平成16年3月定例会(葵政友会・代表質問)
野村まこと(眞実)の質問と答弁の全文です。
前文
18番(野村眞実君) 私は,葵政友会の野村眞実でございます。3期目の審判をいただいたのが1年前の4月でありましたが,あっという間に4分の1の節目を迎えようとしております。このことは,同志であります議員諸兄も,また加藤市長も同じ公人としての立場であると思いますが,年月や時間の経過とともに変わっていかなければならないこと,左右されることなく変わってはいけないことなど,改めて自己点検をさせていただいております。初当選のときの熱い初心を改めて胸に,初心を忘れず使命を新たに働くことをお誓い申し上げまして,平成16年第1回市議会定例会に当たり,ただいまから一般質問を行います。質問
最初に,市の財政事情の公表と解消策についての質問であります。加藤市長は,多くの市民の期待を受け,昨年4月に市長職に就任し,間もなく1年を迎えようと しておりますが,就任以来,山積する行政課題に積極的に取り組んでこられており,決して人任せにすることなく,公務最優先で,行政運営の責任者として,時 には気の毒なくらい体を酷使し,邁進している姿勢には好感を覚え,敬意を表するところであります。
今定例会の所信の中で,市政運営の基本方針,主要施策の概要,予算編成の基本方針 と予算規模が明らかにされたわけですが,市長を信頼し,水戸市の将来を託そうとする多くの市民や市職の方々からの提案を参考にされ,82件もの新規事業を 積極的に創設し,厳しい財政事情の中で,アイデアを駆使し,民間活力を引き出そうとする努力の跡がうかがえるものと評価するところであります。
国の方針である三位一体の改革の流れの中で,補助金や交付金のみがカットされ,国から地方へ 移譲されるはずの財源が明確に示されずにいる厳しい財政事情の中にある中で,下水道特別会計における政策転換に伴う9億2,137万円の補助金等の返還 や,52億1,990万円の減税補てん債,借換債等の影響により,実質的な借金の総額は,不良債権を抱えている土地開発公社や解散が決定した外郭等の債務 負担を含めると,およそ2,400億円にも及ぶと推定されるわけであります。超低金利であるがゆえに持ちこたえていると言っても過言ではないわけで,水戸市の財政事情の実態は想像を絶するものとなっているのではないかと危惧するところであります。
仮に,景気が過去10年の平均ぐらいまで回復したと仮定すると,当然,平均金 利も5%を超えると想像され,2,400億円の金利は何と120億円にもなります。1日に換算すると3,287万円,市民1人当たり4万8,380円にも なり,所得割の納税人口で割り返せば,借金は,市民1人当たり12万3,710円にもなるわけなんです。税収の伸びを推定してみれば−−今のは利息だけで すね。既に金利を支払うために借り入れを余儀なくされ,返済不能となることが自明の理であり,超低金利である今の時点で相当の覚悟を持った痛みを伴う行財 政改革をなし得ねばならないわけで,一日も早く財政の危機的実情を市民の皆様に明らかにし,理解と協力を求めるべきときに来ているのではないかと考えるところであります。
そこで質問ですが,国,県が既に明らかにしており,水戸市でも平成8年より作成を始めましたバランスシートは,その後も作成されたのか,そして,その資産,負債,正味資産はそれぞれ幾らになるのかと,こういう点をお尋ねするところであります。
所見を述べたいことはたくさんありますが,時間の関係もございますので,質問に移らせてもらいます。
特別会計,企業会計,債務負担,これ実質的な債務の負担で支払わざるを得ない部分についてのみで結構でございますが,外郭の債務保証部分を含んだ水戸市の借入金の総額は幾らになり,これを市民1人当たりに換算するとどのようになっているのか,お尋ねするところであります。
3点目は,平成12年度の茨城県の行政コストが発表されておりますが,支出が8,631億円,収入は7,864億円で,439億円の赤字決算ということでありました。県民1人当たりの資産は120万円で,負債は51万円ということが新聞で明らかにされておりましたが,水戸市の平成15年度決算ベースでの収入に対する行政サービスの費用を同じような形で御表現をいただければと思います。
市債の現時点の平均金利は何%で,仮に将来の景気が回復した場合の金利を推定したとき,何%ぐらいを推定し,2,000億円を超える借金は返済し切れると判断されているのかもお伺いいたします。
答弁
財務部長(平戸道雄君) 野村議員の一般質問のうち,市の財政事情の公表等についてお答えいたします。まず,バランスシートにつきましては,総務省より作成マニュアルが示されており,水戸市におい ても,普通会計につきましては,平成8年度以降の決算数値をもとに継続的に作成しており,平成14年度末における資産は3,638億2,059万 1,000円,負債は1,169億8,077万8,000円,正味資産は2,468億3,981万3,000円で,これらを市民1人当たりの数値に換算し ますと,資産は147万2,000円,負債は47万3,000円,正味資産は99万9,000円となっております。
次に,特別会計,企業会計,債務負担,外郭団体の保証債務を含めた借入金総額につきましては,債務負担及び外郭団体に対する債務保証等は限度額であり, 実際の借入金とは異なるため,平成14年度決算における市債及び外郭団体の借入金の総額で申し上げますと,2,335億1,776万5,000円で,市民 1人当たりの額は94万5,000円となっております。
また,行政コストにつきましては,平成14年度決算ベースでは,費用が629億4,712万円に対し,収入は639億5,714万9,000円で,10億1,002万9,000円の黒字であります。
市債の平均金利につきましては,普通会計ベースで申し上げますと,3.0%であります。
なお,景気が回復した場合の金利上昇と税収増の関係につきましては, 推計が困難でありますが,厳しい状況になると予測しております。したがいまして,今後とも,公債費負担適正化計画に基づき,繰上償還や市債の借り入れを抑 制するなど,公債費負担の適正化に努めてまいりたいと考えております。
質問
