平成17年6月定例会
野村まこと(眞実)の一般質問と答弁の全文です。
前文
◆ 18番(野村眞実君) 私は,葵政友会の野村眞実でございます。無欲無心の境地で臨み,穏やかにスタートを切った本定例会でありましたが, 水戸市議会史上かつてない混迷の果ての仕打ちには,驚愕の念からいまだ覚めやらず,今はじっと耐えるという臥薪嘗胆の思いでございます。
そのような中にあっても,市政の課題は待ったなしという厳しい状況下です。 葵政友会の同志は,これからも支え合い,良識を持った市民の立場で使命を全うしていくことをここにお誓い申し上げまして,ただいまから代表質問を行います。
代表質問
◆ 18番(野村眞実)最初は,市長の政治姿勢についてという通告をさせていただきました。
加藤市長が水戸市長に就任して2年が過ぎ,1期目の折り返し点を過ぎようとしておりますが,就任するや否や,50万都市構想を提唱し,「元気都市・水 戸」の実現へ向けて精力的に執務に専念しており,わかりやすく説明責任を果たそうと非難承知でも真っ正面から前向きに取り組んでいる市長の姿勢が庁内にお いても定着してきており,多くの市民の間でも評価されつつあるところです。
第5次総合計画を発表したばかりではありますが,幾つかの角度で加藤市長の水戸市の将来を踏まえた展望の一端をお尋ねいたします。
まず,都市の性格という観点でお伺いいたします。
このたび,日本経済新聞社から「全国優良都市ランキング2005−06」という書籍が発刊され,2年ごとに発刊されておりますが,行政のさまざまな角度 でのランキングが発表されました。これを見ますと,都道府県別ランキングで,茨城県の総合評価は47都道府県中第27位という中間点に位置し,部門別で は,子育て環境が第31位,高齢者福祉が第10位,教育が38位,公共料金は23位,住宅インフラは30位という結果でありました。
一方,全国の市別のランキングで,私たちの水戸市を見てみますと,行政サービス度編では,総合力のナンバーワンが東京の武蔵野市で178点なのに対し, 水戸市は158.5点で,全国683市の中でベスト100に入る90位という上位に位置しており,県庁所在地46市の中での比較では13位,人口20万人 台では7位という,それなりの評価をいただいておりました。
ここで内訳を見てみますと,子育て環境というくくりでは,保育所定員数,延長・ゼロ歳児保育,保育料,学童保育数,利用料,乳幼 児医療費助成制度,独自の子育て環境という角度で分析し,評価が下されておりました。その中で水戸の名前が特記されているというのは,県庁所在地の中で, 盛岡,仙台,神戸,佐賀などの14市と一緒に学童保育が無料として高い評価を受けておりますが,本年度から一部有料化を導入したため,現時点の評価とは異 なっていると考えるのが妥当のようでございます。
また,乳幼児医療費の助成のところでは,県庁所在地の比較で,通院では4割,入院では7割強の市が就学前まで助成している中で,制度拡充がおくれている都市として岡山市,奈良市,佐賀市と一緒に水戸市が記載されており,検討しなければならない課題の一つと改めて認識をさせられました。
教育の総合評価は,少人数学級への取り組み状況,非常勤講師等の独自採用,全児童対象事業及び土曜日の補習の実施状況,市区立の小中学校1校当たりのパソコン導入台数,人口1,000人当たりの市立図書館の蔵書数と市立博物館の面積の7項目の調査項目で分析されていますが, 県内の市では,個別の上位に取手市,古河市,日立市,牛久市,つくば市,結城市,潮来市がそれぞれ名前が挙がっておりますが,水戸がワーストの位置に記載 はされていないものの,総合教育研究所まで有して努力をしている割には評価されていないのは非常に残念に思いました。
また,公共料金の総合評価でも,自慢できると思っていた水道料金と人口1人当たりの公園面積を含めたいずれの項目でも上位に水戸市の名前が出られないというのが実情で,これまた残念に思ったところであります。
