平成10年12月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問と答弁の全文です。
質 問
○4番 野村まこと(眞実)君 私は政友会の野村まこと(眞実)でございます。平成10年第4回水戸市議会定例会に当たり通告に従いまして,ただいまから一般質問を行います。
まず,最初の質問ですが,
行政改革についての質問でございます。
平成7年7月31日付で岡田市長は,行政改革を市の重要施策として,外部機関である水戸市行政改革推進委員会へ諮問し,同9月に小沢一郎委員長より答申を得た水戸市行政改革大綱をもとに実施計画を早々と策定し,積極的に取り組んでいる姿勢は一応の評価ができるところであります。それに呼応するように,議会でも行政改革調査特別委員会を設置し,論議を重ねているところでありますが,委員会の答弁でも庁内に岡田市長を本部長とする行政改革推進本部を設置し,具体的項目ごとに責任者及び担当課を選任し,進行管理に当たるとしております。
一方,平成9年11月には自治省でも地方自治・新時代に対応した地方公共団体の行政改革推進のための指針を発表し,その中で,国,地方を合わせた平成9年度末の長期債務が476兆円に達する危機的な財政状況にある実情を踏まえ,国のみならず,行政改革は現下の再重要課題であるとして,平成10年度末までにできる限り早い時期に行政改革大綱の見直しを行い,内容の充実を図ることとしているのは,既に御承知のとおりであります。
バブル経済が破綻し,民間では予期せぬ上場企業の相次ぐ倒産により,終身雇用制度が崩壊し,リストラの嵐が吹き荒れ,賞与はおろか賃金までもがカットされ,ちまたでも行政改革が叫ばれていることは,過日の市民アンケートの集計結果を見ても明らかであります。
市長は,年当初の所信の中で,使用料,手数料等の値上げに際し,今の時代を耐えがたきは耐え,忍ぴがたきは忍ぶ,今はそういうときであるとして,市民に我慢を求めてまいりました。にもかかわらず,依然としで行政改革の進捗状況は思わしくなく,このままでは我々議会と執行部の使命感の欠如との酷評を下されかねない状況と憂慮しでいるところでございます。
改革とは決して楽なものではなく,身を切るような痛みを伴うことは最初からわかっていることであり,だれにも理解される改革案などはあり得ず,5割を超える賛意が得られれば,後は長の決断にあるのみであるという行革に対する私見の一端を質問の前に申し上げ,財政面のみならず,市民サービスの向上も行革の大きな目標であるべきとの観点で次の5つの点について質問申し上げます。 私は,平成7年第4回定例会の一般質問の中の行政改革に関する質問の中で,市条例や規則の見直しを図り,現行にそぐわないものを改定,廃止または続合すべきと申し上げ,当時の根本総務部長より質問の条例規則の見直しは本市で現在策定中の行革大綱及び実施計画の重点項目の趣旨に沿った提案であると考えており,今議会に提案中の水戸市行政手続条例の制定により,趣旨が具現化されるものと考えており,見直しを行ってまいりたいとの答弁をいただいております。しかしながら,実際に機構や制度の改革を行おうとするとき,休館日,開館時問,使用料,手数料などと実際には試行してみないとわからない場合も多く,その場合に,その都度条例や規則の改正が必要になるものもあり,試行をすることが手続上複雑であるため,思い切った改革ができずにいるとの現場の意見も耳にいたします。 そこで,既存の条例を越えた位置づけの新しい条例を,例えば水戸市条例の一部を改正試行する条例というような形で制定し,一定の期間に限り,公告等の手続を経ることにより,条例改正をせずに試行することができるようにするか,または既存の条例を見直し,金額や日時,時間等の定めについては,条例から外し,規則として定め直すなどの対応を図り,事務執行上に支障なく行政改革がスムーズに推進できるよう対応を図るべきであると考えますが,現行の市条例のうちで,金額や日時などの,時代に即して改正する可能性の高い条文が含まれている条例にはどのようなものがあるのかにあわせ,執行部の見解をお伺いいたします。 次に,グループ制の導入についての質問でございます。グループ制の導入が行政改革大網にもうたわれており,実施計画には平成8年4月から6月にかけて,グループ制の全体の考え方の整理,平成8年7月,部内協議。平成8年9月から10月,庁内合意形成,最終調整。平成9年4月,つまり昨年度より実施するとあり,その後,議会には1年おくれの本年度には導入する旨の報告がされているのに,いまだ実施されないのはどういうわけか,いい加滅な計画だったとも思えず,理解に苦しむところであります。