また,厳しい財 政事情を明らかにすることに加え,市民の方々に可能な限り市政に参画していただくことが必要であり,そのためにも,かねてから申し上げてまいりました目的 を明らかにした市民向けのミニ市債,市場公募債というんですね,この発行の活用が急務というふうに考えているわけであります。このミニ市場公募債につきま しては,昨日,高橋靖議員からも質問がございました。私も,この質問につきましては,早々,平成14年の12月,そして15年の6月と代表質問の中でミニ 市場公募債について,高齢者の方に絞り込んで老人福祉センターのような目的を決めて,そのための募集をするなり,そういうことによって,結果として,限定 して販売することによって,市民の参画意識や自治意識の高揚につなげる,そういった非常に大きな効果があるのではなかろうかということで申し上げ,それに 対して,「活用に向けて検討してまいりたい」という御答弁をいただいているところであります。 単独でやるのか,共同でやるのがいいのか,それらを検討しているところであると,こういうこともその次の答弁では申しておりましたけれども,その点についてお伺いをいたします。答弁
財務部長(平戸道雄君) 次に,住民参加型ミニ市場公募地方債の活用につきましては,水 戸市におきましても,これまで茨城県ほか7市町村で構成されたミニ市場公募地方債共同研究会に参加し,発行の効果や具体的な発行方法などについて研究を重 ねてまいりました。この結果,住民参加型ミニ市場公募地方債は,地域住民の行財政への参加意識の高揚が図られる,資金調達方法の多様化が図られるなどの趣 旨から発行が有効であり,あわせて調達コストの低減や実施に当たっての事務手続の面からも,当初は県と市町村との共同発行が有効であるとの結論に達したも のであります。 このような経過を踏まえ,本年度末に茨城県ほか6市共同で30億円を大好きいばらき県民債として発行し,水戸市はそのうち5億円を市民生活に密接に関連する事業である道路整備等の財源とすることにいたしました。なお,今後につきましては,議員御提案を踏まえ,共同発行による事務手続の習熟や,市民参加による資金調達がふさわしい施設の検討などを含め,単独発行に向けて検討してまいりたいと考えております。
質問
次は,法定外新税についての質問であります。過去の,同様に,法定外新税につきましても,平成15年の9月の一般質問の中で,売り場面積とか,あるいはその開発面積に対して,新しい大きな集約化を図る商業等の施設,あるいはそういう市街化調整区域に新しくできるようなものについて,新たな税として創設したらいいのではなかろうかという質問をさせていただき,それにつきまして,「現 段階において取り組む手順として,まず行財政改革の推進によってコスト削減を図ることが第一と考えておりますが,中長期的には,地方自治体がそれぞれの責 任において新たな税源を設けて,地方税の充実確保を図ることは,地方自治拡充の重要なテーマであると認識しております」と,このような御答弁をいただいて おります。よもや同じ答弁が繰り返されることのないようにと願いながら,この点についてお尋ねをするところであります。
昨今の厳しい経営環境の中で,企業は大合併をしております。大規模集約化が進みつつあるという時代背景の中で,中小零細商店を初 めとする企業の経営環境はますます悪化をしてきております。何らかの支援策を行わざるを得ないような状況にもかかわらず,税収は落ち込みの一途をたどって いるという現状を憂慮するところであります。
一方では,大型化し収益を上げつつあり,本店所在地の管轄の市町村に事業税や法人住民税,さらには国に対し法人所得税を納めている企業が存在するわけですから,これらの企業はというと,収益の拠点である市町村へは,まさに固定資産税しか納めていないわけです。
そこで,収益の拠点である市町村として,収益の中から課税徴収する必要を痛感するわけなのでございますが,法定外新税について創設される考えはないのか,改めて執行部の見解をお伺いいたします。
答弁
財務部長(平戸道雄君) 次に,法定外税の創設につきましては,地方自治体がそれぞれの責任において新たな税源を設けて,地方税の充実確保を図ることは,地方自治拡充の重要なテーマであると認識しておりますので,議員御提案を踏まえ,庁内に調査研究のための組織の設置も含め検討してまいります。質問
次は,どのような事業にPFI等を活用しているのかという質問通告をいたしました。これにつきましては,平成15年の6月定例会の代表質問の中で,効果にちょっと疑問を感じるということを指摘しながら,答弁は,「導入する場合の効果を勘案して,対象施設の基準や課題等について検討してまいりたい」と,こういう答弁をいただいております。
本定例会の所信の中で,再びPFIの活用を述べられているので,あえて何に有効活用されようとし ているのか。PFIというのは,もともとはイギリスにおいて,予算不足が動機でもって行われたものであります。すなわち,みずから起債を起こすことが難し いという,いわばリース,民間で言えばリースバックのような形で置きかえることができると思うんですが,民間のリースバックということで考えてみれば,最 適地である土地が見つかりながら,その地主さんから土地だけを貸していただいたり,売ることができないという,こういった場合に,地主の方に家主となって いただいて施設整備を行うという手法でございます。そういう点からいくと,起債 制限比率が増加して起債でもよっぽど資金繰りが厳しいと,こういうことで使おうとされているのかなということを考えてしまったわけなんですが,さらにもっ と詳しく調べてみましたら,これにつきましては,導入の際は,民民のそれまでのものと違いまして,官民のバランスが非常に重要であるということも制度とし て位置づけられてありまして,民間へのリスクを移転し過ぎるとリスクの負担に見合う費用がふえることになり,委託料に上乗せされてしまうと,こういう可能性が一つ示唆されており,ま た,適切な官民の役割分担を明確にした契約があって初めてリスク管理が可能となる制度ということで,すべてのリスクを明文化し,おのおのの項目についてリ スクを官民どちらが,どういった割合で負担するのかを明確にすることが必要となってくると,こういうふうにしっかりと位置づけられてあります。これらは, 手法としては十分行政の中に取り入れることも可能だと思いますが,例えばの話ですが,泉町の北地区の再開発等で安 易に使える制度ではないということ,十分な考察が必要なのではないかということを感じたわけで,そういうような視点で,これから取り組むのであれば,しっ かりとした研究を重ね,後から手直しをすることがないような形で活用していただきたいと思いながら,見解をお尋ねするところであります。
