平成19年6月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問と答弁の全文です。
前文
【17番 野村まこと(眞実)君】 17番(野村眞実君) 私は,葵政友会の野村眞実でございます。同志でありました村田正勝議員がさきの統一地方選挙で,この場で一緒に活動できない状況にありますことを残念に思いながら,田口米蔵議員とともども村田議員の分までしっかりと活動していこうというふうに考えているところであります。
議会は,執行部と両輪であるという,先輩方がよくおっしゃられる考え方がございます。また一方では,地方議会においては,立法府とは若干違いまして,行政のチェック機関という役割がむしろ地方議会にあると,こういう2つの考え方がありますけれども,いずれも間違っていないのではなかろうかと,こういうふうに実は考えているところであります。
さきのこの場で,今は亡き佐川一信市長に名誉市民の称号を付与する議決を全会一致で議決をいたしました。佐川市長に与えられた称号ではありますけれども,その功績というのは,当時,一緒に議会をつかさどっていた議員一人一人の方々にも同じように功績はある,また反面,責任もあるんじゃないかと,こういうことであります。
加藤市長におかれましては,まちづくり運動をずっとやってまいりました青年会議所の先輩でもあります。そういう意味ではお互いに真剣に,若い時分,このまちを愛し,このまちを考えて,熱い熱を燃やしてきた,こういう仲でもございますので,特に同志という思いも持ちながら,しかしながら,振り返って見てやっぱり加藤市政がどういう状況だったかというのは,私たちそのときどきに存在している議員,まさに私たちの 責任でもあります。そういうことを踏まえながら,適度の緊張関係のもとで,しっかりといい市民福祉の向上のためにこの議会が機能していくことを,4期目もスタートを切るに当たりまして,改めて市民の目線で活動していくことをお誓い申し上げまして,質問に入りたいと思います。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 最初は,都市計画行政に関する質問であります。最初は,都市景観についての質問をいたします。
水戸市では,平成4年4月に水戸市都市景観条例をいち早く施行し,また平成14年6月に,都市景観市民団体第1号として,備前堀景観推進協議会を認定し,8月にはあわせて都市景観市民協定を締結するとともに,都市景観重点地区に指定し,良好な都市景観の形成についての諸策を講じてきており,評価をするところであります。
景観の保全につきましては,茨城県でも,平成7年6月に茨城県景観形成基本方針を発表し,平成17年には両罰規定を追加し,罰則を強化した茨城県屋外広告物条例並びに施行規則を改正して,積極的に推進してきており,それを受けての上位法である屋外広告物法,景観法等の関係法令や県条例に基づく指導を行う責務が水戸市にあるわけであります。
昨今の私たちのまち,水戸市の景観に目をやるとどうでしょうか。先ほど,一般質問の中で川崎篤之議員も,都市景観の問題について触れておりました。問題提起をしておりました。屋外の建物の問題を述べておられましたけれども,私はちょっと角度を変えて,バイパスであったり屋外の違法とも思われる看板の設置が後を絶たないという残念な状況にあることは,既に御承知のことと存じます。この原因の一つは,看板業者の方にもあるものと思われます。
思い起こして見れば,過去に私の友人や知人たちからも,看板業者に勧められて場所もいいのでバイパス沿いに看板を建てたところ,水戸市より電話が入り,違法なので撤去するようにと言われたが,大金を払って建てたばかりなので何とかならないだろうかと,このような相談を実は受けました。
そこで,水戸市の所管課に確認したところ,いわゆるモラル条例ではなく罰則のある条例に違反するわけだから,取り急ぎ撤去するように話してほしいとのことでありましたので,いずれの場合もその旨を告げて,例外なく取り壊してもらったのであります。
そもそも条例や規則によれば,市街化調整区域には,原則として一定規模を超える看板は建てることができないわけなのです。ところが,どう見ても違法と思える看板が国道50号水戸バイパスや内原バイパスに乱立している状況にあり,撤去した人たちからは,行政としていかにも不公平ではとの不満の声も上がっているのが実情であります。
