平成12年9月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問と答弁の全文です。
質 問
○6番,野村眞実君。〔6番野村眞実君登壇〕〈拍手)06番(野村眞実君) 私は,政友会の野村まこと(眞実)でございます。平成12年第3回定例会におきまして,ただいまから一般質問を行います。21世紀への橋渡しの2000年をあらゆる社会システムの変革の年と位置づけ,議員として本年のスタートを切ったはずでございましたが,気がつくと早いもので, 21世紀まで残すところわずが3カ月を残すのみとなってしまいました。超高齢・少子化に追い打ちをかけるように財政難が降りかかり,社会経済情勢は大きな変化に見舞われ,まだまだ予断を許さない実情でございます。そのような中で市議会議員としての自分に何ができたのかと振り返って見ますと,解決しなければならない数限りない問題に日々追いまくられているのが現実でございまして,改めて非カさを感じさせられている昨今であります。心の時代である21世紀を迎えるに当たり,改めて自分を戒め, 後に続く後輩たちやこれからの時代に夢をもたらす無限の可性のある子供たちに恥じることのないよう,引き続き使命を全うすることをお誓い申し上げまして,質問に入らせていただきます。 最初は,教育行政に関する質問でございます。学校教育から社会教育,生涯学習に至るまでの教育行政全般についてという通告をいたしました。 教育委員として我々に常に模範を示してくださいました小山稔様と堀川賢壽教育長の任期が10月に満了を迎えることもありまして,この場をかりて感謝の気持ちを伝えさせていただきます。本当にありがとうございました。思い起こせば,堀川教育長は.当時の古橋教育長の助役就任に伴い残任期間を務める形で平成8年3月に就任されたのでした。就任前の議会で田山議員が問題提起をし,その提案に当時の古橋教育長が答弁したのが発端ではございましたが,県内に先駆け, 市立小中学校に男女混合名簿を導入したかと思うと,議会の答弁で文部省の方針を先取りする形でいじめ等を原因とする不登校を容認する思い切った発言をし,今まで毎年5月1日を起算日としていた学級編制制度を,現場の児童,生徒たちを最優先するよう見直しへ向けて国, 県へ働きかけ,結果として県が翌年には要綱を見直すことになったり, 県内で初めての中学校――これは水戸市立第二中学校のことでございますが.段階別障害児のための通級指導教室,つまりことばの教室を設置したり,これも県下に先駆ける形で市内の16のすべての中学校に英語指導助手を配置したり,あるいは青少年問題解決のために市民や団体を巻き込んで青少年育成推進会議を立ち上げたり,生涯学習の充実へ向け生涯学習都市宣言を行い,市民の方々のための公民館等での行政出前講座を創設したりと,ソフト面での教育の改革や充実へ向けて取り組んでこられました姿勢は.だれもが評価しているところでございます。 また,ハードの面では幾つかの大きな問題はありましたが,稲荷第二小学校や三の丸小学校のような特徴のある学校の建設をしたり,市内31の小学校区のすべてに公民館を設置したのは記憶に新しいところであります。さらには傍ら,県都・水戸での活躍以外にも.全国都市教育長協議会の副会長や関東都市教育長協議会の会長を務められ,教育行政の向上に向けて各方面に働きかけてきた功績も大きなものがあります。そこで今回は,今日までの議会での論議を振り返り,堀川行政を総括する意味での,私の過去の質問の中の未解決の課題を中心に教育行政の質問をまとめさせていただきました。 1点目の質問でございますが,平成8年9月定例会に.小中学校の図書館の機能の充実に関する質問をし,教育長より前向きな答弁をいただき,その後も図書館全般にわたる同様の充実推進策を唱えてきましたが,必要性を強く認識されているとの答弁の割には,図書整理員が廃止されてしまったりと成果が出ていないように思われ残念なのですが,さらなる充実へ向けた教育長の見解をお伺いいたします。 