答弁
市長公室長(橋本耐君) 野村議員の一般質問のうち,PFI等の活用についてお答えいたします。PFI事業は,市民に対してより高いサービスをより低いコストで提供するとともに,今日の厳しい財政状況下において,施設整備等を進めていく上での有効な民間活力の活用の一手法であると考えております。
対象となる事業は,PFI法に道路,公園,庁舎,教育文化施設等が規定されておりますが,水戸市において導入すべき対象施設の基準等につきましては,導入する場合の効果や課題等とあわせて,調査,研究を進めているところであります。
また,職員のPFI制度への理解度を深めるための研修会を実施しているところでもあり,今後とも,他市の導入事例等を参考にしながら,引き続きPFI導入に向けた検討を進めてまいります。
質問
次は,行財政改革の推進と手法の考察についての質問であります。緊急的課題である行財政改革でありますが,その際,重要なことは,費用対効果,行政サービスの質の向上ですね,こういうことは,もう申し上げるまでもないことだと思いますが,5 年間で150人という職員定数削減の数値目標が大綱の中で示されております。これは,新たにメンバーを入れかえた行政改革推進委員会から受けた答申の中で 位置づけられたものでありますが,気をつけなければならないのは,人員を減らすことに頭が行って,結果として行政サービスが低下する,末端の行政が機能し なくなるというようなことがあってはならないということを懸念しているところであります。
そういうような観点の中で,人を減らすというのが退職していく人をそのまま採用控 えをするのか,そういうことをしっかり考えた上で計画を組まなくてはならないわけで,行政機関はいわばサービス業であり,役所の最大の財産は人であるとい うことから考えても,人員削減の際に,年齢構成,全体の職員の年齢構成に偏りがないよう意識することが大切だということは申し上げるまでもありません。そ して,先ほど,波多議員の質問の中でもありました中途採用等の必要性なども視野に入れ,平準化が確保されるよう定数管理をすべきであるという考え方でござ いますが,150人という形だけではなくて,人件費が幾ら削減,そのことによって幾らを目指しているのか,こういうことを合わせて数値目標として位置づけ た上で,人件費の数字に合わせるための手法は,外注,委託,いろいろな方法があると思います。そういうことをしっかりと見据えていく必要があるのではない かということで質問をさせていただきました。
また,目標の達成をするためには,縦割り行政の弊害を取り除く必要があるので,ゼロからの組織機構の構築とそれに伴うゼロシーリングでの定数配置の見直しも必要なのではなかろうかと考えるところであります。
さらには,サービス機関としての意識改革の意味で,何回か取り上げてありますISOのことを通告させていただきました。
ISOにつきましては,それぞれ過去の質問の中で問題提起をさせていただいており ますので,今改めて触れることはいたしません。ISOの問題というのは,14000シリーズは,残念ながら環境対策,あるいはリサイクル行政でお世辞にも 先進都市とは言いがたい今の実情,水戸市の実情の中では,ISO14000シリーズを取るのは難しいのかなと。しかし,サービス産業としての9000シ リーズ,これが大切なのは,その策定に当たっての過程が大切なんですね。マニュアル化を図り,その都度自分たちの仕事を点検し,見直していく作業が必ず必 要となってくるわけで,そういうことが一人一人の職員の使命であり,意識の啓発につながるわけですから,必ずしもISOは費用対効果の観点で無理して導入 すべきかは疑問も残りますけれども,ISO9000シリーズが取得できるような行政組織に生まれ変わるという観点で,それまでの過程を踏まえて取り組んで いく必要があるのではなかろうかというふうに考え,この行政改革の推進の中で取り上げさせていただきました。
また,公共施設の広域での有効利用を図ろうとする予約システムの導入がなされましたが,このシステムについては,現実問題は,その場で決済ができないという点がございます。したがって,結局は電話や足を運んで申し込まなければならないと。それであれば,利用状況,申し込み状況をホームページで配信していれば足りるわけで,今のままでしたらね。そういう点で,イニシャルコスト,ランニングコスト,この実際の利用状況からかんがみての現時点の費用対効果の考察をお伺いするところであります。
答弁
総務部長(猿田雄也君) 野村議員の一般質問のうち,行財政改革の推進と手法の考察についてお答えいたします。初めに,職員定数の削減についてでありますが,行財政改革の推進に当たりましては,弾力性のある財政構造を確保し,人件費を初めとする義務的経費の抑制が重要であることから,人件費の抑制策の中の一つの手法として職員の削減を目標として掲げたものでございます。
具 体的には,退職者の約半数を目途に削減を行うこととし,平成16年度からの5カ年で150人の削減を目標としたものでありますが,議員御指摘の趣旨も踏ま え,定数の削減に当たりましては,平成16年度に,市民サービスの確保を基本として,民間委託等具体的な削減手法等を検討して,改めて職員定数適正化計画 を策定してまいりますので,御理解をいただきたいと思います。
次に,目標達成のための組織機構の見直しについてでありますが,市民ニーズや社会経済の変化に即応した行政サービスを効率的かつ効果的に展開できるよう,簡素で機能的な組織機構の編成が必要であると考えております。
この検討に当たりましては,縦割り行政の弊害を取り除き,部門間の有機的連携に配慮するとともに,効率的で必要最小限の執行体制の編成が行えるよう留意をしてまいります。