反面,高齢者福祉の総合評価に目をやると,高齢者人口当たりの特別 養護老人ホーム,グループホームの定員数,介護保険料,国民健康保険料,人口当たりの病院,診療所病床数,その他独自に実施している高齢者対策の6項目を 調査対象としておりますが,県庁所在地では60点満点で36.5点という最高点をいただいており,水戸と徳島が総合トップと評価をされておりますので, トップ維持とPRに努める価値ありと評価をしているところであります。
また,このほかにも,住民主体の行政運営に向けた改革度合いを示す物差しであり,透明度,効率化・活性化度,市民参加度,利便度の4つの要素から成る 行政革新度の総合評価ランキングも 3Aにランクされた三鷹市,逗子市を評価トップに詳細にわたって記述がなされており,茨城県は市民参加度で2年前の調査時にワースト21位であったものが 今回はワースト10位というように,茨城県はさらに悪くなっているという結果が出ております。また,総合評価では,都道府県別25位という真ん中にありま したが,そんな中でもつくば市は総合50位から2年の間に順位を伸ばして9位に位置しており,見習う必要があるようでありました。
私たちの水戸市を見ますと,行政革新度の総合では683市の中で 223位ではありますが,項目別の効率化・活性化度率では下位に位置づけられていて,ワースト95位であり,前回のワースト140位よりも悪化している結 果となっているため,より一層の努力と対策が必要と考えます。しかしながら,人口20万人台の都市のランキングでは,2年前が32位なのに比較しまして今 回は27位と順位を上げており,透明度ランキングでは,前回の334位から83位とベスト100入りしており,一定の評価がされており,今後の努力が期待 されるものと理解しているところであります。
前置きが長くなりましたが,加藤市長がいつも述べられている都市間競争の 時代に突入した今,このような結果が隔年発表され,明らかにされていることを受けて,水戸の将来の目指すべき都市像を考えるとき,どのような部門でナンバーワンを目指すつもりでおられるのか。順位にかかわらず,水戸ならではの,先ほど加藤議員も触れましたけれども,個性を創造し,強調するというオンリーワンを打ち出し,それらを市民の方へアピールすることが必要と考えますが,加藤市長の率直な見解をお聞かせください。
答弁
◎市長(加藤浩一君) 葵政友会を代表されましての野村議員の御質問にお答えをしてまいりたいと考えております。初めに,政治姿勢についてでありますが,私は,県都として,地方中核都市圏のリーダーとして期待される役割にこたえるためにも,都市の魅力をさらに高め,求心力を再生し,活力あふれる元気都市の実現を目指しているところでございます。
申すまでもなく,本市は,偕楽園や千波湖を初めとして多くの河川や湖沼,緑地など豊かな自然に恵まれておるところであります。また,水戸徳川家の城下町 としての歴史,さらにはこれまで集積されてきました都市中枢機能や水戸芸術館を初めとした文化など,さまざまな魅力のある都市であります。そして,それら は全国にも誇ることのできる財産であると考えておるところであります。
都市の性格については,それぞれの分野において数値化することによりまして,客観 的な比較が可能であり,それをさらに押し上げるということの必要性はよく理解をいたしております。ただいま,幾つか数値を示されましたが,押し並べていい もの,悪いものがございますが,まず,水戸駅前を,名前をあえて申し上げませんが,かつて早稲田大学の講師が評価したこともございました。そうしたよう に,人の評価というものはそれぞれの視点で異なることもまた事実でございます。言うならば,市民が本当に住んでよかったと,こういうことの思える,実感で きる都市をつくっていく,こういうことが大事なことだと思っておるところでございます。
特に,先ほどのまちづくりの景観形成の御質問の際にもお答えをいたしましたけれども,いわゆる街路樹1本をとっても,一貫性のあるものをつくっていく と,こういうようなことでまちの風格というものも上がるのではないかと,そんなようなことを感じたりするところでございます。