私は,平成9年第1回定例会の政友会の代表質問の中で,この問題を取り上げ,進行菅理表の作成により責任の所在を明確にした上で,グループ制の導入は総花的に取り組む前に,グループ制のよさが発揮できる部署で試行するなどの工夫をして導入すべきとの見解を申し上げ,岡田市長より重点項目であるグループ制は,平成9年度内の導入を目指し,現在,各部,各課の意向を十分把握検討しながら,調整作業を進めているところであり,議員指摘の部分導入や試行も実施手法の一つととらえ,導入に向けて努力してまいりたいとの前向きの答弁をいただきました。また,後に捕足し,部署によって導入の効果に大きな差が見られる可能性があるので,まず保健福祉部の中で試行してみてはとの提案もさせていただきましたが,教育委員会の中の青少年課と生涯学習課のように,業務が関連し,かつ肥大化している部署からまず試行するなどし,導入効果をきちっと反映させるべきと再度申し上げたいわけであります。
金沢市では,全庁で既にスタッフ制を導入しており,過日,行政改革調査特別委員会で視察訪問した長野市でも一部導入済みで,問題点については職員間の戸惑い程度とのことでもありました。グループ制の導入に向けての検討結果などの具体的な進捗状況とおくれている理由,さらには今後の導人予定についてお伺いいたします。 水戸市には,現在,大型バスが総務課と高齢福祉課に合わせて2台あり,マイクロバスは総務課に2台,消防本部に1台の計3台がありますが,その使用には制限があり,公務や市の主催する行事にしか使用できないとのことであります。
大型バスについては,主に社会教育活動である公民館が主催する生涯学習活動など視察行事等に活用されているようであり,社会教育活動の推進は教育行政の大きな役割であり,その活性化がコミュニティ活動への市民の参加意欲の向上に通じることでもありますが,生涯学習活動以外の青少年教育に関する青少年団体,PTAなどの社会教育関係団体の育成,団体活動の促進,指導者の育成等も特に重要な社会教育活動に位置づけられてきており,積極的に支援をしていくべき市の立場からも,関係団体等の主催する行事のうち,市が共済や後援する大会や,コンクールなどの参加等の際に,車両を使用できるよう門戸を開いた対応をぜひともすべきではと考えるのであります。
聞くところによりますと,民間運送事業者の経営圧迫の回避の意味も制限の理由の一つであるとのことでありましたが,もしそのような理由で使用範囲の拡大ができないとすれば,使用希望時期が重複し,希望どおりの運行ができづらい現状の解消と行政改革の観点で,水戸市がバスを所有し,運行する現行の方法と,バスは所有せず,すべて民間のバスを利用する方法との合理性について,比較検証する必要が出てくるのではと考えるところであります。なぜ使用範囲が制限されているのか,バスの使用状況と所有や運行に要する費用を含めて執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,水戸市の外郭についての質問でございます。
水戸市には,公社や法人等の関係機関団体,いわゆる外郭団体があり,そこには市の管理職を退職された行政経験の豊富なOBが常勤や非常勤,嘱託等の管理職として再就職し,活躍しておりますが,中央官庁の天下りの地方版ではないかとの曲解とも思える酷評を耳にします。もちろん中央の天下りとは違い,退職金はなく,賞与も今は支給されていないことからも,同列視が適当でないことはわかりますが,行政のあり方が問題視され,改革が求められているときだけに,2次就職の際は論文等の提出を求め,使命感の確認等をするなど,何らかの制度化を図ることにより,採用先の団体機関の活性化やOBの方の働きがいにさらに寄与できるようすべきではと考えます。
国の指針の中でも,公社等の外郭団体については,社会経済情勢の変化等を路まえつつ,既存公杜等の設立目的,業務内容,活動の実態,運営状況等について検討を行い,統廃合等地域の実情に応じた見直しを進めることとあり,役員定数の見直し,業務執行の効率化など運営の改善を図ることと位置づけられており,水戸市の大綱の中にも種々の見直しが位置づけられているのは既に御承知のことと思いますが,それらを踏まえ,関係機関等へのOBの就任状況にあわせ,執行部の見解をお伺いいたします。 続きまして,中核市に関する市町村合併の質問でございます。