次に,サービス機関として意識改革の意味でのISO9001及び14001の取得についてでありますが,このうち,ISO9001につきましては,行政 サービスの品質が常に一定の水準に保持され,設定した目標に向かって継続して改善されていくというシステムでありますが,本市におきましては,これまで, 事務処理マニュアルの作成による事務の標準化に努めるとともに,行政評価システムの試行,導入による質の高い行政の実現を目指すこととしているところであ ります。
今後におきましても,行財政改革の取り組みの中で,市民志向,成果重視の行政運営に努めてまいります。
また,ISO14001につきましては,環境管理システムを導入 することにより,環境問題への取り組みが体系化され,継続的に改善を図ることが可能になるというシステムでありますが,本市におきましては,これまで,環 境基本条例の制定や環境基本計画の策定による環境に配慮した行政への体質改善を図ることに努めております。
今後におきましても,職員の環境意識を高めながら,環境問題への取り組みを行ってまいりたいと考えております。
このようなことから,ISOの取得の可能性につきましては,議員の御質問の趣旨も踏まえて,今後とも検討してまいります。
次に,公共施設の予約システムにつきましては,スポーツ施設の利用者の利便性向上を高めるた め,昨年10月1日から本市を初め33市町村において導入をしたものであります。その費用につきましては,本市の負担としまして,開発費用及び運営費用を 含め,平成15年度,16年度の2カ年でおおむね400万円となってございます。
これまでのシステム利用状況は,予約システムを使った申し込みが約1,000件で全体の約15%の利用でありますが,今後とも制度の周知に努め,利用者の増加を図り,効率的な運営に努めてまいります。
質問
次は,入札制度のさらなる改善策についての質問であります。入札制度につきましては,私どもの葵政友会松本会長の代表質問,そして村田正勝議員も質問いたしました。さらには,波多議員も質問されていたと思いま す。漏れたら大変失礼いたしますが,多くの議員の皆様が,相変わらず談合情報が頻繁に寄せられ,都市建設委員会が頻繁に開かれたり,また,文教福祉委員会 所管のものでも2回ほど同じような談合の問題が持ち上がったりで,なかなか改善できないでいることは,皆さん,同じような気持ちを持たれているのではなか ろうかと思います。
詳しくは申し上げませんけれども,入札参加業者名と予定価格の公表,こ れを参加業者名の公表はしないようにということで,通知をしないように申し上げて改善されましたけれども,公表していたのでは全く同じであると。このこと について,取りやめることが何か法律に引っかかるのかどうかですね,これを今日はお尋ねしたいというふうに考えております。
予定価格の公表を取りやめるべきと考えるのだけれども,取りやめることは法的に問題があるのかどうかですね。指名業者の業者名の公表,これは,いわゆる 開札が終わった後,速やかに公表すれば足りるのではなかろうかと思うところであります。また,積算価格を実勢価格に近づける独自の積算方式,これも今まで にも申し上げてありました。そういうことがどうしても改善として必要だと思います。
さらには,検査体制と罰則を強化するなどの策をとった上で,最低制限価格も廃止すべきというふうに考えるところであります。
5,300万円の予算を計上し,年度明け早々に導入へ向けて電子入札を検討中とのことですけれども,これも導入に伴うコスト面,あるいはランニングコス ト,こういうものをしっかりと踏まえた中で,どれだけの節約ができるかということをしっかり見据えてから導入しないと効果が望めないのではなかろうかと。 したがって,急いでこれについては予算化しています,昨日の答弁では,4月からできるだけ早い時期というふうなお話でありましたけれども,ここら辺につい てもしっかりと議会に明らかにしていただいた上で,システムをチェックし,その上で導入していただけるよう,そういうことを求めながら質問するところであ ります。それぞれ見解をお尋ねいたします。
答弁
財務部長(平戸道雄君) 次に,入札制度のさらなる改善策についてお答えいたします。入札参加業者の指名公表につきましては,全国的に建設工事の入札にかかわる不祥事が相次ぎ,開かれた行政が強く望まれていることから,指名通知後なるべく早く公表するものとする国の通達をもとに事前に公表しているものでございます。
国,県も同様に公表をしておりますので,今後とも,発注者の恣意性の排除の観点から公表は続けてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。
次に,予定価格の事前公表の廃止についてですが,不正入札の抑止,透明性,競争性の確保の観点から,予定価格の事前公表を行っております。国が定めた公 共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の指針の中で,地方公共団体は事前公表ができることとなっており,不正入札防止の観点から平成13年1月 より行っております。
法的には,公表の義務は必要ですが,事前か事後の制限はございません。
平成15年1月には,入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律が施行され,より一層入札の公平性,透明性が叫ばれる中で,引き続き事前公表を行ってまいります。
次に,工事積算価格についてですが,本市の工事積算につきましては,国及び県の積算基準及び標準歩掛,単価をもとに積算しております。
議員御指摘の独自の積算方式ということですが,工事積算は,県内ひいては全国的に統一的な積算体系でなければ補助事業に影響を及ぼしますので,今後とも,国,県と同様の積算体系,積算基準に基づいてまいりたいと考えております。
次に,最低制限価格の廃止についてですが,現在,本市は一般競争入札には最低制限価格制度を,指名競争入札には低入札価格調査制度を採用しております。
