水戸市議会議員定例会 全記録

野村まことの発言の全ての記録です。

初当選し、初登壇となった平成7年6月からの水戸市議会定例会における、野村まことの発言の全ての記録です。
市議会報は年4回、市内の各家庭に配布されておりますが、紙面の都合で代表質問2項目、一般質問は1項目のみしか掲載できません。
ここでは質問と答弁の全文を掲載しておりますのでご覧下さい。
平成7年4月に初当選し、平成7年6月に初登壇して以来、頚椎捻挫の痛みで質問をキャンセルした平成9年12月を除いて、毎議会ごとに連続して質問を続けております。 ※水戸市内の市立図書館には、市議会議事録がありますのでご覧頂ければ幸いです。
※平成14年9月議会から水戸市役所の1階ロビーのテレビモニターで、委員会審議の模様を公開しております。


平成13年6月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問と答弁の全文です。

前文

 ○議長(須能昭一君)  6番,野村眞実君。

          〔6番 野村眞実君登壇〕(拍手)

 ○6番(野村眞実君)  私は,葵政友会の野村眞実でございます。

  平成7年4月に初当選をさせていただいて以来,一昨年4月26日には,市民の皆様の2期目の信任を受け,今こうして折り返し地点を迎えているわけでござい ますが,初当選のときの気持ちと使命を改めて確認しながら,市議会議員である以前に水戸市民であり,それ以前に人間であるということを忘れてはならないと 自戒しているところでございます。

  一度しかない議員人生です。後半の2年間も初心を忘れることなく,市民の代理人として市民福祉の向上のため,損得ではなく,美醜を物事の規範として,先 輩,同僚議員とともに変革を恐れず活動していくことをここにお誓い申し上げまして,平成13年第2回定例会に当たり,葵政友会を代表しての質問をさせてい ただきます。

質問

 まず最初に,環境行政についての質問を通告させていただきました。

 本年当初の岡田市長の施政方針の中でも,最重要なテーマを環境と位置づけまして,21世紀は環境の世紀ということでもございましたので,尊重させていただきまして,最初に環境行政を持ってまいりました。

 第1点は,ごみの資源化と減量化の推進についてでございますが,水戸市では,平成  3年度からコンポストやEM菌による生ごみ処理器,これは購入費用の2分の1,1器につき3,000円を限度として補助をしておりますが,それと電気式などの生ごみ処理機,これは 1基について1万円を限度としての補助をしてまいりました。

 この問題は,平成11年にも質問いたしまして答弁をもらっておりますが,このときは,平成3年度から10年度までで3,730世帯,5,018器の補助が出され,年間223トン,約450万円の節約につながったと答弁をいただいております。

 年間の推定量にあわせて,各家庭での減量の効果と実績はいかがか,電気式についても実績をあわせてお尋ねするところでございます。

 生ごみ処理機の普及のための補助金については,平成11年6月,電気式への補助枠の拡大の質問を行い,昨年度から実施されるようになったわけですが,下館市や宇都宮市の3万円,ひたちなか市の2万円に比べると,水戸市の1万円は差があり過ぎるのでございます。費用対効果を踏まえれば,生ごみの処理原価は1キログラム当たり約26円かかるということでございますので,増額し,さらなる減量を進めるべきと考えますが,見解をお伺いいたします。

答弁〔市長 岡田広君登壇〕

○市長(岡田広君)  葵政友会を代表されましての野村議員の御質問にお答えいたします。

 初めに,環境行政のうち,ごみの資源化,減量化を目的としたコンポストと電気式などの生ごみ処理機の補助実績は,平成12年度までにコンポスト5,334器,生ごみ処理機290基に達しております。

 これら生ごみ処理機器購入世帯が,発生する生ごみ全量を処理したと仮定すると,1年間で約235トンの減量となり,市のごみ処理経費は約500万円が軽減されたことになります。このうち,電気式などの生ごみ処理機による減量は,約16トン,経費が約30万円軽減されたものと考えております。

 これら生ごみ処理機器の普及促進は,ごみの減量に一定の効果が認められるところでありますが,近年,低価格の処理容器が普及しつつあり,また,電気式などの生ごみ処理機については,平成12年度から補助を実施したところでありますので,御指摘の補助金の増額につきましては,これら普及状況等を踏まえた中で検討してまいりたいと考えております。

 〔市民環境部長 平戸道雄君登壇〕

 ○市民環境部長(平戸道雄君)  

 〔市民環境部長 平戸道雄君登壇〕

 ○市民環境部長(平戸道雄君)  野村議員の代表質問のうち,環境行政について粗大ごみ処理施設の故障のその後の対応についてお答えいたします。

 粗大ごみ処理センターの粗大不燃物破砕機高圧モーター2台のうち1台が3月に故障し,現在,この故障したモーターの交換を進め,間もなく完了する予定でございます。

 この間,残った1台で処理を継続しており,処理能力が一時的に低下していることから,一部滞貨した粗大ごみは委託により処理するとともに,さらに不燃ごみの分別を徹底して行い,設備への負荷軽減を図り,業務を進めてきた結果,現在のところ滞貨はございません。

質問

 続きまして,ごみの分別収集の推進策という通告をいたしました。

 分別収集の推進については,平成11年の定例会の中でも具体的に申し上げてまいりましたので,重複しては申し上げませんが,前向きな答弁をいただいていることもございまして,容器包装リサイクル法の収集品目の拡大に対応した資源回収を,まずペットボトルから開始し,徹底すべきとの考えを申し上げ,岡田市長の決意のほどをお伺いいたします。