そこでお尋ねをいたしますが,水戸市では,違法看板の実態について,何件あってどのように把握しているのか,またそれらについてはどのような指導をされているのかをそれぞれお尋ねをするところであります。
また,市民の方々からも,違反ではないかとの問い合わせや苦情がふえてきている中,つい最近になりまして,私の地元,河和田の50号バイパスの横に設置された「大型の湯・御老公の湯」という看板が突然設置されたのであります。どう見ても建築確認が必要なはずで,建てられるはずがないのに,政治力で建ってしまったなどとのうわさが飛び交っているが,議員や役人が絡んでいるんじゃないだろうねと,こんなような苦情ともとれる話が持ち込まれたのであります。早速現地を見た上で問い合わせをしてみたところ,都市計画課でも建築指導課にも,事前協議も建築確認の申請も出てないとのことで驚いたのであります。市ではこのことをどのように判断をしているのでしょうか。
今回のような,あれだけ大きい看板が建築確認も出されず,突然建って,夜,光を放っているといったことはまさに建築未確認ということで,悪質と言っても言い過ぎないのではなかろうかと,こういう悪質なものについては,特に厳しく対処すべきと考えるところでありますが,見解をお尋ねいたします。
また,本来は,強制執行をするか罰金を取るべきであるというふうに思うのでありますが,できないのであれば,施工に関係した業者を公表し,指名停止処分にするとかというペナルティーを科すなど新たなルールづくりをしなければ,何の役にも立たない伝家の宝刀になってしまうんではなかろうかと考えるところであります。
答弁
都市計画部長 大水敏弘君 ◆◎都市計画部長(大水敏弘君) 野村議員の一般質問のうち,都市計画行政についての御質問にお答えいたします。まず,屋外広告物につきましては,水戸市において,定期的に現地調査を行い,実態把握に努めているところであります。違反物件を発見した場合,直接あるいは文書をもって是正指導を行っているところでございます。
こうした取り組みにより,特に重点的に是正を行っている国道50号バイパス沿道においては,最近1年間で違反物件の除却が進んでおり,違反件数が約3分の2に減少したところであります。
許可を受けずに看板を設置している業者については,特に厳しい措置が必要であり,屋外広告業者に対する行政指導や監督処分も含めた対策を講じていく必要があるものと考えております。
茨城県においては,違反広告物の取り締まりに関する新たなルールとして, 茨城県違反広告物是正指導事務処理要領が,今年5月1日に策定されたところであります。
水戸市といたしましても,この要領に基づき,茨城県と連携して,違反広告物の取り締まりの強化に取り組んでまいります。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 次は,都市計画に関する2点目の質問であります。改正建築基準法の今月20日施行による対応についての質問でありますが,今回の改正は,法律の名称が建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律というように,改正のポイントは,構造耐力規定に関する部分で,改正により申請書類や提出図書がふえ,審査期間がかかるようになるということは,すなわち市の担当者の業務が増大すると思われるわけです。部門の強化が必要と考えるわけですが,御見解をお尋ねいたします。
そもそも,さきの構造計算書の偽装事件のてんまつを思い起こしてみるとき,私は結果として建築確認行為そのものについて行政責任が問われ,これまで以上に重い責任が発生してくると考えるべきと判断しているのでありますが,その影響と対策をお尋ねいたします。
答弁
都市計画部長 大水敏弘君 次に,改正建築基準法の施行に関する御質問にお答えいたします。改正建築基準法については,6月20日の施行により,建築確認,中間検査,完了検査のそれぞれの審査の厳格化が図られたところであり,これまでに審査に関しましては,取り扱い要領の作成に取り組み,審査体制を整えてきたところであります。
