スポーツの祭典と改め,現在に至っております。
議員御提言の市民スポーツの祭典の見直しにつきましては,参加者並びに関係者にアンケート調査などを行ってきているところでありますが,さらに今後も各関係者と協議し,市民の皆様からの声が反映されるスポーツの祭典となるよう努めてまいりたいと思います。
次に,(仮称)水戸マラソン大会の閲催についてお答えいたします。
勝田全国マラソン大会の経緯につきましては,昭和28年第l回大会を明治神宮・調布間で開催し,昭和37年の第1。回大会には,読売全国マラソン水戸大会として,茨城県庁を起点に水戸駅前を経由し,東海原研を折り返すコースで実施し,第17回大会まで水戸市で開催されました。
御質間のマラソン大会の開催につきましては,来年2月に(仮称)大河ドラマ「徳川慶喜」水戸千波湖10キロロードレース大会を,水戸の梅まつりの時期に合わせて開催すべく計画を進めております。
なお,来年度以降のこの種の大会につきましては,各関係機関,団体とコースや大会の特色などを十分に協議し,議員の御提言を踏まえ,検討してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 次に,青少年を取り巻く問題についてお答えいたします。
青少年の非行や犯罪を初め,いじめや不登校など,さまざまな問題状況が深刻かつ増加しており,特にこの少年非行は戦後第4のピークと言われ,今日の国民的課題であると認識しております。このような状況に対応し,日本の将来を託す青少年の育成を図るには,広範な行政機関,団体及び市民による強固な連携と協力関係を構築し,総合的,抜本的な取り組みを進める必要があると考えております。このような視点から,市民と行政とが一体となって,青少年育成推進会議の新たな取り組みを積極的に進めているところでございます。議員御指摘のとおり,青少年行政は行政領域が広範でありますので,総合的な見地から今後庁内に青少年対策連絡会議等の設置を検討し,青少年対策に万全を期してまいりたいと考えております。 ○議長(森富士夫君)保健福祉部長,備海暉雄君。
[保健福祉部長備海暉雄君登壇〕
○保健福祉部長(備海暉雄君)野村議員の御質問のうち,青少年を取り巻く献血問題についてお答えいたします。
献血事業は,昭和39年の閣議決定に基づき制度が確立され,国,県,日本赤十字社の三者の協力により推進されておりますが,血液供給は日本赤十字社の業務とされております。市町村においてはこれに協力することになっており,水戸市では水戸献血連合会を中心に,茨城県赤十字血液センターと協力して,血液思想の普及及び献血の推進を行っております。血液センターが献血推進の一方法として,「スマイルカード」を発行し,ポイント制により映画鑑賞券を進呈することは承知しておりますが,御質間のエレベーター内の映画鑑賞券進呈の掲示及び券の売買の実態については把握をしておりません。御指摘を踏まえ早急に掲示を確認し,青少年に及ぼす影響等について検討されるよう血液センターと協議してまいります。
また,茨城県の献血率は全国的に見ても低い水準にあり,県内の医療機関で必要な血液が県民の献血では賄えない状況と聞いております。
したがいまして,特に青少年に対する献血思想の普及啓発は,今後の献血推進にとって重要であると考えておりますので,県及び血液センター並びに水戸献血連合会と連携しながら,献血思想の普及啓発に努めてまいります。