 過日,清掃工場を訪問する機会があったのでございますが,ごみがあふれ,収集車が大渋滞をしている状況で,処理能力を超えているように見え,また,その際の職員の方々が誠意ある対応をしている姿を見るとき,改めてごみ行政等の現業の重要さを痛感したところです。

 聞くところによれば,粗大ごみ処理施設が故障し,そのために場内の別の場所に粗大ごみを一時仮置きし,山積みにしていたということでございましたが,職員の方が忙しく破砕を手作業でしていましたが,その後の対応はどうされたのか,お伺いいたします。

 ごみの発生量と処理量の現状はどのように把握し,考察しているのか。

 水戸市のごみ処理基本計画の中では,資源化率を平成25年度に約30%を目標としておりますが,設定根拠と達成方法を含めてお伺いいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君) 次に,ペットボトルの分別収集につきましては,水戸市廃棄物減量等推進審議会の答申を踏まえ,本年中に実施することで準備を進めており,今後とも,容器包装リサイクル法に基づく再資源化施策を推進し,ごみの減量化をさらに図ってまいります。

 〔市民環境部長 平戸道雄君登壇〕

 ○市民環境部長(平戸道雄君)  次に,ごみの発生量と処理量の現状につきましては,平成12年度におけるごみの発生量は12万4,318トンであり,このうち焼却処理量は10万3,525トンでありました。

清掃工場の処理能力は,1炉当たり1日130トンで,3炉で1日390トンであり,これらに対し,平成12年度における1日当たりの焼却処理量は284トンでした。

 この量は,ごみ処理基本計画での推量の範囲でありますが,今後は,さらに可能な限りごみの減量化を図るよう取り組んでまいります。

 また,ごみの資源化率につきましては,平成12年度において約14%でございました。今後,達成手法として,市民及び事業者の協力を得ながら,現行の集団資源回収や集積所回収を強化することで約19%を,さらに中間処理施設からの資源回収と新たな容器包装ごみの収集などで約11%を目指し,早い時期に目標の30%を達成するように鋭意努力してまいります。

質問

 3点目は,第二清掃工場についてでございます。

 平成5年に都市計画決定された第二清掃工場でございますが,3か年実施計画の主要施策年度別計画の中から外れ,3か年の図から完全に消されておりますが,都市計画審議会への変更を諮る用意はあるのか,また,早急に新たな清掃工場の設置計画に着手する必要があるのではと考えるところでありますが,ごみの減量と資源化率の向上への諸策で,清掃工場は新たなものを建てる必要がないというふうに考えればよいのかどうか,岡田市長の見解をお伺いいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君) 次に,第二清掃工場についての御指摘でございますが,3か年実施計画の施策の概要の中で,「地権者及び関係住民との合意形成に努め,ごみ量の推移等を見ながら事業を進めます」と位置づけており,現時点では,議員御指摘の都市計画審議会への変更を諮る段階にはございませんので,御理解をいただきたいと思います。

質問

 4点目は,リサイクルプラザについてでございますが,平成16年度の稼働を目指して,建設場所の選定を含め,おくれを取り戻し,さらに努力を続けたいと述べておりますけれども,本年度に環境影響評価調査の予算措置がなされております。場所の手当てはついているのか,お尋ねするところでありますが,小吹の敷地内につくるとすれば地元との協議が必要になるし,環境アセスをするには場所の特定が絶対条件であるわけであります。

私はかねてから河和田町の第二清掃工場の予定地へリサイクルプラザをつくるべきではと申し上げてまいりました。

 いずれにいたしましても,早急にリサイクルプラザを具体化すべきと考えますが,構想の進捗をお伺いいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君) 次に,リサイクルプラザ構想については,市民参加型のプラザ的機能と粗大ごみの処理機能をあわせ持つ施設として必要不可欠な施設と考えております。

 現在,事業計画及び基本計画を策定中でありますが,具体的な整備となりますと,建設場所の選定及び今後の地元協議など種々課題等もありますので,これらの課題を整理をし,平成16年度の稼働を目指し,鋭意努力してまいりたいと考えております。

質問

 環境問題の3点目でございます。

 家電リサイクル法施行後の影響についての質問でございます。

  全国の自治体の調査によれば,6割の自治体で家電製品の不法投棄がふえているとのことですが,水戸市では影響が出ているのでしょうか。市民の方々より,購 入したのが古くて販売店が不明の家電を廃棄処分したいが,市で引き取ってくれるとの話もあるようだが,料金や手続がわからない,まあ,とりあえず税金を納 めているのだから,町内のごみ集積所に持っていっておけば,後で市が何とかしてくれるんじゃないかといったような話も出ているのを耳にしております。周知徹底の必要性を痛感したところでございますが,この場合の仕組みと料金体系についてお尋ねいたします。

 また,東京都では,4月のわずか1カ月で474台の家電製品,1カ月で150万円以上の費用が集積所に置き去りにされているためにかかっているということでございますが,市内の集積所を見ると,かなりの量の家電製品が不法投棄状態にあるように思えます。対応策にあわせ,見解をお伺いするところでございます。

答弁

 〔市民環境部長 平戸道雄君登壇〕

 ○市民環境部長(平戸道雄君)   次に,家電リサイクル法施行後の家電4品目の不法投棄の状況につきましては,現在,178台を把握しております。これら集積所に放置してある家電4品目は,ルール違反のものであるため,現在,警告シールを張り,排出者に対し法律に沿った形での処理を呼びかけており,今後の推移を見ながら対応策を検討してまいりたいと考えております。