学校給食の充実についてでございますが,栄養士の未配置校への巡回指導等の対応や無資格の調理員への研修制度の充実についての質問を平成8年12月の定例会で行い,前向きな御答弁をいただいておりますが,その後の進捗状況をお尋ねいたします。また,行政改革の観点で,学校給食共同調理場の建て替えを含めたあり方の検討をしているようですが,またしても新たな用地の購入のうわさ話がちまたに流れていて残念に思うところでございます。そもそも学校給食共同調理場の問題は,行政改革よりも教育的な見地の方を優先して検討すべきと考えますが,どのような観点で検討をされているのか、学校給食の必要性の認識を含めた見解をお伺いいたします。 小中学校の建て替えが進んでおりますが.平成9年3月の定例会で,備品等の整備のための予算措置を求めてまいりましたが,相変わらず現場ではやりくりに四苦八苦しているようでございます。新築や改築した施設と現行の施設との間の格差が増大しないよう,現行の教育施設への修繕費等の施設整備費や備品購入費の予算だてを強化すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。また.特に冷房装置につきましては,昨日の波多議員の一般質問でも同様の趣旨の問題提起がございましたが,教える立場にある教職員の職場環境の重要性にかんがみ,まずすべての小中学校の保健室に配備し,その上で相談室.職員室,図書室,一般教室というような順に――順序はそれぞれの考え方があると思いますが,順次計画的に対応していくべきと考えますが,整備計画はあるのかを含めた見解をお何いいたします。さらに,文部省の通達により,2002年より生徒の学習机が一回り大きな規格となりますが,県内には先行して既に整備に入った学校もあるやに聞いておりますが,来年度より2か年で整備するよう取り組むべきではと考えるところでありますが,見解をお伺いいたします。 平成11年6月定例会に,環境教育の一環であるごみ減量啓発のためのモデル事業の山根小学校での失敗を教訓に,総合教育研究所との連携のもと,各小中学校に環境教育の教材として電気式の生ごみ処理機を設置すべきとの提案をさせていただきました。当時の市民環境部長より, 引き続き実施できるよう取り組むとの答弁をいただいておりましたが,その後,教育委員会との連携に向けてどのように打ち合わせをされたのか, 小中学校における環境教育の必要性の認識と見解をお伺いいたします。 平成11年12月定例会に小中学校へのインターネットの導入を時代の要請として要求してまいりましたが,それに対し, 本年平成12年度に総合教育研究所にインターネット接続拠点を整備し,国の整備目標である平成13年度には,全小中学校がインターネットに接続できるよう検討中との答弁をいただいておりますが,手配は既にできているのか, 進捗状況をお伺いいたします。 青少年の問題でございますが, 青少年の非行が戦後第4のピークを迎えており,緊急的な課題でございます。平成10年9月定例会に,全庁的な対応を求めた質問の答弁で,教育長は,庁内組織として青少年対策連絡会議等を設置し,万全を期すと意欲を新たに答弁しておりますが,会議の状況とあわせ,青少年課の職員が今のような青少年問題の大変な時期にもかかわらず増員されないことについての見解と今後の対応をお伺いいたします。また,青少年センターの役割は大きなものがあるのに,県の制度の改正により,青少年センターの職員の職務権限が狭められてしまいましたことには大きな問題を感じているところであります。早急に県や関係機関と協議し,県職員としての併任の方法をとるなど, 何らかの対策を講ずるべきと考えますが,見解をお伺いいたします。幼児,学校教育から社会体育,社会教育,さらには生涯学習と,教育行政の役割は年々増加の傾向にありますが,大切なことは財政を踏まえた施設整備における計画性であります。市長は,さきの答弁で,総合計画の中で施設整備の計画を考えるとされておりましたが,そのためにはまず,独立した機関としての教育委員会のビジョンが大切なのですが,計画の立案へ向けての取り組みの進捗をお伺いいたします。