従来の市町村合併は,交通手段の発達,日常生活圏の拡大等の社会経済情勢の変化や広域的な行政需要の増大などの観点から,その必要性が指摘されてきましたが,近年はその要因に加え地方分権の進展など,新たな情勢を背景に,行財政基盤の充実強化や行政の効率化という観点からの必要性が識者の間で論じられてきております。国でも,平成10年5月29日閣議決定の地方分権推進計画の中で,行財政基盤の強化のための合併を推進し,市町村が自立することが重要であるとされております。もっとも現時点での地方分権は,中央よりの視点で位置づけられている感が否めず,特に財源を伴わない権限のみである点などなど,幾つかの問題はありますが,税収等の伸びが見込めない現状の中でも,議員数の大幅減少に伴う議会費や業務機能の効率化に伴う総務費の削滅により,予算の弾力的な運用が図られ,教育や福祉などの目的に充てられる予算が増加するなど,ほかにも多くの特典があることは既に御承知のことと思います。
本格的な少子・高齢化社会の到来により,行政サービスの内容がより高度かつ多様になってきていることに対応するためには,行財政基盤の強化,人材の育成・確保などの体制整備,行政の効率化を図ることが重要であり,そういう意味で合併が有効な方策であると位置づけられているのであります。
そのような観点で,都市の形成や都市経営を考えるとき,おのずと水戸市でも政令指定都市に準じた,行政事務がより市民に身近になり,市独自の事業も可能となる,全国に25ある中核市を目指して,大洗町,茨城町,内原町,常北町との合併に向けて積極的に連携をとるべきであると考えるのであります。
住民発議とはいえ,常北町のみとの合併が有効な方策と言えるのか,判断が難しいのではないでしょうか。後退の風評がある常北町との合併の進捗状況とその理由にあわせ,執行部の見解をお伺いいたします。 次に,福祉行政の質問でございます。
水戸市でも,2000年に,制度の不備が指摘されている介護保険制度を導入スタートするが,その成否のかぎはシステムもさることながら,質のいい人材の確保に尽きると思われます。本来は市の職員が行うことになっている介護サービスの調査票をもとに,日常生活動作85項目についての認定前の訪問調査やケアプランの作成という重要な任務に当たるケアマネージャー,介護支援専門員の試験が過日行われ,全国で約20万人が受験し,県内でも大変な応募率であったようですが,試験結果はどのようであったのか。中には,資格だけを取得しようとする,いわばペーパードライバーのような人がいるかと思うと,利用者のためではなく,勤務先の施設や事業所のための取得であって,みなし公務員的な倫理観が要求されるという任務にはふさわしくないような人もいるのではと心配される声もあり,今後の対応が心配されるところでありますが,水戸市では必要としている,専門委員の人数の確保の見込みはつくのか,保険制度導入時の専門員の位置づけ等をあわせてお伺いいたします。
また,5年間の経過措置があるとはいえ,特別養護老人ホームヘ入所されている方が要介護度が軽い場合には,負担金が払えないと退所になってしまうなどと,要介護でも認定されないために保険給付が受けられない高齢者への独自のケアや保険料が払えない低所得者への救済策や,制度で網羅されない日常生活用具給付等のサービスや家事援助型のホームヘルプサービスなどの現行の福祉サービスや国の基準を越える上積み特別給付,さらには認定に関する情報公開策などの懸念される問題点については,いつ,どこで,どのように対応を図ろうとしているのか,執行部の見解をお伺いいたします。 福祉行政の2点目の質問でございます。水戸駅にエレベーターや工スカレーターが設置されたり,赤塚駅にも計画中であったり,市内の随所に点字プロックが設置されたりと,高齢の方や障害を持たれた方々のためのハード面の施策が充実されてきているのは評価できますが,市内の中でも比較的ハード面の整備が進んでいる中心市街地を見ても,実際に歩いてみると,歩道の上に自転車や自販機や店の荷物が我が物顔に置かれていて,せっかくの施策が生かされていない箇所が多く見受けられ,残念に思ったのでありました。中心市街地を離れ,都市計画道路,千波町の御茶園通りのバス停を見ると,以前にはたくさんの高齢者の方や女性の方が利用されていたパス停のベンチがいつの間にか撤去されたために,地べたに座り込んでいる方がいることに気づき驚かされたのであります。 市の行政の事務分掌は,道路の区分により街路建設課や道路管理課というように,管理する部署が分かれており,屋外公告物の撤去については建築指導課が担当するというように,それぞれの部署がそれぞれの立場で対応しているところがネックとなっているように思えてなりません。この際,指示系統の明確化を図り,必要に応じてシルバー人材センター等に委託するなどし,福祉部門が連絡調整役となり,全庁的な対応を図り,問題の解消に努め,豊かな人間関係のつくれるまちづくりに取り組んでいくべきではと考えるところであります。障害者に優しいまちづくりを提唱している水戸市ではどのように対応,指導するおつもりなのが,見解をお伺いいたします。