  また,市民の方々が家電4品目を廃棄処理する場合,一般的には,買いかえなどの際,小売店などにリサイクル料金と運搬費を支払いまして,家電品がメーカー の引き取り場所に搬送され,リサイクルされることになります。このリサイクル料金は,家電品目及び製造メーカーごとに全国一律に定められており,運搬料金 については,小売業者が個別に定めております。

 なお,小売店が不明などの場合には,市の清掃事務所による予約の戸別収集や清掃工場への搬入が可能でございます。この場合の収集運搬料金は,戸別収集にあっては,品目及び大小によりまして2,500円から3,000円,また,清掃工場への搬入にあっては,2,000円の運搬料金を負担していただくことになります。

 いずれにいたしましても,議員の御指摘のとおり,この家電リサイクル法の趣旨を広く市民に御理解をいただき,不法投棄などのルール違反がないように,今後とも普及啓発に努めてまいります。

質問

 続きまして,総務行政についての質問でございます。

 市職の研修制度という通告でございますが,水戸市には,自治大学校や消防大学校への入校や職務命令による県などへ出向する実務研修など,幾つかの市職員の研修制度があります。どのようなメニューがどのぐらいあり,何人の職員が受けておられるのか,また,対象者の選考はどのような基準になっているのか,男女の比率にあわせ,その実態と推進策についての見解をお伺いいたします。

答弁

 ○議長(須能昭一君)  総務部長,照沼民夫君。

           〔総務部長 照沼民夫君登壇〕

 ○総務部長(照沼民夫君)  野村議員の代表質問のうち,総務行政についてお答えいたします。

 市職員の研修制度についてでございますが,平 成12年度の実績で申しますと,新規採用時研修から課長職までの階層別に行っている基本研修,これにつきましては9メニューで研修者数280名,パソコン 研修等の専門研修は6メニュー139名,自治大学校,建設大学校,市町村アカデミー等への派遣研修は8メニュー43名など,合計で28メニュー,研修者数は延べ888人となっております。

 また,研修生の選考に当たっては,市の研修については市の研修計画により,自治大学校等についてはそれぞれの要綱等に基づき,男女の差なく行っております。

 消防職員の専門研修につきましては,消防大学校等への派遣研修など22メニューで,延べ49名が受講しております。

 選考基準につきましては,消防職員研修規程に基づき,年齢,階級,経験等を加味して選考しております。

質問

 2点目は,人事異動のシステム化策ということで通告いたしました。

 水戸市の人事異動の実態を見ると,長きにわたって全く異動のない職員がいるかと思えば,わずか1年しかたたないのに異動する人がいたりとまちまちであるのではとの声を耳にいたします。

 もちろん本人の希望に配慮することも大切ですが,わずか1年で異動しているところほど何かと大変な問題を抱えているようなので注意して対応すべき等との話もささやかれていることがあります。そのようなことがないよう,説明責任を果たせる人事を行えるよう,何らかのオープンルールを定めるか,システム化をすべきと考えるところでありますが,異動における基準と見解をお尋ねいたします。

答弁

 ○総務部長(照沼民夫君) 次に,人事異動につきましては, 地方分権時代における効率的な行政執行体制を確保するため,適材適所主義による人事配置を基本とし,同一職場での長期在職の解消,他部門との交流による職 員の士気の高揚と組織の活性化,行政経験,指導力,資質等を総合的に判断した管理・監督者への登用,女性職員の職域の拡大や管理・監督者への登用等に配慮 しながら実施しているところであり,さらに職員の意思を可能な限り尊重していく趣旨から,自己申告制度により,職場及び仕事に対する感想,組織内における自己分析,異動希望の有無等を把握しております。

 今後とも,これらの基本方針に基づいて実施してまいりますが,議員御指摘のシステム化策につきましては,職員の能力開発を図り,人材を育成し,組織活力の向上を図っていく観点から今後の検討課題としてまいります。

質問

 3点目は,対等人事交流についてでございます。

 特に消防でありましたり水道等の職場は,現場優先の職種だけに命令系統も縦割りが確立されているために,狭い職場社会になっているのが実情のようでございます。この際,県や官庁など他の行政機関への対等人事交流等の諸策を導入し,積極的に人事交流を図るべきと考えますが,市長の見解をお伺いいたします。

答弁

 ○総務部長(照沼民夫君) 次に,人事交流についてお答えいたします。

 他自治体との人事交流につきましては,現在,市長部局においては,茨城県に実務研修生として1名派遣し,対等相互交流として1名を相互派遣しており,消防では,同じく茨城県に1名派遣しております。

 また,水道につきましては,今後検討してまいりたいと考えております。

 人事交流につきましては,議員御指摘のとおり,他自治体との相互理解を深め,職員の資質の向上を図る上で意義深いものがありますので,今後とも充実を図ってまいりたいと考えております。

質問

 次に,職員のメンタルケア策についてでございます。

 近年の社会経済環境の変化に伴う家庭や職場の環境は相変わらず厳しい状況にあり,個々のストレスもピークを迎えていると言われております。役所や出先の中にも,通常の勤務が困難になり,欠勤がちになっている職員の方がふえつつあるとの声を耳にいたしますが,実態を把握しておられるのか,見解もあわせてお伺いいたします。