一般競争入札は,条件つきとは言え,広く公告することから,個別原価が審査できる低入札価格調査制度を活用すべきとのことですので,国の指導方針に従った低入札価格調査制度を取り入れるよう検討してまいりたいと考えております。
次に,電子入札についてですが,電子入札システムは,平成16年度に稼働すべく進めておりますが,導入する方式につきましては,まだ決定をしておりませんが,茨城県が国に準じた形で開発し,一部運用を開始した電子入札システムの共同利用について,茨城県から協議がありますので,あわせて検討してまいりたいと考えております。
質問
続きまして,特例市にふさわしい独自の条例の制定についてという質問であります。自治基本条例という条例がございますが,これは,北海道のニセコ町を皮切りに東京の杉並であったり,これ議員提案で制定されたんですが,まちづくり基本条例のような形で,自治の基本理念に始まり,市 民の権利及び義務,議会や執行機関に関する基本的事項ですね,市や市長,議会,市民の責務,住民投票制度を含む市民の参画と協働,市政運営行政の位置づけ に始まり,議会の役割等が規定されておりまして,公募による市民が参加した中でつくっていくことが一つの手法として脚光を浴びているところであります。こ ういう形で,まさに特例市という位置づけであります,50万都市を目指すと,こういった今の大きな目標を踏まえたときには,その自治基本条例の制定が必要 なのではなかろうかということで質問をさせていただくところであります。
答弁
総務部長(猿田雄也君) 次に,特例市にふさわしい独自の条例の制定についてお答えいたします。地方分権時代におきまして,地域それぞれの特色を生かして自主的,自立的な自治体運営が求められており,市民との協働によるまちづくりの重要性が増しております。
このようなことから,本市におきましては,市民懇談会の開催や情報公開の制度充実などに努めるとともに,本年4月からはパブリック・コメント制度や附属機関の会議公開につきましても実施に移していくこととしております。
また,このたび策定しました新行財政改革大綱実施計画において,NPOやボランティア団体の支援,市民に身近な公共施設の共同管理の推進といったことについても位置づけたところでございます。
このように,市民との協働によるまちづくりにつきましては,多方面からその充実に向けた仕組みづくりがなされようとしていることから,議員御提言の自治基本条例の制定につきましては,これら施策の定着状況を見きわめてまいりたいと思います。
質問
また,地域自治組織条例ということでも質問をさせていただきます。これ,4年前に,私の町内では,町内会に財産が持てるよう法人化を図りました。地縁法人とい う形で,公民館類似施設としての集会場を建設し,未加入世帯の解消等町内の諸課題の整理へ向けて,渡辺政明議員がおります住みよいまちづくり推進協議会と の連携のもとで,まちづくりに向けて活動しているところでありますが,これらの地縁法人のような町内単位の小規模のものもあれば,この地域自治組織という ものは,合併等における区単位や合併前の,例えばの話,内原町ということに置きかえた場合に,地域を単位としたものも同じ条例で制度化できることになって おります。特に,参与の役割でありましたり,区長制度の暫定存続が予定されている内原町の地域で位置づけることは,合併建設計画の推進にも寄与するのでは なかろうかと。そのようなことから,地方分権の推進,市町村合併と,めまぐるしく変 わりつつある地方の時代に対応した特例市にふさわしい市民が参画した新しい行政システムの構築のために,新しい条例を市民参画のもとで制定していくべきと 考えるところでありますが,見解をお伺いいたします。
答弁
総務部長(猿田雄也君) ま た,地域自治組織条例についてでありますが,第27次地方制度調査会において,住民自治の強化や住民と行政の協働の推進などを目的として,自治体内の一定 の区域を単位とする地域自治組織を自治体の判断により設置できる制度を創設する旨の答申が昨年11月に出されたところであります。 現在,国会において,制度創設に向けた地方自治法の一部改正法案等が審議中であることから,これらの動向を踏まえ,今後,調査,研究を進めてまいりたいと考えております。質問
次は,男女平等参画政策の推進についてであります。本年11月に全国男女共同参画宣言都市サミットが開催となります。日本女性会議2001みとに続いて,全国から1,000人を超える来訪者が来水されるということになっております。市民との協働のもとで,全会一致の議員提案で条例を制定し,男女平等の先進都市として評価されておりまして,また,岡田市政から加藤市政に変わり,初めての男女平等関連の大きな行事だけに注目されているのと同時に,関係者の期待も大きなものとなっております。
そこで質問ですが,市が積極的格差是正に向けた対応として,条例に基づき,人事管理や組織運営における女性管理職の積極登用,市が各部署で開催する会議 等への女性職員の参加機会の拡大,さらには審議会等への女性委員の積極的な登用などを勧めることが必要となってくるわけですが,見解をお伺いいたします。
また,条例では,市の責務としての基本計画を初めとした諸施策が位置づけられており,サミットもその施策の一つと思いますが,それらの進捗について伺います。
そして,日本女性会議2001みとの開催後の質問の中で指摘させていただいておりました記録ビデオや報告書の作成とそれらの活用についてもお尋ねをするところであります。
答弁
市長公室長(橋本耐君) 次に,男女平等参画政策の推進についてお答えします。まず,積極的格差是正に向けた対応として,女性職員の会議等への積極的な参画でございますが, 本市の施策の推進に当たっては,男女平等参画の視点は極めて重要でありますので,市内部の会議のみならず,対外的な会議も含めて,幅広く女性職員が参画し ていくよう,庁内推進組織の男女平等参画推進本部や男女平等参画推進連絡会議等を通じて周知を図っていきたいと考えております。
次に,審議会等への女性委員の積極的な登用につきましては,平成15年度末に登用率が30%になることを目標に取り組んできましたが,本年1月現在では,27.3%となっております。今後も,改選が予定されている機関等について,関係各課へ積極的な登用を働きかけてまいりたいと考えております。