関係部長におかれましては,簡潔で明快な御答弁をくださいますようお願い申し上げまして,第1回目の質問を終わります。
答 弁
○議長(森富士夫君)総務部長,関敏夫君。〔総務部長関敏夫君登壇〕
○総務部長(関敏夫君)野村議員の御質問のうち,行政改革についてお答えいたします。
まず,機構や制度の改革を行おうとするときの条例の制定,改正等についてでございますが,条例は,議会の審議,議決を経て制定される民主的な形式であり,政策決定過程や行政の透明性の向上,住民の参加の促進という面でも,これを実現し得る有効な手段として位置づけられております。 御提言の,水戸市条例の一部を改正試行する条例の制定については,既存の条例と一部を改正試行する条例との間に乖離や重複が生まれ,市民にとってわかりにくさによる混乱が生じるおそれがあり,慎重な検討が必要であると考えております。
また,金額や日時,時間等の定めについて,条例がら外して規則として定め直すことにつきましては,個々の条例の性格や内容により,条例に規定すべき事項であるかどうかが判断されるものと考えております。
さらに,金額あるいは日時等の定めのある条例には,公の施設の設置管理条例である,例えば駐車場条例や市民会館条例など数多くの条例がありますが,条例改正のための事務手続の煩雑さが事業執行上の支障になるというような考えはなく,事務事業実施のための必要な手続は当然に行うべきものであると考えております。 次に,グループ制の導入についてでありますが,これまで職員の意向や他市の導入状況の調査を行い,慎重にその検討を進めてきたところでございます。現時点における検討の結果につきましては,グループ制には柔軟な事務配分が可能な執行体制の整備等の利点がある一方で,職制面においての急激,かつ大幅な変化や新たな財政負担が生じるとともに,市民にとって仕事の分担がわかりにくいとの問題点が指摘されるなど,慎重な対応が求められております。
したがいまして,現在の執行体制を最大限に生かしつつ,効率的な執行体制の整備を図ることとし,現行体制の問題点の解決に努めてまいります。 次に,市が所有する大型バス及びマイクロバスの使用についての御質問にお答えいたします。
市が所有するバスにつきましては,自動車等菅理規程等に基づき菅理を行っておりますが,この中で総務課が管理するバスにつきましては,職員の行政目的遂行及び市の主催する行事における市民団体の使用等の場合に,高齢福祉課が管理するバスにつきましては,高齢者クラブの活動,高齢者や障害者の福祉増進等の場合に,また消防本部が管理するバスにつきましては,災害現場等への隊員の派遣や民間防火組織の研修,職員の訓練等の場合に使用ずることができることとしております。
これらのバスの運行に当たりましては,道路運送法の規定により,有償,無償にかかわらず,使用範囲が制限されておりますが,市民の主体的な参加による社会教育活動等の場合におけるバス使用につきましては,議員御質問の趣旨を踏まえ.行政目的との適合性等の検討を含め,関係機関等と協議してまいります。 また,これらバスの使用状況と車両購入に係る償却費及び人件費を除いた費用でありまずが,平成9年度の状況を申し上げますと,総務課管理の大型バスについては,稼働日数164日,運行等費用約290万円,マイクロバス2台については,延べ290日,約79万円であります。高齢福祉課管理の大型バスについては,164日で約345万円,消防本部管理のマイクロバスについては,40日で約22万円となっております。 次に,関係機関へのOBの就任状況等についてお答えいたします。
本市では12月1日現在,外郭団体等の19団体に対しまして,理事長,専務等の役員を初め,事務局長あるいは嘱託職員として32名の方が勤務いたしております。
再就職に当たりましては,各団体からの要請によりまして,「公共的団体に対ずる職員の推せんに関する要項」に基づいて推薦しているところでございます。また,推薦するに当たりましては,本人の市におけるそれまでの経歴,資格,技能,適正等により見きわめるとともに,必要に応じて面接を行っております。