 また,心理カウンセラーによるケアも重要とは思いますが,心理的に自分を追い込んでしまう前に,自分の人生を見つめ直すといった日常の生活に主力を置いた予防もポイントであると考えます。

 充実されつつある勤労者福祉サービスセンターなどの福利施設やサービスの利用促進も一案かなと思いますが,市はどのようにメンタルケアの対策を立てられているのか,お伺いいたします。

答弁

 ○総務部長(照沼民夫君)  次に,職員のメンタルケア策についてお答えいたします。

 地方分権が推進されますと,行政需要も複雑多様化し,その担い手となる職員の心身の健康管理がさらに重要になるものと考えております。

 本市では,平成8年度から茨城県精神保健協会に心の健康相談業務を委託し,職員の持つ不安や悩み,ストレスなどについての相談に即応できるメンタルヘルス事業を実施しているところであります。

 また,茨城県市町村職員共済組合においても,健康電話相談を開設しており,県内市町村の職員からの電話での相談業務を実施しております。

 職員のメンタルケア策といたしましては,これらの相談窓口を活用できるよう引き続き十分な周知を行っていくとともに,職場研修の一層の充実を進めることにより,職場内における職員間の協力,連携を強化し,職場環境の改善に努めてまいりたいと考えております。

 さらに,職員の健康の保持,増進を図るために,市職員福利共済会を中心として,職員の家族を含めての行事実施や保養施設の利用などについてもその充実を図ってまいります。

 以上でございます。

質問

 続きまして,財務行政についてでございます。

 公債費負担適正化計画の影響ということで質問させていただきます。

 繰上償還が認められていない国からの起債の金利負担が年間32億円あり,財政の硬直化が懸念されている中で,総務省から,起債制限比率を現行の14.5%を13%以下に引き下げることを掲げた公債費負担適正化計画の提出を求められ,水戸市も既に提出し,その結果,今後7年間で3億7,000万円の特別交付税の措置を受けるとのことのようでございますが,提出した計画の概要と,起債の金利負担圧縮のための繰上償還の方策と目標をどのように考えておられるのか,見解を伺います。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,財務行政についてお答えいたします。

 初めに,公債費負担適正化計画についてでありますが,平成10年度の決算において,起債制限比率が国の基準である14%に達したことから,平成11年8月に策定して国に提出したところであります。

 この計画は,原則として7年以内に起債制限比率を13%以下に引き下げるために,既に発行済みの市債の繰上償還または減債基金への積み立て等を行うことを内容とするものであり,特別地方交付税等の財政上の支援措置が講じられております。

 公債費負担の軽減のための具体的な取り組みといたしましては,平成11年度に約22億7,000万円の繰上償還と借りかえを行うとともに,平成12年度においても約3億5,000万円の繰上償還を実施いたしました。

また,減債基金につきましても,2年間で約4億7,000万円の積み立てを行ってきたところであります。

なお,特別地方交付税に占める財政支援措置分としましては,平成11年度では,総額6億3,204万5,000円のうち3,256万8,000円,平成12年度では,総額6億6,301万8,000円のうち8,463万8,000円を見込んでおります。

 いずれにいたしましても,公 債費の増大は,財政の硬直化を招くおそれがありますので,その動向には十分配慮するとともに,公債費負担適正化計画に基づき,平成17年度までに起債制限 比率を13%以下に引き下げられるよう,繰上償還や減債基金への積み立てを行いながら,市債の借り入れを抑制するなど,公債費負担の適正化に努めてまいり たいと考えております。

質問

 続きまして,入札制度の改正についての質問でございます。

 現行の入札制度による入札結果に関するさまざまな問題が全国で起きておりますが,つくば市では,県内他市に先駆け,従来の指名競争入札制度にかわる独自の一般競争入札制度を生み出し,本年度より試行することを決めて作業中とのことでございます。特例市としまして水戸市もふさわしいよう,公平公正の原則にのっとった競争性,透明性の向上へ向けた制度の改革が急務であると考えるところでございます。

 そこで御質問ですが,予定価格の事後公表の効果が余り見られないため,事前公表にすべきではないかという質問がありましたときに,事前公表は,入札予定価格が目安となり,競争が制限され,落札価格が高どまりする可能性があり,建設業者の見積もり努力を損なわせる可能性があるとかの理由で踏み切れず,研究していきたいとの答弁をなさっておりました。

 しかしながら,本年1月に事前公表に踏み切られたことは,大きな前進と評価をしているところでございます。

既に事前公表に踏み切り,確実に効果を上げている自治体同様の効果を期待するところです。

 そこで,その効果はどのようにあらわれているのか,公表前と公表後の予定価格に対する落札価格の割合の考察と見解をお尋ねするところでございます。

 また,この際,懸念していた点の解消の意味からも,一般競争に限らず,見積もり時における見積明細書の添付を義務づけるべきと考えますが,見解をあわせてお尋ねいたします。

 3点目でございます。水戸市では,1億5,000万円を超える工事を一般競争入札としておりますが,さらなる透明競争性を向上させる意味からも,1億円を超える工事を一般競争入札とするよう改正すべきと考えているところでございます。

 そこで,平成12年度の工事における一般競争と指名競争入札の概算総額の比較と,もし1億円を境界とした場合の想定概要を明らかにした上での見解をお伺いするところでございます。