今後,担当者の業務量の増大が懸念されますが,できる限り業務の効率化を図り,審査業務について支障が生じることのないよう,適切に対処してまいりたいと考えております。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 3点目の質問です。国において,本年1月に施行された改正耐震改修促進法は,特定建築物で床面積が1,000平米以上の建物の所有者に努力義務を課すもので,木造建築物が対象となる可能性は少ないと思われます。この秋,水戸市では,先取りする形で新たに設けた予算枠の元気みと創出特別枠,この中で個人木造住宅に対して,耐震診断,約 3万2,000円かかる費用のうちの3万円を200戸分補助するということを予算化いたしました。建築物耐震化促進事業を創設して,個人の木造住宅の診断に対しての補助制度を設けたというのでありますが,現時点での問い合わせの状況と制度の概要をお尋ねするところであります。
恐らく,この制度によって耐震強度不足との判定を受けた市民が建て替えを早めるようになり,市民生活の安全性がよりよくなり,かつ内需の拡大につながるとの副産物も視野に入れてのことと思われるのでありますが,診断の結果で強度不足,つまり不良との結果が出た場合は,自己責任とは言うものの,当然のことながら行政として知らん顔をできる問題ではなく,改修に向けての何らかの追加支援策はとらなくてはならないと考えるところでありますが,その場合の対応をどのようにされるつもりなのか,見解をお尋ねするところであります。
答弁
都市計画部長 大水敏弘君 次に,木造住宅の耐震診断補助制度についての御質問にお答えいたします。水戸市においては,今年度,耐震改修促進計画の策定に取り組むとともに,昭和 56年の建築基準法改正以前に建てられた木造住宅の耐震診断補助制度を創設し,住宅の耐震改修の促進を図ることとしております。耐震診断補助の受け付けは,10月ごろの開始を予定しております。
市民から開始時期等のお問い合わせをいただいておりますので,今後,耐震診断補助の開始時期や内容等について積極的にPRを行い,制度の活用が図られるよう努めてまいります。
診断の結果については,耐震性能が低いと診断された物件については,改修等の必要性について説明し,相談に応じる他,茨城県建築士会の協力を得て,相談会の実施や融資制度等の紹介を行い,耐震改修の促進を図ってまいりたいと考えております。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 4点目は,中心市街地の活性化に向けての角度で質問させていただきます。中心市街地立て直しの起爆剤の一つとして期待をされている水戸市大工町1丁目地区市街地再開発事業の入札が相次いで不調になり,いまだに着工のめどが立っていないという問題は,一足先にオープンし,目標来店客数600万人に向けて頑張っている京成百貨店ばかりか,オープンを心待ちにしながら踏ん張っている既存の中心商店街の方々にとっても,大変ゆゆしき問題であり憂慮するところであります。
組合施行の事業とはいえ,市としても積極的に事業化を進めてきた以上,万が一にも事業化が中止になるようなことがあれば,当然責任を問われるわけですが,かといって,組合の立場で考えれば,リスクを背負っている以上は,採算が合わないまま,そういう条件のままで事業化を進めることができないというのも無理からぬことであります。一刻も早い事業推進のためには,入札が成立するよう,この際,分離発注の 足かせを外しても,一日も早い発注を可能とすべきと考えますが,見解をお尋ねいたします。 都市計画部長 大水敏弘君 次に,中心市街地活性化へ向けての御質問のうち,大工町1丁目再開発事業についてお答えいたします。
1月及び3月に実施した施設建築物工事の入札公告につきましては,組合と市で協議を行った結果,分離発注とすることといたしました。また,共同企業体の数や総合数値を定めて入札公告を行いましたが,結果として,落札には至らなかったところであります。現在は,6月20日の改正後の建築基準法に適合するよう,設計の見直しを行っているところであります。
今後,組合においては,設計の見直しを早急に進め,年内を目途に入札の再公告を行うことができるよう,作業を進めているとのことであります。