また,教育行政の欠かせない要素に, 担当職員の資質があります。先日の読売新聞で,日立市で超ロングキャンプの父親役を務めた青少年課の職員のことが記事になっておりましたが,生き生きと活躍できるのも,適材適所の配属にあると考えます。職員の資質については適正な配属がなされていて初めて持っているものが出せるので,職員の配属について事前希望の聞き取り等を行うことにより,より使命感を持てるよう取り組むべきと考えますが,見解を伺います。 生涯学習都市宣言にあわせ,行政出前講座を開設し,ひいては市民自治意識の啓発につなげ,市民参加のまちづくりにつなげるべきと申し上げてまいりましたが,このほど開設の運びとなることは大きな前進と受けとめているところであります。市民の皆様への告知啓蒙があって初めて機能し,成功するものと考えますが,開設へ向けての進捗と見解を伺います。 続きまして,市民生活の向上のための支援策についてということで通告をさせていただきました。 まず第1点目でございますが, 水戸市内には各小学校区ごとに水戸市住みよいまちづくり推進協議会の地区組織と,ぞの中に町内会組織があり,役員の方々を中心に住みよいまちへ向けて活動されておりますが,町内会に加入している世帯は約8万世帯とのことで,未加入者が増加の傾向にあるのが実情のようです。町内会に未加入の人は,特にマンションやアパートや借家等の集合住宅に居住されている人に多いと聞きますが, それぞれの町内会でも未加入が問題となり,加入促進へ向けて町内会の役員の方々が御苦労をされているところでありますが,きちんとしたルールがあるわけではないので,なかなか対応し切れず困っているのが実情のようです。回り番でたまたま町内会長になりました友人より,町内会で菅理や清掃をしている防犯灯やごみ置き場や道路も町内会費を納めている人と納めていない人が同様に利用しており,不公平なので何とかならないものかとの相談を受け,私自身も町内会長の経験があるだけに同感に思いました。この際.家主の方か管理者の方に家賃や管理費と一緒に町内会費を集めていただくような何らかの制度をつくることができないのだろうかとの考えに至ったところであります。大家さんの立場にある何人かの知人にこの制度化についての話をしてみましたところ,既に住んでいる方の分を徴収してくれと言われてもなかなか難しい相談だが,新たにこれから引っ越してくる人に対してでもよければ,家主の方の理解も得られるのではないかなというようなお話でございました。町内会の役員をしている方々からは,一応の評価を得たところであります。そこで,ぜひとも市が何らかの制度化をすべきと考えますが.町内会やコミュニティ組織の役員の方々からの声を含めた町内会への未加入者の実態と制度化について,執行部の見解を伺います。 2点自でございますが,道路や公共施設や住宅等の社会環境の変化に伴い, 現行の町内会組織や班の線引きが実情にそぐわなくなり,何かと不都合になってきているところも多くあり,それらは各町内の住人が集まって自主的に話し合いをし見直しているのが実情でございます。ところが,ルールや手本が全くないため,必要以上に話し合いに時間を要し,大変に御苦労されているのが正直なところのようでございます。同様の問題を抱えている町内もかなりあるとのことなので,市として何らかのルール化を行い,案を含めたマニュアル等を市が示すべきと考えますが,水戸市の見解をお伺いいたします。 町内会組織の法人化について質問をさせていただきます。地方自治法では地縁法人という法人格が制度化され,水戸市でも幾つかの町内会で既に法人化をされているとのことでございます。一般的には余り知られていませんが,既存の町内会を法人化することにより,町内会で資産や不動産を持つことができたり,またときには篤志家