 入札制度そのものを見るとき,担当官の裁量にゆだねる部分が多過ぎるため,起案権者である担当課長が苦しむことになるわけで,だれが判断してもそんなに大きな狂いのないようルール化をすべきと再三申し上げてまいりましたが,ジョイントベンチャーの場合の複数立ての代表者と各構成員の間の線引きの際の点数のルール化等についての検討結果にあわせ,制度改革に向けた進捗をお尋ねいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,入札制度の改正についてお答えいたします。

 予定価格の事前公表につきましては,事務の簡素化や不正入札の抑止,透明性,競争性の確保に効果があると判断し,本年1月から建設工事及び土木建築コンサルタント業務について実施に踏み切ったものであります。

 事後,事前公表を比較いたしますと,事後公表を行った平成12年1月から12月まででは,全体では752件,平均落札率は9?41%であります。これに対し,事前公表を始めた今年1月からの5カ月間で,267件,95.65%となっております。この数字を見る限り,約2%下がっておりますが,まだ事前公表の期間が短いため,現時点での評価は難しいところであります。

 入札時における見積明細書の提出につきましては,現在,不良・不適格業者の参入の排除,談合等の不正行為,著しい低価格での受注の防止などの観点から,一般競争入札において義務づけております。

 なお,指名競争入札につきましては,今年,公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の施行に当たり,国は,適正化指針の中で,入札に際して内訳書の提出を定めておりますので,本市といたしましても,県などの動向を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。

 平成12年度の一般競争入札は8件,24億5,200万円,指名競争入札は591件,117億6,000万円でありました。

 これをもとに,一般競争入札対象を1億5,000万円から1億円に引き下げた場合を想定いたしますと,一般 競争入札が22件,41億5,100万円,指名競争入札が577件,100億6,100万円となり,件数で約2.8倍の増加となります。

 一般競争入札を導入して7年が経過しておりますので,一般競争入札のあり方について,今後,県や他市の動向を踏まえ,検討してまいりたいと考えております。

 共同企業体の構成に当たりましては,工事の規模,技術的難易度などを勘案し,市内業者で施工が可能なものについては,市内業者同士による共同企業体方式により発注をしております。

 市内業者による共同企業体を構成する場合につきましては,代表者の特定建設業の資格の有無など一定の条件の中,より多くの共同企業体が参加できるように努めてまいりたいと考えております。 

質問

 次は,教育行政についての質問であります。

 障害児教育の推進については,平成13年第1回の定例会でも質問し,提言もしてまいりました。市内の小中学校においても,徐々に障害別学級がふえていることは大変喜ばしいことで,また,文部科学省からも,障害のある児童,生徒の受け入れについて,今までと異なる見解が示されたことは記憶に新しいところであります。

 従来は,就学指導委員会の判定結果をもとに,保護者に対し進言し,いわば指導するかのような形で就学先の決定がなされてきたのですが,就学指導委員会の判定結果は重視するとも,保護者の意向を十分尊重した上で児童,生徒にとってよりよい就学先を決定すべきという考えに変化してきたのであり,関係者としては歓迎しているところでございます。

 しかしながら,受け入れる側の負担は想像以上のものが ございます。例えば,現行の制度では,障害別特殊学級のクラスの新設の際の基準は,就学する児童,生徒が3人いれば可能となっており,既存の場合は1名に なってしまってもクラスは存続することが可能となっております。にもかかわらず,8名までは1クラスとして教師1名で指導に当たるよう位置づけられている のでございます。

 また,LD 児(学習障害児)やADHD児(注意欠陥多動障害児)のみならず,軽度で重複した障害のある児童,生徒を初め,養護学校就学が適とされる児童を実際に受け 入れることとなった場合でも,普通学級では対応しきれずに,通級学級や知的障害特殊学級で対応しているのが実情です。にもかかわらず,教師の配置を見ると,ティームティーチングが取り入れられ加配されているようなことがなく,より多様化,重度化する児童たちに対し,1担任で指導に当たっており,専門性を重視した教師の配置もままならず,国の言っている一人一人の個に応じた教育の展開や保護者の要望に沿った対応がなされているとは言いがたいのが実情であり,残念でございます。

 ノーマライゼーションが叫ばれて久しくなり,もはやインクルージョンの時代と言われている昨今ですが,普通学級の中に障害のある児童,生徒が存在し,ともに学校生活を送ることが当然のこととされてきているのは,本来のあるべき姿でございます。

 これらの実情を解消し,よ り人間らしく望ましい教育を展開していくためには,市就学指導委員会の判定に基づき,かつ保護者の意向を踏まえた方針どおり就学できるよう,希望校の校長 はもとより,市教育委員会と県教育委員会,さらには水戸教育事務所の4者の綿密な連携による,人員配置を含めた受け入れ体制の確保が不可欠であると考えま す。

 関係者,関係機関への働きかけを切に要望し,何ごとにも真摯な姿勢で真っ正面から取り組んでおられます吉田教育長の障害児教育の本来あるべき姿を含んだ本件への見解をお伺いするところでございます。

答弁

 ○議長(須能昭一君)  教育長,吉田仁君。

            〔教育長 吉田仁君登壇〕

 ○教育長(吉田仁君)  野村議員の代表質問のうち,教育行政についてお答えします。

 障害のある児童,生徒の教育については,その障害の種類と程度に応じて,より手厚く,きめ細やかに行われるのが望ましいと考えています。

 現在,就学指導に当たっては,その子の能力を最大限に発揮できるような教育が受けられるように,就学指導委員会の意見と保護者の意向を尊重しながら,慎重に進めています。特に,保護者との面接の機会をできるだけ持つように努めています。