再度の入札に当たりましては,組合と市で今後とも十分協議を行うとともに,公告の内容や手続について,組合に対し適切な指導,助言を行ってまいります。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 次は,中心市街地の裏通りの整備の問題でございます。平成15年12月に,中心市街地の裏通りを回遊することができるよう,歩行者中心の道路へ向けて環境の整備を図るべく質問を行ってまいり,加藤市長より,市民が楽しみながら回遊できるネットワークづくりを図ってまいる所存との答弁をいただいておりますが,くろばね通り等の一部計画されている路線以外は,随所に亀裂や穴ぼこが目立ち,歩行者に優しいとはとても言い難いのが実際のところであります。
そこで,歩行しやすい裏通りへ向けて,既に計画のある路線の整備予定はどのようになっているのかにあわせて,進捗をお尋ねいたします。
また,整備予定から漏れている生活道路である裏通りの整備は,計画済みの路線間をつなぐ形で,優先して計画性をもって整備すべきと考えるわけですが,執行部の見解をお尋ねいたします。
答弁
都市計画部長 大水敏弘君 次に,歩行しやすい裏通りについての御質問にお答えします。中心市街地の活性化に向けては,安全で快適な歩行者空間の整備を進めることが重要であり,現在,くろばね通りや市道上市200号線,202号線について,電線地中化等の整備を進めており,NHK前の仲町通りについても,歩道改良の整備を計画しているところであります。それぞれの路線の整備を着実に推進してまいります。
御質問の裏通りの路面補修につきましては,道路パトロールを実施し,通行に支障のある箇所は,速やかに部分補修を行っておりますが,老朽化の進んだ箇所については,引き続き,年次的に補修工事を実施してまいります。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 ◆表通りの駐車禁止制限を緩和する諸策の進捗はという通告をいたしました。この件も,平成15年12月の議会の代表質問で提案させていただき,以来,会派として追っかけ質問を続けてきて,この3月にも,改めて進捗と見解を加藤市長に求め,市長より,「駐車帯の設置や銀杏坂の歩道の拡幅につきましては,昨年10月に国,さらに警察との連絡会議を設置したところであり,今後も引き続き,道路の有効な活用について,具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。御指摘のとおり,駐車帯の問題,あるいは歩道の拡幅,こういうことについては,やはり今消費者のニーズがドア・ツー・ドアという感覚が非常に強うございまして,車をとめられないところはなかなか買い物に寄りつかないという状況がございます」云々かんぬんという中で,「単に行政のみだけではなくて,商工会議所,それら関係機関を全部巻き込んだ対策をどうするか,商業展開策として考えていきたいと思っておるところでございます」という答弁をいただいておりましたが,この答弁を聞けばわかるように,市長は,終始一貫して前向きに考えてきたわけでありますから,いまだに具現化の兆しさえ見えないのは,担当部局の熱意が足りないのではと,うがった見方までしてしまうのでありますが,昨年10月に設置した連絡会議での論議はどのようになっているのか,その後の進捗状況を伺います。
また,現時点での実施に当たってのネックというか障害はどのような点があるのか,さらにはいつ具現化されるのか,めどについても具体的にお尋ねをいたします。
答弁
産業経済部長(田所良二君) ◎産業経済部長(田所良二君) 野村議員の一般質問のうち,表通りの駐車禁止制限を緩和する諸策の進捗についてお答えいたします。水戸駅から大工町間の国道50号における駐車帯の設置については,平成16年に国に特区の提案をいたしましたが,その結果,担当省庁から,現行の規定により対応可能との回答が示されました。これを受け,国土交通省や警察などとの関係機関と個別協議を行ってまいりましたが,より緊密な連携を図るため,昨年10月に,国土交通省,警察との連絡会議を設置し,これまで数回の協議を行ったところであります。