による寄附を受けることもできるようになるとのことで.あわせて認可に向けての作業の中で,日ごろあいまいになっていることなどの整理もできてよいとのことですが,市がもっと積極的に奨励すべきと考えますが,地縁法人への法人化の現状と執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,市営河和田住宅の建て替えと整傭について通告をさせていただきました。河和田住宅の建て替えにつきましては,平成7年6月,平成11年3月の定例会で質問申し上げ,1階部分への高齢者や障害者のための住戸やパリアフリー化等の御意見を申し上げてまいり,担当部長より前向きな答弁をいただいており, 本年やっと第1期の建て替え部分の解体工事に着手するところまできましたのは,評価するところでございます。しかしながら,阪神・淡路大震災の教訓を生かし,災害対策用の手動の井戸の設置をすべきとの提案につきましては,いまだ結論が出ていないようでございます。災害時に何よりも必要なのは水であり,たとえ飲用ができなくても, 汚れを洗い流したり体を清拭したりと感染症の予防の観点から見ても,生活用水としての水の確保は不可欠でございます。改めて設置が必要であることを申し上げ,進捗状況を含めた執行部の見解をお伺いいたします。 次に,建て替えの新設住宅の設計でございますが.既にでき上がっていることと思いますが,1階の高齢者や障害者向けの住居以外にも,将来的には脳梗塞等の後遺障害のある方々が住むことになる可能性も当然考えられるのでございます。そこで,一部の住居のみでも階段や室内に手すりが後からでも設置できるような構造の補強がなされた部分をつくるべきではと考えますが,見解を伺います。また,既存の住宅に往んでいる人が障害を持ち,手すりやスロープ等の設置がないため.帰宅できずに入院生活を余儀なくされていて困っているという実情を以前に申し上げまして, 何らかの対応策の検討を申し入れてきたとおりでございますが,既に関係各課と協議し,ハンディキャップ仕様への階段や通路等の共用部分や住宅内の専用部分の改造ができるよう制度化へ向けて取り組んでおられることと思いますので,進捗状況と見解をお尋ねいたします。 河和田住宅は1,500世帯を超す市内最大の市営住宅でございましたが,老朽化が進み,空き家がふえてきており,さまざまの諸問題を抱えていることは御承知のとおりでございます。そもそも1カ所に1,500世帯もの,耐用年数が同じような賃貸住宅をつくることそのものに問題が内在しているのではないかと考えるところでございます。河和田住宅のある赤塚学区の小学校は, 比較的新しい学校で,定員に余裕はありますが,土地区画整理事業などにより学区内の宅地化が進んで人口もふえつつありますことや,財政事情を踏まえれば,ただ,同規模で建て替えをするというのではなく,当然ながら学校や公民館などの公共施設のキャパシティーを考慮した建て替え計画でなければならないと考えます。この際,河和田往宅を半分ぐらいの世帯数にして,残りの土地は市民に分譲払い下げをするとか,マンションとして分譲するなどの意見も一案かとは思いますが,学区内の推定人口と前述のキャパシティーを考慮した計画であるのかを含めた見解をお伺いいたします。 4点目の質問は,生活道路等の整備促進についてということで通告をさせていただきました。双葉台団地のパスターミナル横の信号交差点から常磐自動車道に平行する形で団地西側を南に向かい国道50号,高木整形外科医院の横に至るまでの水戸市道上中妻35,150号線については.地域住民の方々が日常の生活道路として利用しておりますが,狭隘で車がすれ違うことも難しい上に,排水もないため不便を来しているのが実情です。地域の方々も早期整備へ向けて執行部へ要望中とのことでしたので,平成8年6月の定例会の一般質問で取り上げさせていただき,引き続き要望してまいり,難関でありました排水処理のための国道50号を横断する排水管の埋設工事が完了したところであります。地権者の方々や近隣の方々の賛同を得ている事業でもありますので,1日も早い開通へ向けて予算化をしていただきたく,進捗状況と供用開始,開通の予定をお伺いいたします。また,国道50号の, 大塚町のスカイラーク水戸インター店の交差点から上中妻小学校までの市道上中妻171号線,そしてそこから常磐線の大塚池踏切までの市道上中妻5号線を通り,大塚池踏切を越えて市営河和田住宅の51の7棟の横を抜けて国道50号バイパスのセブンイレブン水戸河和田店の横に至るまでの道路も,赤塚中学校区内を初めとする地域の方々が,早期整備を待望している生活道路であります。