まちを歩いて感じる都市の雰囲気,あるいは風土なども重要な要素であり,こういうことを訪れる方々が来てみてよかったと,こういったようなことが思える まちづくりが大切であります。そういうことのために,これからも各部門のバランスのとれた,ただいま申し上げましたように市民が住んで本当によかったと思 えるまち,こういうものはやっぱりほかからも来て,いいまちだなと,こういうふうに思えることだと思いますので,そういうバランスのとれたまち,こういう ものを求めていきたいと思っておるところであります。
私は,都市づくりというものは,皆さんとともに,市民全体で進めるべきだと,当選 したときから申し上げておりました。多くの市民の皆さん方の御意見を反映させながら第5次総合計画を策定し,「県都にふさわしい風格と安らぎのある元気都 市・水戸」を市民とともにつくっていこうと,まちづくりのビジョンとして策定をしてまいったところでございます。
その実現に向けて,引き続き行財政改革に積極的に取り組み,財政基盤の確立に努 め,その上で,市民の皆様方の理解と協力をいただきながら,水戸市の持つあらゆる財産を有効に活用し,魅力を高める施策や市民福祉の向上,そしてさらには 総合的にすべてのものを展開していく,こういうこととあわせて情報の発信に努めてまいる所存であります。
そして,水戸市を市民の皆さんが住んでいて本当によかったと思えるような「元気都市・水戸」,そして全国から水戸に来て満足して帰れるような水戸,こういうことのためになお一層努力をしていきたいと,こういうふうに考えておる次第であります。
質問
18番(野村眞実)2点目は,トラブルの起きにくい行政システムという観点での質問であります。
入札制度につきましては,これまで,毎年,私は断続的に平成11 年12月以来, 一般,あるいは代表質問で取り上げ,問題提起や提案をしてまいりました。そもそも地方自治法では,地方自治体は原則一般競争入札を行う ように定められているわけで,それ以外は例外規定であることは御承知のとおりであります。
本市でも,平成6年度から制度化された一般競争入札でしたが,その後は遅々として進まなかった改革ですが,庁内のいろいろな問題が生じたこともあり,平成14年度から対象金額の引き下げに始まり,工種の拡大等,岡田市政においての改革がなされてまいりました。
加藤市政になって初めての制度改革が今定例会に提案されておりますが,今回の改正は,一般競争入札への全面転換を目指しているものとも思われ,対象の拡 大に加えて一段と改善されつつあるようで,内容について一定の評価をしているところですが,加藤市長は,最終的には入札制度をどのようなものにしていこう とされているのか,お尋ねをいたします。
随意契約の運用についての質問であります。
水戸市でも随意契約のほとんどは情報公開により開示しているようでありますが,私が申し上げたいのは,情報公開制度ではなく,目黒区のように理由書はイ ンターネットを含めてだれでも閲覧できるような形で公表すべきであり,そのことこそがより透明性の確保につながるものと考えるわけですが,見解をお伺いい たします。
次は,入札監視委員会のような外部監査機関を設けてはどうかとの通告をいたしましたが,本件は,我が会派の村田正勝議員が昨年12月の定例会でも質問させていただいておりまして,平戸前財務部長より,設置へ向け検討してまいりたいと答弁をいただいております。
最近の設置例は,問題が起きた自治体において後から設置しているケースがあるようですが,問題が起きる前に設置する方がよいことは自明の理であります。 このようなものは市長が判断すればいつでも設置することが可能なわけですから,早期設置を求め,見解をお伺いいたします。
次は,事務執行における業務日誌等を統一化し,依頼事項についての庁内公開をしてはどうかとの通告をいたしました。
このことは,さきの調査特別委員会でのある課長の「何月何日と何日というように議員が来たのは4回と聞いております。その中身は云々かんぬんです」との 答弁を聞きまして,改めて必要性を感じたのであります。議員や上司から問い合わせや依頼があるのは一般的なことですが,何かあるたびに問題のある依頼が あったかのように問われたのでは,たまったもんじゃありません。担当職員や議員は,後日のためにすべてのことを記憶していなければならないなどということ になれば,日常業務が停滞するばかりか,うっかり話をすることすらできなくなり,伸び伸びとした活動が阻害されることにもなりかねないわけであります。