協議の中では,交通の混雑の発生が予想されることや,路線バスなど公共交通機関の運行への影響,歩道の幅員確保等の課題が示されているところでありますので,引き続き,これらの課題への対応策も含め,具体的な協議を進めてまいります。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 中心市街地の最後の問題は,新たに開発された部分と調和へ向けた町並みの整備策はという通告であります。先ほどは,歩行者にとって歩きやすい路面の早期整備を求めましたが,中心市街地には,既に幾つかの魅力ある拠点ができつつあります。ところが,加藤市長も言っているように,線という観点で見ると,拠点と拠点を結ぶ線上には,老朽化した建物や荒れ放題の生け垣などが存在しているわけで,路面同様,目に優しい壁面の整備も,散策の機会の拡大の重要な要素であると考え,何らかの諸策を講じるよう求めて,見解をお伺いいたします。
答弁
都市計画部長 大水敏弘君 次に,新たに開発された部分との調和に向けた町並みの整備策につきましては,再開発事業など拠点施設の整備にあわせて,周辺における町並み整備などにも取り組み,中心市街地におけるにぎわいを,点から線,線から面へと展開をさせていくことが重要であると考えております。現在,くろばね通りにおいては,セットバックによる町並み整備を進めており,また大工町周辺地区におきましては,道路景観整備や回遊性向上について,偕楽園周辺地区道路景観計画を作成したところであります。
町並みの整備につきましては,沿道の建物や工作物を含めた景観づくりに取り組む必要があり,また適切な管理を行っていくことも重要であります。
市といたしましては,今後,地元住民や関係各機関と十分調整し,意欲ある町並み景観づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 次は,ごみ対策行政についてであります。
ごみ有料化後の影響とさらなる追加策が必要と考えるがという通告をいたしましたが,この件は収集時間がまちまちであるのは,ごみを出す側で大変混乱を招くというか難しいので改善できないかと,こういう相談が市民からありました。調べてみたのですが,各コースを同一車両で収集する仕組みとなっているため,ごみ量が積載可能量を超えて収集することができないため,一度清掃工場へ戻ってから再度収集に回ることが,ずれの要因とのことでした。これについては,やむを得ないことと思い,その旨お伝えしたのですが,むしろ問題は,昨今のカラスの出没に起因をしていて,カラスによるごみが集積場に散乱していることがしばしばあって,この場合,清掃や後始末は,当番の町内の人がそれぞれ担当しているということで,散乱するごみの後片づけをやる町内の人に少しでも迷惑をかけないようにということで,皆さんやっぱり配慮をして,カラスにやられないよう,時間ぎりぎりでごみを出そうという努力をされている人がふえてきているのが実情とのことでありました。
そこで,カラス対策をしっかり市がすれば,その問題は解決するということでありますが,対策がなかなかとれないということであれば,収集のずれがわかるよう,以前に行っていた,収集時にオルゴールを鳴らすとかメロディーで告知をするというようなことをして,わかりやすく,ごみが出しやすいように対応してはどうかというお話でありましたので,このこともちょっとうなずけるところでありますが,御見解をお尋ねいたします。
また,カラス対策に対応した袋に改めてはと考えるところでありますが,ネックについてもお尋ねをしたいと思います。
カラス対策は,聞き取りの中でお聞きしましたら,特許,パテントがあって,特殊なごみ袋になると大変コストがかさむというような説明でありました。したがって,今のままやらざるを得ないというようなお話だったんですが,現実に調べて見ると,宇都宮大学の教授がメーカーと共同開発をした袋が,確かに発表されて,それがカラス対策に向くんだと,このものについては,若干コスト高につながるということは,やっぱり一つの問題点となっておりますけれども,現実には,インターネットで調べてもわかるように,45リットルの袋で,小売価格で1枚当たり25円で,カラス対策ができる袋がちゃんと販売されているんですね。それから20リットル強の袋ですが,これは1枚当たり7円ということで,これも同じような形で袋の厚みにつきましても0.03ミリということであります。