この路線につきましても,地元の方々の強い要望を受けて,平成8年,地元の方々とともに担当課やJRに要望申し入れをし,平成9年6月,平成11年3月と大塚池踏切の拡幅及び用地買収の終わっている河和田住宅までの約120メートルの未整備区間の早期整備へ向けて議会で取り上げ,質問してまいったところでございます。そして,昨年9月の定例会で,平成12年度には大塚池踏切拡幅のための用地を取得し,市道河和田2号線も平成14年度供用開始に向けて,引き続きJRと施行協議していくとの前向きな答弁をいただいておりますが,現時点で予定どおり進んでいるのか, 協議結果を含めた進捗状況をお伺いいたします。 以上で,第1回目の質問を終わります。教育長及び関係部長におかれましては,本定例会最後の質問でもございますので,気を入れた誠意ある御答弁をくださいますようお願い申し上げまして.質問を終わります。ありがとうございました。
答 弁
○議長(高橋丈夫君)教育長,堀川賢壽君。〔教育長 堀川賢壽君登壇〕 ○教育長(堀川賢壽君)野村議員の一般質問のうち,教育行政についてお答えします。初めに, 小中学校の図書館機能の充実についてお答えします。これからの学校図書館は, 子供たちの主体的な調べ学習や課題解決学習に対応できるよう,情報資料センターとしての機能充実が求められています。そのため,本市では年次的に図書資料の購入を行うとともに,司書教諭の全校配置を目指し,計画的に資格取得者を養成し体制づくりを進めるなど,学校図書館の充実を図っているところです。今後は,過去に実施した図書整理員制度の経験などを生かしながら,さらに児童,生徒がより利用しやすい学校図書館づくりを進めてまいりたいと考えています。次に, 栄養士未配置校への対応等に関する進捗状況ですが,従来より栄養士未配置校では,主に給食主任の指導のもとに給食業務が行われていますが,市栄養士2名が献立を作成し, 巡回指導を行うことにより, 給食の円滑な実施に努めています。内容は,各学校へ年間10回の巡回指導により, 検収,調理,衛生管理等の適正な業務が遂行できるよう,またクラス訪問による食生活等の栄養指導や給食主任との話し合いにより,学校給食の充実に努めています。次に,学校給食のあり方についてですが,学校給食は豊かな心を持ち,たくましく生きる人間の育成を図ることなど, 児, 生徒の心身ともに健全な発達に資するよう学校教育活動の一環として実施するものであり,学校―167―
生活を送る上で大変重要な役割を持つものと認識しています。また,学校給食共同調理場の老朽化を契機に,共同調理施設の整備について基本計画の策定を進めているところですが,この中で単独,共同の調理方式の現況や財政状況,少子化傾向などを踏まえながら.より安全でおいしい給食が提供できるような方策を検討しています。次に,教育施設の環境の充実を図るための修繕費等の確保,冷房施設の一層の整備促進及び教育全体の施設整備計画について,あわせてお答えします。まず,小中学校及び幼稚園の修繕責については,平成12年度予算として8,595万円で,対前年度比1,9%の増となっています。今後とも老朽化に伴う校舎の修繕費や備品更新のための予算の確保に努めてまいりたいと考えています。また.冷房設備については,改築や大規模改造時における整備を基本とし, 各学校間の均衡を配慮し.整備促進を図りたいと考えています。なお,学校を初め,教育全体の施設の整備については,教育委員会としての考え方を計画にまとめ,総合計画及び3か年実施計画に反映してまいりたいと考えています。次に,児童,生徒の学習机の整備についてお答えします。児童,生徒の利用する学習机については,子供たちが正しい姿勢で意欲的に学習に取り組めるよう,いすとあわせて年次的に可動式のものに更新を行っています。現在,中学校全学年及び小学校の2学年から6学年までの整備が終わり,来年度は小学校1学年への導入を予定しています。議員御指摘の新規格の学習机の導入については, 今後, 更新の時期にあわせて対応してまいりますので, 御理解願います。