次に,条例に基づく市の責務を初めとした施策の進捗についてでございますが,条 例で策定が義務づけられております男女平等参画推進のための基本計画につきましては,平成14年8月に男女平等参画推進委員会に諮問して,2カ年にわたり 御検討をいただいてまいりました。そして,先月には,推進委員会で取りまとめた素案に対しまして,広く市民の意見を反映させるため,市内の4カ所で市民の 意見を聞く会を開催いたしました。現在,これらの御意見を参考にしまして,基本計画(案)の最終的な調整をいただいているところでございます。
次に,全国男女共同参画宣言都市サミットにつきましては,全国から市民や行政関係者など約1,500人の参加者をお迎えして11月12日に開催する予定です。
この機会を通して,国と各宣言都市及び市民が連携,交流を深めながら,男女平等参画社会の実現に向けた意識の高揚が図られるものと期待しております。
また,サミットの終了後におきましても,議員御提言のように記録ビデオや報告書を活用した市民参加の学習会を開催するなど,会議の内容や成果の浸透を図り,市民の方々がそれぞれの立場で主体的に男女平等参画に取り組む環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 総務部長(猿田雄也君) 次に,男女平等参画政策の推進についての御質問のうち,市の人事管理及び組織運営における積極的格差是正に向けた対応策としての女性の管理監督者の登用についてお答えいたします。
水戸市男女平等参画基本条例第12条に基づく男女平等参画推進のための積極的格差是正措置とい たしまして,これまでも人事異動の基本原則である適材適所主義により,女性の管理監督者の登用にも努めてきたところであります。現在の女性役付職員は37 名でありますが,議員御指摘も踏まえ,今後とも積極的に登用を図ってまいりたいと考えております。
質問
次は,交番の支援強化策による安全なまちづくり推進についてという通告であります。赤塚交番につきましては,過去の議会で交番相談員の設置や駅周辺の都市施設の改良等について申し 上げてまいり,歩道車道間の車どめの改善がなされたり,待望の自転車駐輪場の増設整備工事が進行中でもありまして,交番長を中心に警察官の方々の努力のか いがあり,窃盗犯等の犯罪が前年対比で100件以上減少しているというのが,この間ちょっと寄りましたら,張り出されてありました。
それで,恐らくその実績で,交番相談員の配置を求めていた質問の結果,交番相談員が配置をされたんだと,その成果だと思って実は質問通告 をさせていただいたんですが,通告後の聞き取りで,まだ赤塚交番には配置されていないということを知って驚いたわけです。だとすればなおのこと,交番相談員の早期設置が必要と考えるところでありますが,未配置の市内の交番へのその後の配置へ向けた進捗をお尋ねするところであります。
次の質問は,新年度から総務課に行政と暴力に対応するための現職の警察官を招聘した新しい部署が設置となります。また,既に交通防災課に は,現職のすばらしい警察官の方に来ていただき,市民生活の安心,安全のための諸策が講じられており,その効果に評価が寄せられているのは御承知のとおり であります。
そこで,それぞれの関連のある庁内の部署と市民生活に直結した現場である地域の交番や駐在所とが定期的に連絡を取り合うなど,さらなる機能強化策を講じて,安心で安全な市民生活に向けて,今の人手不足の警察行政の支援に水戸市も積極的にかかわっていくべきだと考えるところでありますが,見解をお尋ねするところであります。
答弁
市民環境部長(遠西松美君) 野村議員の一般質問のうち,交番の支援強化策による安全なまちづくりの推進についてお答えいたします。初めに,交番相談員につきましては,本市に設置されている11交番のうち8交番に配置されておりますが,これは,いわゆる空き交番対策として制度化されたものでございます。
市民の安全と安心の確保に効果的な制度と認識しておりますので,配置されていない3交番につきましても,早期に配置されるよう,水戸警察署に強く要望してまいります。
次に,議員御提案の市と交番や駐在所との連携についてでございますが,本市の安全で安心できるまちづくりを進める上で重要なことと考えておりますので,今後の検討課題とさせていただきます。
質問
次は,公営住宅政策についての質問であります。江東区でマンション規制条例が制定をされました。この趣旨は,その区域内の小学校等のキャパシティーが,マンションが乱立することによってオーバーする,またすぐ年齢が変わってしまえば,今度は空 き教室がふえてしまうと,こういうことについて一時的に防ぐために4年間の時限立法での条例ということでありました。こういうことを考えたとき,水戸市の 市営住宅もまさに公共施設のキャパ抜きには整備計画の立案は困難ではないかと,こういうことで地元の市営河和田住宅の建て替え,本年度も予算化されて行っ ておりますが,その河和田住宅と赤塚小学校のキャパを比較してみたところであります。
河和田2丁目の土地区画整理事業が進み,大変宅地化がどんどん進んで新しい家が建ち並んでき,小学生もふえてきております。こういう中 で,1,500世帯あった住宅をそっくりそのまま建て替えを河和田住宅で同じ場所に行うべきかというのを考えたときに,建て替えは半分ぐらいにし,残りの 土地は財政難の時代ですから分譲し,また,建て替えは国庫補助がつきますから,これはやはり地域そ れぞれの学区に分散をして市営住宅を建て替えていくべきじゃないかと。かなり前にも同じような質問をさせていただいた記憶がございます。それ以外の需要に ついては,民間のアパートの活用を図り,家賃補助システムをつくり対応すべきじゃないかと,こういうことを質問するところであります。
また,老朽化をしつつある住宅は,高齢化も進んでいるので,河和田住宅は大変建設時に塩分でも含まれていたのか,今現在,建物が傷んで外 壁が崩れて,下に落下してきたり,そういうことが起きつつある棟も何棟かございます。そういうものを考えるときに,しっかりとリニューアルをし,あわせて 簡易エレベーターを設置すると,そういう対応を早急に講ずるべきと考えるところであります。見解をお尋ねいたします。