いろいろ調べてみると,カラスの被害から守る目的でつくられましたと。特定波長の光線透過率や反射率を抑制することができということで,いろいろな種類のものがひとつは出ていると。そしてまた,それを取り入れて米子市ではカラス対策に使って大変効果があったと。ところが一方,青森市では,このものを使ったんではないんですが,黄色いごみ袋,水戸市と同じ黄色いごみ袋では,カラスがお構いなしで荒らし放題という問題も起きているということで,必ずしも黄色ならすべていいという問題ではないということであります。
しかしながら,カラスの問題についても,最近非常に状況は目に余るいたずらをしているのが実情でありますから,その辺についてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。ネックは何か,その辺についてもお尋ねをいたします。
また,ごみ量がふえている一つの要素として,落ち葉であったり,庭木の伐採の際に集積場にごみが満載になってしまうと。これはたき火によって,家庭でたき火を行うとダイオキシンが発生するというような情報が流れたために,自分の家でたき火をしなくなって,すべて芝を刈ってもごみに出すと,こういうことが増大の大きな要因であるということもございます。ダイオキシンについては,落ち葉,たき火では発生しないという情報も一方であります。どれが本当なのか,市側ではどのように判断されているのか,根拠にあわせ見解をお尋ねするところであります。
4点目は,ごみ袋の品質の問題でありますが,以前にも質問させていただきました。品質管理は適切であり,入札により5社が参加して適正に執行されていて,水戸市の倉庫で保管し,その後は380店舗へシルバーが配達しているということでありまして,マイクロメーターでそれぞれチェックをしているから問題ないということでありますけれども,改めて実際にごみ袋の品質が悪くなっているという声,今またよくなった−−悪くなっているという方のお宅に実際にお邪魔してみたら,やっぱり袋を納めている業者さんによって違いもあるみたいですね,販売している中身によって若干の違いが。現実に厚みは同じなのかもしれません,マイクロメーターで計っているということですから。それにしても強度が,伸びぐあいが違ったり温度によっても違いは出ると思うんですが,プラスマイナス誤差範囲ならということで,0.03ミリに満たないものも納入を認めているということでありますけれども,一般的なごみ袋というのは0.04ミリを確保しているんですね。そういうカラス対策や何かのごみ袋のデータをみると,0.04ミリというものが一般的に一番多く取り入れられているようですから,厚みについても今後ちょっと検討していただきたいというふうに求めておき,またごみ袋への広告掲載の効果,実情にあわせまして広告を掲載することによって,費用がかからないでやってもらえるんだというふうな話もちょっと耳にいたしました。本当にかからなくて済むのか,版代とかかかるわけですから,その分が,肝心のごみ袋に製造過程で影響が出るようであれば問題だと思いますので,その辺についてもお尋ねをいたします。
答弁
市民環境部長(戸村洋二郎君) ◆◎市民環境部長(戸村洋二郎君) 野村議員の一般質問のうち,ごみ対策行政についてお答えいたします。まず初めに,ごみの収集時にメロディーで周知することにつきましては,過去15年ほど前までは,各集積所におきまして,収集作業が終了したことをお知らせするために,童謡等のメロディーを流したこともありましたが,市民生活や意識の多様化などから,集積所付近の住民から,騒がしいとの御指摘が寄せられるようになったため,取りやめたものでございます。
なお,各地域の集積所の収集時刻につきましては,ごみ量や天候,道路事情等により変動があるため,一定の時刻を定めることができないのが現状でございます。しかしながら,可能な限りの定時収集に努めているところでございます。
次に,御提言のカラス対策として特注品の黄色いごみ袋を採用することについてでございますが,現時点では製造単価がほぼ2倍になるなど,相当割高になるものでありますが,カラス被害防止を優先して試行的に採用している自治体も見受けられますので,これらの推移と効果も見きわめつつ,慎重に検討してまいりたいと考えております。