今後,行政改革が進み,地方自治体の厳しい経営環境の中で,外郭団体等においても市民に一層理解を得られるよう,より効率的な運営が求められますので,議員御指摘の点を踏まえ,外郭団体等の活性化が図られるよう,推薦に当たりましては,職員の意識の改革に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(森富士夫君)市長公室長,江橋勇君。
〔市長公室長江橋勇君登壇]
○市長公室長(江橋勇君)野村議員の市町村合併の推進と中核市にかかわる御質問にお答えいたします。
地方分権の推進は,行政サービスが住民に身近な行政主体によって行われることになり,地域住民の二一ズが迅速,的確に行政に反映されることが期待されるものでございまず。そのためには,議員御指摘のとおり,市町村みずからの行財政能力の向上や効率的な行政体制の整備確立など,体質を強化し,足腰の強い自治体を形成していく必要があると考えております。
そうした中で,住民発議を契機として設置されました常北町との合併協議会についてでございまずが,さきの協議会において常北町長から,将来的な合併の必要性は認めるが,建設計画の作成について慎重に考えてまいりたいとの発言があり,その気持ちは変わらないと判断しておりますので,現在は合併協議会事務局として,これがらの協議会の進め方について,事務レベルで協議を行っているところでございます。 また,議員御指摘の周辺市町村との問題でございまずが,水戸市は,21世における水戸都市圏のさらなる発展を目指し,周辺市町村との柏互理解と協力のもとに,今後とも,広域行政による連携強化に配慮しながら,水戸市のより一層の拠点性,中枢性の強化を図る必要があると考えております。
このため,時代に即した行政改革の推進や効率的な行財政運営に努める一方で,総合計画に位置づけられている施策の推進を図るとともに,今後,広域にわたる地域の将来像や地域整備の方向性について,中核市の制度も視野に入れた広く総合的な視点に立った検討を進め,30万人都市の実現を目指してまいりたいと考えております。 ○議長(森富士夫君)保健福祉部長,備海暉雄君。
〔保健福祉部長備海暉雄君登壇〕
○保健福祉部長(備海暉雄君)野村議員の福祉行政についての御質問にお答えいたします。
まず,介護保険制度の特色である介護支援専門員(ケアマネージャー)につきましては,さきに試験が実施され,本市では115人が合格し,ほとんどが資格を取得するものと考えております。 本市における介護支援専門員の必要数につきましては,現在,要援護者数を推計中でありますが,国が示している配置基準によると,入所施設では入所者100人に1人,居宅介護支援事業者では対象者50人に1人となっておりますので,必要数は確保できるものと考えております。 また,介護支援専門員の位置づけについては,居宅介護支援事業者の要員として,介護サービス計画の作成に当たることになりますが,本市においては,在宅介護支援センターを中心として,介護認定調査を委託する方向で考えております。なお,委託業務については,介護保険法により公務員と同様の義務が課せられますが,公平かつ適正な調査を確保するため,研修や指導に努めてまいります。 次に,認定から外れる方や低所得者への対応,さらに特別給付等については,現在国の医療保険福祉審議会等において議論されているところであり,本市においても,これらの動向を踏まえるとともに,市民の代表で構成する高齢者保健福祉推進協議会の御意見を反映させながら,必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
また,情報公開や市民がらの苦情に対しましても,制度の施行にあわせ,市民に身近な窓口として対応できるよう努めてまいります。 次に,障害者に優しいまちづくりについての対応指導についてお答えいたします。
本市においては,水戸市福祉環境整備要綱を定め,高齢者,障害者等を含めたすべての人が安全かつ快適に公共施設等を利用できるよう福祉のまちづくりを推進してまいりましたが,平成8年には,「茨城県ひとにやさしいまちづくり条例」が施行されたところでございます。現在は,これらとの整合を図りながら,まちづくりに対する指導を行い,市内全域において,民間も含めて施設整備を進めておりますが,整備後の管理等はそれぞれの担当部課において対応しているところでございます。
また,道路や歩道上の占有物等については,市民の理解と協力が不可欠でありますが,担当部課の役割分担も重要でありますので,御指摘を踏まえ,まちづくり全体の統一的運用面を図りながら,全庁的な視点から連携を強化するとともに,担当部課のあり方も含めて,有効な対応策を講じてまいりたいと存じます。