答弁
建設部長(四倉武彦君) 野村議員の一般質問のうち,公営住宅政策についてお答えいたします。周辺公共施設のキャパシティーを考慮した市営住宅の整備計画につきましては,現在,既存住宅の活用を図る公営住宅ストック総合活用計画の策定準備作業を進めております。
計画の策定に当たっては,老朽化した住宅の建て替え,改修,除却などの手法の選択,それに伴い住戸のバリアフリー化やエレベーターの設置,団地の全体計画に合わせた駐車場の設置等を念頭に計画し,さらに団地の適正規模や配置の検討,小規模住宅の集約化なども含め,議員御指摘の趣旨を計画策定の中で整理してまいりたいと考えております。
公営住宅の建て替え計画策定の結果として,住宅用地として不要となった用地の取り扱いにつきましては,普通財産化を含め検討してまいりたいと考えております。
また,建て替えに伴う新築住宅につきましては,高齢世帯向けだけでなく,一般向け住戸につきましても,住戸内の段差の解消や手すりの設置などバリアフリー化を図り,将来の高齢社会に対応できる空間としてまいります。
質問
次は,子育て支援策のさらなる充実についてということで質問をさせていただきました。そして,子育て110番の設置と触れ合いの場の設置についてのその後の進捗をお尋ねする通告をさせていただいたところであります。これもかいつまんで申し上げます。
平成14年3月と12月,さらには15年の3月,6月,9月と,引き続き子育て支援策,少子対 策,こういうものについての質問を,提言などを含めてさせていただき,あわせて次世代育成支援対策推進法等の制度にのっとった今計画に分けて取り組んでい る中で,一つ一つの施策がかなり具現化をされつつあるところは大変評価をさせていただき,ありがたいなと思っているところであります。
その中で,子育て110番につきましては,平成14年の12月に質問をさせていただき,「子育て110番等の相談窓口の設置につきましては,引き続き相 談しやすい環境づくりに配慮するとともに,職員体制の強化とあわせて検討してまいります」ということで答弁をいただいております。そして,触れ合いの場の 設置につきましても,同様の前向きな答弁をいただき,数々の施策が今まさに進もうとしております。
育児の不安や負担感の解消に向けて,伸び伸びと子育てが,そして楽しく思えるような,そういう環境に向けて積極的に支援していくべきと考えながら質問し ているところでありますが,2点目の保育所の慢性的な待機状況の解消策ということで,これも745人の申し込みに対して597人ということで158人が待 機しているのかと思いましたら,答弁では40人が現在待機ということですから,あきらめて申し込みを今していないのかもしれませんが,この状態は,まさに 公立幼稚園の施設であったり, 学校施設,空いているところを時限的,臨時的に,そこでとにかく対 策をとるような策が必要ではないかと。預かり保育というのが私立の幼稚園では行われております。公立幼稚園でも預かり保育にしっかりと取り組み,また開放 学級を拡大して,学童保育,こういうものを生かしながら,先ほど申し上げたような施策を時限的に取り組むべきではないかと考え,質問申し上げるところであ ります。
答弁
保健福祉部長(小川誠之君) 野村議員の御質問のうち,子育て支援策のさらなる充実についてお答えいたします。まず,子育て110番等の相談体制についてですが,現在,児童福祉課での家庭児童相談に加え,3歳児健診の際には,保健センターへ出向き,相談を行うなど,積極的な対応をしております。
さらに,16年度は,子育て支援係を設置するなど体制の強化を図り対応してまい ります。また,親子の触れ合いの場として,学校施設等に子育て広場を設置し,相談事業や交流事業を行い,乳幼児を育てる母親等の育児不安や負担感,孤立感 に対する社会的支援としての環境づくりを推進してまいります。
次に,待機児童の解消策といたしまして,今年度策定の次世代育成支援対策行動計画において,公立幼稚園の預かり保育の検討や事業所内保育施設の推進,年次的な保育所の整備の計画を位置づけております。
また,子育て中のすべての家庭に対する支援といたしましては,育児に関する相互援助活動を行う ファミリー・サポート・センター事業の創設や,空き店舗等を活用した街角すこやかルームを整備するなど,身近な場所で気軽に利用できる子供の一時預かりの 場を設けることにより,子育てストレスの解消等を含めた地域全体での子育て支援を図ってまいります。
今後も,さまざまな角度からの子育て支援の充実に向け,議員の御指摘を踏まえ,関係各課と連携を図りながら,積極的に推進を図ってまいりたいと考えております。
質問
そして,カリスマ自治体への名乗りを上げることについての質問であります。これは,同様の質問を同じ昨年6月に田山議員も実は質問し,答弁をいただいております。「現 時点では,国から正式な通知が来ておりませんので,今後,事業内容が明らかになった時点で対応を検討し,市の少子対策事業の充実が図られるものであれば, 申請してまいりたい」という答弁をいただいておりますが,次世代育成支援対策行動計画の素案も固まりつつあるので,改めて名乗りを上げるべきと考え,進捗 をお伺いするところであります。
答弁
保健福祉部長(小川誠之君) 次に,カリスマ自治体へ名乗りを上げることに関する諸策ですが,子育て支援事業について先進的,総合的に取り組む市町村をモデル自治体として指定する,いわゆるカリスマ自治体の申請は,締め切りが本年4月末日となることから,あらかじめ各自治体に対し申請の準備を進めていただきたい旨の通知があったところでございます。また,指定を受けるためには,必須事業としてファミリー・サポート・センター事業,放課後児童健全育成事業への取り組みや,選択事業としてショートステ イ事業や訪問型一時保育事業等への取り組みが求められているほか,これらの事業の実施時期及び内容の先駆性,独自性が求められております。
行動計画先行策定市としての本市の次世代育成支援対策行動計画は,これらの内容を踏まえた計画となっていることから,早急に申請してまいりたいと考えております。