次に,落ち葉や剪定枝等のたき火による焼却につきましては,ダイオキシンの発生はごく微量であり,環境保全上ほとんど問題ないとされております。廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条の2で規定いたします,焼却禁止の例外事例としてのたき火その他,日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なものに該当いたします。
しかしながら,洗濯物や布団にすすやにおいがついてしまうなど,生活環境上の問題といたしまして,多くの苦情も現に寄せられている状況でございますので,本市といたしましては,近隣に迷惑を及ぼすようなたき火や野焼きをしないよう,市民の皆様に呼びかけているものでございます。
次に,ごみ収集袋の品質管理についてでありますが,ごみ収集袋の厚さは,納入前に受託業者から検査機関で行ったJIS規格に基づく検査結果証明書を提出させるとともに,納入時には市においてマイクロメーターによる厚さの確認を行っており,いずれのごみ収集袋とも,JIS規格に基づく厚さとなってございます。
次に,ごみ収集袋への広告を掲載することにつきましては,水戸市新行財政改革大綱実施計画による新たな財源の確保といたしまして,水戸市歳入等検討委員会で,広告掲載による財源確保策として位置づけられたところでございます。
また,広告掲載媒体の選定や価格の設定及び印刷コストにつきましては,先進事例を参考にし,取扱店での広告効果が発揮できる外装袋に掲載することとしておりますので,ごみ収集袋本体の品質には影響がないものと考えてございます。
質問
【17番 野村まこと(眞実)君】 次は,教育行政についての質問であります。携帯電話やパソコンは,今の子供たちにとって欠かせないツールとなっておりますが,一方ではこれらを利用したチェーンメールであったり,匿名のメールや掲示板への誹謗中傷の書き込み等が増加の一途をたどっており,全国的にも大きな問題となっております。この種のいじめは,だれが実行犯なのかが判明しづらいこともあり,陰湿ないじめへとつながる可能性が大であると考えるところであります。
そこで,本市における携帯電話やパソコン等によるいじめの実態とその対策は,どのようになっているのかお伺いをいたします。
2点目は,教育再生会議の第2次報告を踏まえた対応についての質問であります。
ゆとり教育の見直しの具体案を第2次報告に出しており,その中で,学校が抱える課題に機動的に対処する,学校問題解決支援チームの創設活用等も提言をされているところでありますが,これは既に行っている学校評議員制度の実態が形骸化しているということにもつながるのかなというふうに考えてしまうところであります。
また,少なからずも,提言というものは,中教審の答申と同じように,この種の提言は,最終的には法律の改正の手続を経て,地方自治体の教育の現場に下りてくるわけですが,実際には実施するまでにかなりの時間を要しているのが実情でありますから,私は,総合教育研究所を持っている本市ならではの策として,このような時間を自由に,授業時間数10%増の具体案,こういったものについても,提言を考え方の面で先取りをして有効な提言を取り入れ,教育の充実を図っていくべきと考えますが,どのようにとらえているのか,見解をお尋ねいたします。
3点目は,学校教育法施行規則の改正を踏まえた対応はという通告でありますが,これにつきましては,学校教育法施行規則の改正により学区制が緩和されて,より学校の選択肢が広がったと聞いておりますが,水戸市の対応はどうなっているのかをお尋ねいたします。
また,国庫補助で打ち出された,放課後子どもプランにつきましての質問でありますが,これは江尻議員も同様の質問をしておりましたので,若干短くポイントの部分として言えば,既に3月議会でも実は質問をさせていただいておりまして,時間切れで答弁をいただいておりませんので,質問は議事録に残っております。したがって,3月議会の質問を繰り返し述べるようで言ったんですが,ここは割愛をさせていただきまして,答弁だけ。
校庭開放事業,開放学級と一緒にするんじゃなくて,校庭開放事業との活用を検討することについては,どのようにとらえているのか,検討状況をお尋ねするところであります。