 障害のある児童,生徒が通常の学級で学ぶ場合には,就学指導委員会の意見を学校長に伝えるとともに,通常学級の児童,生徒との触れ合いを通して,教育的効果が上げられるよう努力しています。

 また,障害に応じた専門的な指導技術の向上や校内の協力体制づくりにも一層力を入れてまいります。

 なお,御指摘のありました専門的研修を積んだ教員の適正配置等については,引き続き関係機関に積極的に働きかけてまいります。

 現在の通級指導教室は,言語通級指導教室が小学校2校と中学校1校,情緒通級指導教室は小学校6校となり,受け入れ校が広がってきています。

 今後とも,就学指導委員会の意見をいただき,その子に応じた通級指導ができるようにし

ていきます。

質問

 5点目は,企画行政,ワールドカップキャンプ候補地の進捗についてという質問でございます。

 来年の5月31日から6月30日の1カ月間を開催期間として,世界の32の国々が参加を予定しております日韓共催の2002年ワールドカップでございますが,日本組織委員会によれば,来月には出場国へキャンプ地のリストが配布され,それぞれの参加チームがキャンプ地の決定に向けて動き出すようでございます。

  フランスと開催国以外は予選を勝ち抜かないと大会に出場できないので,正式に決まるのは1次リーグの組み合わせが決まる12月過ぎとのことでございます。 それまでは視察調査に来ていただき,仮予約の決定にこぎつけるなど,そういう対応をする以外にないとのことでございました。

 そのような中で,キャンプ地の誘致合戦が山場を迎えており,既に全国では82の自治体や地域が公認候補のキャンプ地として名乗りを上げておりますが,その中でも,日本をキャンプ地に選ぶのは,主に日本で1次リーグを戦う16カ国のようでございます。

  中には,既にフランスで決定した鹿児島県指宿市のような例外もありますけれども,あるいはイタリアの仮予約を受けた仙台市や,大詰めを迎えてメキシコと折 衝中という北海道栗山町,ルーマニアと折衝中の岐阜県古川町,ブラジルとは鹿嶋市と広島市が競い合っており,新潟県新井市はスロベニアと,千葉県柏市はブ ルガリア,さらには島根県出雲市が北欧諸国と現在交渉中というように,今数えるだけでも7カ国が折衝中であることを公にしておりまして,考えようによって は,残りは9カ国しかないのかなとも言えるところであります。

  競争が激化している反面,一方では,宿泊費や警備に莫大な金がかかるだけでなく,関係者の視察費用もすべてこちら持ちであるため,既に名乗りを上げながら 断念した鹿児島県の国分市や,警備に2億円以上もかかることが判明し断念しましたFCを持っている佐賀県の鳥栖市というように,財政事情によって明暗が はっきりしているようでもございます。

 そこで質問でございますが,平成11年6月の定例会の答弁の中で,「実際にキャンプ地となった場合,本市に与える効果,支出経費などについて調査検討している」と市長が述べられておりましたが,調査検討結果とどのような対応を現在なさっているのかなど,進捗状況をお伺いいたします。

 誘致するとすれば,プロジェクトチームのようなものをつくり,誘致に本気になって専念してもらう必要があるのではないでしょうか。もし,可能性が難しいとなれば,その場合には,無理せずに財政事情を考え,断念する勇気も必要かなという消極的な考えも頭をよぎるのでございますが,岡田市長の決意と見解をあわせてお伺いするところでございます。

答弁

 ○市長(岡田広君) 次に,ワールドカップキャンプ候補地の進捗についてお答えいたします。

 水戸市は,ワールドカップ公認キャンプ候補地として昨年11月に認定され,3月下旬には,予選状況を踏まえながら出場可能性の高い53カ国に対してキャンプ地誘致用パンフレットを送付いたしました。

 5月下旬にも,有力国に視察を要請する文書を送付しており,9月には,ワールドカップ日本組織委員会作成のキャンプ候補地紹介冊子が各国に配布される予定になっております。

 現在,本大会出場を目指し,世界各国で予選が行われておりますが,その経過を見ながら,カシマサッカースタジアムで行われる1次リーグ3試合に出場する国や水戸市,茨城県と交流のある国を中心に誘致活動を進めてまいります。

 誘致には,現在,国内81の地域が立候補しており,今後とも厳しい誘致活動が続く中,引き続き魅力あるキャンプ地としてPRに努めてまいりたいと考えております。

 誘致に係る財政負担としましては,宿泊ホテルや練習場などでの警備,非公開対策としてグラウンドへの目隠しの設置など,キャンプ地としての受け入れ準備のための負担が考えられますが,その他の内容につきましては,今後の相手国との交渉の中で,財政状況を十分考慮しながら検討してまいりたいと考えております。

質問

 最後は,福祉行政についての質問でございます。

 1点目が介護保険についての質問でありますが,前途多難と心配されていた介護保険制度ですが,行政と地元医師会の先生方や介護支援専門員や介護保険事業者等の関係者の方々の協力と連携に加え,被保険者の皆様の理解により,比較的順調にスタートを切ることができた方であると評価しているところであります。

 65歳以上の第1号被保険者の介護保険料と40歳から64歳までの第2号被保険者の方々の介護保険料の徴収が昨年からスタートを切りましたが,当初から心配されておりました徴収率はどのようになっているのか,実態をお伺いいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,福祉行政の介護保険制度についてお答えいたします。