質問
最後は,中心市街地の活性化策についての質問であります。中心市街地の活性化策については,去る12月の定例会で,葵政友会を代表しての質問において,それまでのソフト面の質問と新たなハード面の質問を総括して大項目で8点にわたる提案や質問をしてまいりました。
今定例会の平成16年度の予算の主な事業の中には,中心市街地の活性化 に関する16もの事業が位置づけられておりまして,うち七つの事業が新規という熱の入れようであり,所信の中でも加藤市長の決意のほどが感じられ共感を覚 えているところですが,その内容を拝察すると,次の幾つかの提案についての取り組みを改めて伺いたく,質問をするところであります。
中心市街地を再生するには,計画中の再開発と拠点施設を結び,有機的に機能させることが重要であることはもちろんでありますが,その上で商店街そのものが大型店の売り場に匹敵できるよう面として充実することが不可欠と。このことを申し上げた上で,そのためには,各商店会の事業者,あるいは権利者と行政や商工会議所等の関係機関が信頼関係のもとで本腰を入れて話し合い,意見の集約を図り,同じ目的に向かい英断し,行動することが何よりも大切なことであると考えるところであります。
こういった考え方の中で,車社会の中で車をやっぱりとめやすい駐車場をふんだんに有し,営業時間が長い,品ぞろえも多い郊外型の大型商業店に負けないだけの機能と魅力をつくり出さなければならないわけで,そのためのまちづくり特区を指定した中心市街地の国道50号の1車線を駐車可能帯にする構想について質問した件につきまして,どのような協議をどの場で協議をされてきたのか,また,されようとしているのかをお尋ねするところであります。
答弁
産業経済部長(小田木進君) 次に,観光振興に関連した活性化策でありますが,水戸駅観光案内所につきましては,水戸市の玄関口にふさわしい施設として整備を行う計画であります。また,観光物産館につきましては,現在策定中の観光基本計画の中で検討しているところであります。
一方,黄門神社の活用につきましては,解決すべき問題がありますので,引き続き地域住民や団体等と協議してまいります。
質問
2点目は,観光都市としての振興策に関連した中心市街地の問題で すが,七つの新規を含む九つの事業が挙げられ,その姿勢のあらわれを同様に評価しているところであります。その中に,水戸駅前に観光案内板を設置し,観光 案内所を移設することが位置づけられており,これ,須田議員の質問に,青年会議所の全国大会に間に合わせるよう整備をしていくという答弁をいただいており ましたが,水戸駅前の黄門神社を生かした名所旧跡としての活性化策ですね,この開発をするなり,これは,私が質問したときには気がついておりませんでした が,渡辺政明議員がかなり詳細にわたって既に1年以上前に同様の質問をし,熱っぽく語っておりました,という話をうかがいました。やはり,水戸の玄関口にふさわしいよう,もちろん水戸駅の中に設けることも大事ですが,改めて観光案内所や観光物産館のようなもの等を含め,そして観光協会がそこにしっかりと腰を据えて観光行政に取り組むようすべきじゃないかと,こういう点について,その経過をお尋ねするところであります。答弁
産業経済部長(小田木進君) 次に,観光振興に関連した活性化策でありますが,水戸駅観光案内所につきましては,水戸市の玄関口にふさわしい施設として整備を行う計画であります。また,観光物産館につきましては,現在策定中の観光基本計画の中で検討しているところであります。
一方,黄門神社の活用につきましては,解決すべき問題がありますので,引き続き地域住民や団体等と協議してまいります。
質問
3点目は,ソフトに関する質問であります。何度も申し上げてまいりましたが,中心市街地の商店会の活性化策につい ては,個人経営のものもあれば,会社経営のものもあり,跡取りの問題,相続の問題,経営状況など,それぞれ置かれている環境が違うわけですから,十把一か らげに対応ができるわけないんです。それぞれの事業者や権利者が自分の将来のライフプランを立てられるよう,個人情報の守秘義務のある中小企業診断士や会 計士やファイナンシャルプランナーや弁護士等の専門家による個別の課題の整理を行うことが先決で,その上で面としての売り場が構成されるよう,おのおのの 個性化を図り,魅力ある商業ゾーンとして再生を図るべきと申し上げてまいりましたが,その点については,いつ,どのような形で取り組まれようとしているの かをお尋ねするところであります。
また,元気のある旧黒羽根町周辺と中心市街地に唯一残された総合病院である協同病院への支援策としての市の駐車場の夜間無料開放についても,まさに今存在しているものについて価値をなかなか理解できないところがあります。いなくなるということになって,国立病院も移転するとなって初めて事の重大さに気がつくというところであります。そういうことを踏まえて,協議の状況を含めた進捗を,夜間開放を求め,お尋ねするところであります。
答弁
産業経済部長(小田木進君) 次に,商店会の活性化策につきましては,個店に対する対応策として16年度に開設を計画している(仮称)創業支援塾の専門家の協力を得て実施してまいります。また,協同病院への支援策としての市営宮町駐車場の無料開放につきましては,これまで夜勤者に 対し一部減免を行ってきたところでありますが,このたび,病院より全額免除の要請に伴い,市といたしましては,中心市街地に立地する唯一の総合病院という 公共性などを考慮し,本年4月1日から,夜勤者に対し全額を免除することといたしました。
今後とも,多様で総合的な対策を推進し,中心市街地の活性化に努めてまいります。
質問
次は,中心市街地の空き店舗策であります。 これについても,今回しっかりとした事業として予算化が図られております。そして,これにつきましては,今回の議会で他の議員の答弁もいただいておりますので,この質問は割愛をさせていただき,以上で,一般質問を終わらせていただきます。執行部におかれましては,私が長くなって申しわけありませんが,時間がございません関係で,簡潔明瞭に御答弁をいただきますようお願いを申し上げまして,第1回の質問を終わります。
ありがとうございました。