教育費予算の措置の実態と図書費の使途ということについての質問でありますが,自治体によっては,教材費の最低基準の3割程度しか支出していないケースもあるということも指摘をされております。水戸市の実情,平成17年度歳出の決算額と比較で答弁をいただきたいと思います。 次は,入札制度のさらなる改正についてでありますが,一般競争入札の拡大策について,談合情報による入札の延期が後を絶たないという状況であります。 もともと1億5,000万円以上としていたものが,今は土木建築4,000万円,電気,管,舗装が3,000万円,その他水道が2,000万円ということでありますが,これを土木建築2,000万円,電気,管,舗装1,500万円,その他水道は1,000万円ということで改正した場合の推定件数がどのぐらいになって,改正の見込みはいつごろと考えるかをお尋ねするところであります。
また,ペナルティー制度についても,栃木県であったり,常陸太田市でも談合についてペナルティーで,損害賠償金をあわせて請求をしたという事例も出ております。
こういうことについても,積極的に取り組んでいくべきと思いますが,執行部の見解をお尋ねいたします。
財政行政につきましては,時間の関係で質問を割愛させていただきます。
一般質問とは言いましても,代表質問との違いをつけることなく,一人一人関係部長さん,そして教育次長,それぞれが市長になったつもりで責任のある答弁をくださいますよう求めまして,以上で質問を終わりにいたします。
ありがとうございました。
答弁
教育次長(小澤邦夫君) ◆◎教育次長(小澤邦夫君) 野村議員の一般質問のうち,教育政策についてお答えいたします。本市においても,メールや掲示板などへの書き込みがもとでトラブルが発生した事例が報告されております。今後,増加していくことが懸念され,児童,生徒が情報モラルを早期に身につけることは,大変重要なことと認識しております。
これまでも,全小中学校において,携帯電話やインターネットの使い方については,児童,生徒に直接指導したり,全家庭にリーフレットを配付し,保護者への啓発も図りながら,未然防止を図ってまいりました。
教育委員会といたしましても,インターネットに関するガイドラインを作成したり,教員を対象とした情報教育の研修会を開催したりして,児童,生徒の情報モラルの向上が図られるよう努めてまいります。
次に,教育再生会議の第2次報告を踏まえての対応でございますが,審議経過を慎重に見守っているところでございますが,既に,水戸市におきましては,先行した取り組みをしている内容もございます。例えば,幼・小・中英会話教育特区や,長期休業日の短縮等により,小学校においては,既に約8%の授業時数を増加しております。また,関係機関や地域の方々を交えたサポートチームの編成,さらには子供たちに高い規範意識を育てるために,昨年度作成いたしました道徳副読本「まごころ」の活用といったこともございます。
今後とも,教育再生会議の議論の推移を見守りながら,水戸らしい教育の推進に努めてまいります。
次に,学校教育法施行規則の改正を踏まえた対応についてお答えいたします。
就学校指定通知の際に,就学指定校の変更申し立てができる旨を記載するよう,学校教育法施行規則が改正されましたことを受けまして,本市でも平成18年度から,入学通知書にその旨を記載し,周知を図っております。
また,文部科学省通知により,いじめへの対応,通学の利便性などの地理的な理由,部活動等学校独自の活動等については,就学指定校変更が認められてよい理由とされておりますので,当該制度の適正な運用に努めてまいります。
次に,放課後子どもプランの対応についてお答えいたします。
放課後子どもプランにつきましては,実施に当たっては,開設場所やコーディネーター,安全管理員等の人材の確保が大きな課題になると考えておりますので,本年度,子ども課を含む関係課及び学校関係者で組織する検討会を設置し,これらの課題とあわせて実施内容,方法,時期等について,慎重に検討してまいります。
その際,開放学級事業のサービス低下を招かないように配慮するとともに,既に実施している校庭開放の活用やモデル事業での試行についても検討してまいります。
次に,教育費予算の措置でございますが,平成17年度においては,小中学校に係る地方交付税基準財政需要額として,33億143万9,000円が算入され,小中学校に係る歳出決算額は36億8,622万1,000円となっており,国の基準財政需要額を上回る決算額となっております。
今後におきましても,教育環境の整備が図れるよう,予算の充実,確保に努めてまいります。