 昨年4月の制度施行後1年余りを経過いたしましたが,関係する多くの皆様の御協力により,全体として順調に推移しているものと考えております。

 介護保険料は,市民に新たな負担を求めるものであり,収納率の懸念もありましたが,平成12年度については,普通徴収は91.6%の収納率となり,特別徴収を含めた全体の収納率は9?2%と当初見込みを上回り,おおむね市民の御理解を得られたものと考えております。 今後とも,制度や趣旨の周知に努め,収納率の向上に努めてまいります。

 なお,国民健康保険税の介護納付金課税分の収納率は,86.4%となっております。

質問

 和歌山県で,5月の初め,介護支援専門員が利用者の75歳の女性を殺し,預金通帳を奪うという介護保険 制度の信頼性を根底から覆すおそれさえも予見できる事件が起きたことは大変にショッキングなことであり,二度と起こしてはならない事件であり,その対応策 が急がれているところでございます。

 水戸市では,和歌山の事件を踏まえ,不祥事防止のためどのような対応策をお考えなのか,見解を伺います。

 私の友人の中にも,実際の現場で働いているケアマネジャーが何人もおりますが,日夜を問わず献身的に働いている姿を知っているだけに,今回のことは耳を疑うところでございます。

 複雑多様化しているケースに対応しなければならないため,オーバーワークぎみである現場の実情を見るとき,心にゆとりを持ってサービスが提供できるよう,ケアマネジャー自身に対しての相談や応援等の何らかの支援体制を整えるべきと考えるところでありますが,市の対応をお伺いいたします。

答弁

 ○市長(岡田広君) 次に,ケアマネジャーは,利用者とサービス事業者及び保険者をつなぐ介護保険のかなめであり,その働きが制度のよしあしを左右するほどの影響力を持つものと認識しております。 このたび,和歌山県において発生した事件は,特定の個人的な要因に基づくところが大きいと考えておりますが,制度への信頼を揺るがせるような衝撃を与えたことも事実であります。水戸市においては,このようなことが生じないよう,水戸市高齢者保健福祉サービス連絡協議会やみとケアマネジャー研究会等において,不祥事例の提示や防止策の協議,あるいは利用者への複数の者の関与を勧めるなど,不正を起こしにくい環境の整備や利用者の権利保護に関する意識の向上に努めているところであります。

 また,議員御指摘のように,ケアマネジャーへの支援も重要であり,現在も介護保険課の職員による相談・指導,各種研修,話し合い等により資質の向上と支援に努めておりますが,今後は,基幹型在宅介護支援センターを中心とした相談支援体制を強化し,より一層ケアマネジャーのバックアップを図ってまいります。

質問

 市の介護保険に関する電話相談窓口であります介護110番は大変好評でありますが,相談や苦情の内容を踏まえるとき,介護保険制度の課題をどのようにとらえているのか,岡田市長の介護保険制度の課題についての見解をお尋ねするところでございます。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,介護保険相談窓口への相談,苦情の状況につきましては,昨年の5月には200件以上の問い合わせ等がありましたが,本年5月は約50件と減少しております。

 苦情の内容については,制度の浸透とともに,サービスの内容や事業者に関するものがふえており,今後,利用者の意識の高まりとともに,サービスの水準に関する要求も高まるものと予想されます。現在は,認定を受けてサービスを利用されない方が2割近くおりますが,これらの方にも介護保険サービスを利用してよかったと言われるような良質のサービスの提供が課題であると考えておりますので,介護相談推進員の活用などにより,利用者の声を十分に反映させたよりよい制度づくりに取り組んでまいります。

質問

 福祉行政最後は,高齢者福祉についての質問でございます。

 判 断能力が衰えた高齢者や障害者に福祉サービスの支払いや通帳,証書などを預かる財産管理を行う,県の社会福祉協議会が担当する地域福祉権利擁護事業や,痴 呆性高齢者や知的障害者など判断能力が十分でない人の財産を管理するなどして権利を守る,そして,判断能力ごとに後見,保佐,補助人を裁判所が選任,後見 人らの不正防止に監督人を選任でき,自治体や法人も後見人となれる成年後見制度,さらには自分が衰える前に申し立てることができる任意後見制度など,高齢 者や障害者などの弱者の財産を守る制度がスタートを切りました。専門家の間で制度化の必要性が叫ばれていての法制化だった割りには,市民の間ではほとんど話題になっていないようでございます。

 しかしながら,制度に適していると思われるケースがふえていることも事実でございますので,この際,チラシを作成するなどし,積極的に市民の方々へ周知し,普及すべきと考えるところでございますが,利用状況にあわせて,今後はどのように図っていかれるおつもりなのか,市長の見解をお伺いいたします。

 また,実際に制度を利用するには,和歌山のような事件の未然防止も不可欠であると考えます。私は,そのためには,同じ一つのケースに複数の人が介在し,かかわることが最も重要であり,例えば,ケアマネジャーと地元の民生委員の方が相互の連携による対応をしていくようなことも一案かなというふうに考えるところでありますが,御見解を伺います。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,高齢者福祉についてのうち,成年後見制度等でありますが,御承知のように,成年後見制度等は,本人の人格権の尊重の観点から,その能力の程度に応じて,成年後見,保佐,補助の3制度に改組されたところであります。

 今回の改正では,本人の食糧調達や介護等の日常の法律行為については本人の能力の有無にかかわらず,後見等の対象から除外され,これを補完する制度として地域福祉権利擁護事業が制度化されております。