次に,環境教育についての御質問にお答えします。議員御提案の電気式の生ごみ処理機をモデル的に導入することについては,児童,生徒自身が残した給食などを子供たちみずからが堆肥化し,学校の花壇,菜園等で利用し,リサイクルの重要性を身を持って知ることができ,よい環境学習の機会になると思われますので,今後,実施に向けて検討してまいります。次に,小中学校のインターネット接続に関する進捗状況ですが,現在,平成13年1月までにインターネット接続拠点を総合教育研究所に整備するための作業を進めているところです。各小中学校のインターネットについては,平成13年度に全小中学校に接続したいと考えています。あわせて,新たな情報環境に対応するための教職員研修も進めてまいります。次に,青少年の問題についてですが,青少年の健全育成に当たっては.大きく変化する社会情勢に対応できるよう,青少年の主体性.創造性,国際性などをはぐくむとともに,良好な社会環境の整備が大切であると考えています。このため, 庁内組織として青少年行政連絡会議を設置し,広範多岐にわたる青少年行政を長期的,総合的に推進することを目的として,青少年育成基本計画の策定に着手したところです。また,職員体制については,組織内の連携を強化し,現体制の中で社会環境浄化活動及び青少年健全育成活動に努めてまいります。次に,青少年センターの職務権限が狭められていることについてですけれども,本年4月1日からの地方分権一括法の施行に伴い、立入調査は茨城県が行うことに改正されました。このようなことから,議員御指摘を踏まえ,今後,県に対し,立入調査の実施の強化や方法等について協議してまいります。
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次に.職員の適正配置についての御質問にお答えします。職員の配置に当たりましては,全職員に自己申告書の提出を求めまして, 従事している仕事,職場環境,勤務箇所等についての意見,希望を聞くとともに,職員の適性に配慮しながら行っていますが,今後につきましても,十分に資質が引き出せるよう,適材適所の配置に努めてまいります。最後に,生涯学習都市宣言の具体化策として計画した行政出前講座につきましては,本年11月1日から実施の予定で準備を進めています。現在,75のメニューが各課から提出されています。今後,これらのメニューを整理するとともに,市民に周知を図るため,広報「水戸」ヘの掲載や公民館などの公共施設にチラシを配布し,事業の案内と趣旨の徹底に努めてまいります。以上でございます。○議長(高橘丈夫君)市民環境部長,平戸道雄君。[市民環境部長 平戸道雄君登壇〕○市民環境部長(平戸道雄君)野村議員の一般質問のうち, 市民生活向上のための支援策についてお答えいたします。本市の町内会,自治会への未加入世帯は増加の傾向にあり,平成12年1月現在,未加入世帯は17.4%となっております。このようなことから,住民組織である各地区会や水戸市住みよいまちづくり推進協議会では,町内会等への加入促進運動や市民の意識調査を実施するなど, 対策を講じているところですが,強制力がなく,加入率アップにつながらないのが実情と町内会等の役員から聞いております。市といたしましては、支援策の一つとして,住民票の異動などで市民課及ぴ支所,出張所等に来庁した際に.窓口において町内会等加入の呼びがけパンフレットを配布し,町内会,自治会への加入を働きかけているところでございます。しかし,議員御提言の加入促進の制度化につきましては、その趣旨は理解できるところでございますが,町内会,自治会は自主的組織でありますので,今後とも水戸市住みよいまちづくり推進協議会と協力し, 各種の事業を通して町内会,自治会への加入促進の支援を図ってまいります。次に.町内会組織や班の線引きに関する御質問ですが,確かに道路や住宅等の開発により,従来構成されていた町内会等が二分された町内もあると闇いております。これらの町内につきましては,分断されたままの町内会ではコミュニティ活動を進める上でも好ましいことではありませんので.