 成年後見制度等や地域福祉権利擁護事業の利用状況でありますが,まだ制度が発足して間もなく,内容が大変複雑であることなどから,制度利用は少ない状況となっております。しかし,過日,市が福祉施設関係者やケアマネジャーなどを対象に行った研修会を契機に,これらの制度の具体的な相談が増加しております。

 したがいまして,議員御指摘のように,市民向けのチラシを早期に発行するとともに,民生・児童委員やケアマネジャーの会議等での制度説明,社会福祉協議会との連携,これら相互の役割分担も踏まえながら,健常な高齢者を対象にした任意後見制度とあわせて,高齢者が安心して老後を送れる制度の円滑な推進を図ってまいりたいと考えております。

質問

 次は,高齢者の介護予防等に関する質問でございますが,痴呆や要介護の状態にある高齢者やそれを支える家族の方々に関するケアはもちろん重要な施策でございますが,高齢になっても元気でい続けられることが本来一番いいわけでございます。

 そのためには,後期高齢になっても,一人一人の皆様が充実した日々を過ごされるよう,生きがいづくりのお手伝いが必要になってくるわけです。厚生労働省でも,地域型の在宅介護支援センターをフルに生かした生きがい対策の必要性を示唆しているところでもありますので,生きがい対策の現状と,それらを踏まえた展開をお伺いいたします。

 また,長きにわたる歴史を有している高齢者クラブでございますが,ライフスタイルが多様化してきているせいか,加入率がかなり低下してきているように思えます。反面,旅行会や囲碁クラブや将棋クラブなどの趣味のクラブは新たな結成があるような状況を見ておりますが,高齢者クラブ等の支援策についての見解をお伺いいたします。

 次は,介護予防プランについての質問でございますが,市では,介護予防プランについてどのようにとらえ,どのように展開しようとしているのか。また,現行の施策をいかに利用していくつもりなのか,見解をお尋ねいたしまして,第1回の質問を終わります。

 ありがとうございました。

答弁

 ○市長(岡田広君)  次に,元気な高齢者の生きがい対策,介護予防等につきましては,本年度にいきいき健康クラブ事業の実施公民館を4カ所から10カ所に拡大するとともに,新たに,ひとり暮らしや虚弱な高齢者の閉じこもり防止のため,お達者クラブを実施することにより,心身の機能を維持した自立生活の助長に努めているところであります。

 また,高齢者クラブは,現在,市内各地区に167クラブ,会員数約1万人となっておりますが,会員の高齢化や組織率の低下と他の趣味の講座や同好会等に参加する高齢者の増加という状況を踏まえ,新規クラブ設立の相談や活動を活性化するため,高齢者クラブに対する研修や事業支援を図ってまいります。

 介護予防プランは,高齢者が寝たきり等の要介護状態にならないように,その高齢者にどのようなサービスが必要かを保健,福祉,医療などの観点から検討し,最適なサービスの利用を行っていくことが重要と考えております。

 現在,具体的内容について在宅介護支援センター及び保健センターを交えて検討を行っているところでありますが,介護予防,生活支援事業等のサービスに加えて,機能訓練,訪問指導などの活用も図ってまいりたいと考えております。

 以上です。

平成22年(4期)

3月

(入札・諸証明発行・低廉な市営住宅の促進策)

6月

(行財政改革・ごみ処理行政・千波湖の浄化・渡里用水の活用・学区再編の取り組み)

9月

(市民相談室・下水道事業の経営・ごみ処理行政)

12月

(市長の政治姿勢と市政運営の影響・条例の制定・談合情報による入札中止・教育行政)

平成21年(4期)

3月

(新ごみ処理施設・下水道・千波湖の浄化促進)

6月

(男女平等・入札制度改革・中心市街地/旧県庁)

9月

(公民館の廃止して市民センターにする問題)

12月

(男女平等・子育て・事業仕分け・生涯学習)

平成20年(4期)

3月

(財政問題・中心市街地・平和基金)

6月

(市街化調整区域での開発拡大への異議・反対討論

9月

(前市長がした小吹町還元施策の約束は守るべき)

12月

(外部監査制度・疑惑視されない入札制度へ)

平成19年(4期)

3月

(中心市街地/3期目最後の議会)

5月

(混迷の正副議長選挙)

6月

(違法看板・いじめ/4期目の初議会)

9月

(シルバー人材センター・財政難)

12月

(区域指定条例・大場小学校建替え・ETC) 付記:千波湖問題

平成18年(3期)

3月

(会派による質問時間の制限がはじまる)

5月

(100条委設置についての質疑)

6月

(付記:懲罰問題(数の暴挙)

9月

(小吹墓地・選挙区)

12月

(自立支援法関連)

平成17年(3期)

3月

付記:でっちあげの98条設置問題

6月

(付記:懲罰問題(前代未聞)

9月

 

12月

平成16年(4期)

平成15年(3期)

3月

(2期目最後の議会)

6月

(3期目の初議会)

9月

 

12月

(中心市街地・総括)

平成14年(2期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

平成13年(2期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

平成12年(2期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

平成11年(2期)

3月

(1期目最後の議会)

6月

(2期目の初議会)

9月

 

12月

平成10年(1期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

平成9年(1期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

(出席したが頚椎捻挫のため質問できず)

平成8年(1期)

3月

 

6月

 

9月

 

12月

平成7年(1期)

6月

(1期目の初議会)

9月

 

12月
水戸市議会議員野村眞実Official Website