水戸市住みよいまちづくり推進協議会や地区会が相談を受け,指導をしているところでございます。住民みずからの運営が原則の町内会組織や班の線引きに対してのルール化やマニュアル等については.市が直接関与する立場にありませんが,今後とも水戸市住みよいまちづくり推進協議会が主体となり,各種の問題に対処することになりますので,市も側面から積極的に支援してまいりたいと考えております。次に,町内会組織の法人化についての御質問ですが,現在,本市では町内会,自治会等の地縁による認可団体として9団体が認可を受けており,地域組織の変化に伴い,これから増加が予想されております。今後は水戸市住みよいまちづくり推進協議会と連携し,町内会,自治会等の研修会を通して,地縁法人になるための知識の普及に努めてまいりたいと考えております。○議長(高橋丈夫君)建設部長.植竹治郎君。
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〔建設部長 植竹治郎君登壇] ○建設部長(植竹治郎君)野村議員の一般質問のうち,市営河和田住宅の建て替えと整備についての御質問にお答えいたします。初めに、災害対策用の井戸を設置すべきとの御提案についてでございますが,井戸を掘った場合,井戸水は地下水の状況により飲料水として適さないものもあり,井戸を設置したとしても状況により飲用以外の生活用水としての使用に限られる場合がございます。しかしながら,御指摘のように災害時における水の確保は極めて重要,不可欠でありますので,市営河和田住宅敷地内に設置されております2カ所の防火水槽の活用とあわせて,地域における防災計画の中で今後も検討してまいりたいと考えております。次に,1階以外にも階段や室内に手すりが設置できるような住戸をつくるべきとの御質問でございますが,建て替えに際しましては,入居者の実情に応じ,1階は高齢者,障害者仕様とし,手すり等の設置を行っており,さらにエレベーターわきの住戸にも手すり等の設置を考えております。今後も高齢化社会に対応するため,2階以上の住戸につきましても,建て替えに際し,できるだけ多くの住戸に手すり等の設置ができるように考慮してまいります。次に,障害を持たれている方や介護を受けられている方の既存の住戸の改善のための検討につきましては,御指摘を踏まえ,関係課と協議をしてまいりましたが,障害者住宅設備改善や介護保険の制度の利用により,居室や階段への手すり等の設置が現在は可能となっております。次に,市営河和田住宅の建て替えが住戸数を調整して学区内の推定人口と学校等の公共施設のキャパシティーを考慮した計画なのかという御質問につきましては,市営河和田住宅は議員御指摘のとおり市内最大の団地で,立地パランスにおいては大きな比重を占めております。住宅の建て替えに際し,公共施設の収容能力等を考慮した戸数制限は,建て替えにおける既存戸数の確保などの観点から困難なものがありますが,建て替えの手法としての御提言につきましては,今後の研究課題とさせていただきます。次に,生活道路等の整備促進についてお答えいたします。初めに,市道上中妻35,150号線の整備促進につきましては,国道50号と双葉台団地を結ぶ幹線道路の整備と位置づけ,道路改良とあわせ都市下水路の整備を並行して進めているところでございます。道路の整備につきましては,平成13年度から,都市下水路の整備が完了する国道50号側がら約150メートルの区間について工事を進める計画でございます。次に,市道河和田2号線及び市道上中妻5号線の道路改良とあわせた大塚池踏切の整備につきましては,平成12年度において踏切の拡幅用地を取得するために, JRと用地買収の契約を早急に締結してまいりたいと考えております。また,市道上中妻5号線及び市道河和田2号線の道路改良工事につきましては,既に2路線とも用地を取得済みでございますので,大塚池踏切の拡幅工事の進入路を確保するため,平成13年度から道路整備を進める計画でございます。いずれにいたしましても,議員御指摘の生活道路等の整備につきましては,早期全線開通に向けて努カしてまいります。以上でございます。