平成13年に民主党が提唱した内部告発者保護法という法案がありますが,これは昨年の3月に公益開示法案として参議院に提出されたようであります。ま た,このことは,平成14年3月の定例会でも同僚の議員さんが詳細にわたってすばらしい内容の条例化を提案しておりました。
今回,私が申し上げたいのは,もっと簡単なことであります。そもそもちょっと大きな民間企業であれば,業務日誌があり,いつだれとどういうコンタクトを とって何をしたのかが記憶をたどることなく記録に残るようにシステム化されているものです。市役所においては,業務日誌が義務づけられていないとのことで すので,この際,統一化した書式の日誌の記録を制度化し,個人情報保護法に抵触しないよう,守秘義務のある庁内の公務員のみがネットを通じていつでも閲覧できるようにすべきではと提案をするところであります。加藤市長の見解をお伺いいたします。
答弁
◆ ◎市長(加藤浩一君) 次に,入札制度についてお答えをいたします。入札制度につきましては,一般競争入札が基本とされていることから,本市におきましては,一般競争入札の範囲を本年7月から現行の28工種で5,000 万円を土木・建築の工種で4,000万円に,電気・管・舗装の工種で3,000万円に,その他の工種で2,000万円へと拡大をしていく考えでございま す。
なお,今回の入札制度の改正におきましては,受注機会の拡大等も実施してまいりますけれども,今後は,改正後の推移を見きわめるとともに,国,県及び他 市町村の動向を踏まえ,より一層,競争性,透明性の確保,こういうものに努めていきたいと,かように考えておるところであります。
次に,随意契約の理由書の公表についてでありますが,工事契約を初め,すべての契約について情報公開制度により対応しておるところでございますので,これらについては御理解いただきたいと存じます。
次に,入札監視委員会のような外部監査機関の設置については,国が定めました公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針におきまして,地方公共団体においては,地方自治法第195条に規定をする監査委員を活用するなど,既存の組織を活用すること等により適切に方策を講ずるものとされておるところでございます。
しかしながら,国においても,価格だけではなくて,あらゆる部分を評価して受注者を決める総合評価落札方式の実施や課徴金算定率の引き上げなど,入札制度に関する抜本的な見直し等を国が予定をしているところでございます。外部監査機関の設置については,国及び県等の動向を踏まえ,慎重に判断をしながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。
答弁
市長(加藤浩一君)それから,市長の政治姿勢についての御質問の中で,トラブルの起きにくい行政システムの中で,事務執行に関する業務日誌等のことがございます。統一して業務日誌等を作成することにつきましては,事務執行上の透明性を確保するための一つの方策だとは思われます。ただ,記録内容に対する客観性の確保,あるいは記録の 範囲,こういうものの判断が人によって異なってくるというようなこともございますので,こういったようなことが一つの大きな問題を含んでいるというようなことも考えられますので,今後の検討課題として考えていきたいと思っております。
また,これらの情報公開については,情報公開条例で定める不開示情報の問題,それから地方公務員法上の守秘義務の問題との関係がありますので,それぞれのことも含めて考えていきたいと思います。
質問
市長(加藤浩一君)それから,市長の政治姿勢についての御質問の中で,トラブルの起きにくい行政システムの中で,事務執行に関する業務日誌等のことがございます。統一して業務日誌等を作成することにつきましては,事務執行上の透明性を確保するための一つの方策だとは思われます。ただ,記録内容に対する客観性の確保,あるいは記録の 範囲,こういうものの判断が人によって異なってくるというようなこともございますので,こういったようなことが一つの大きな問題を含んでいるというようなことも考えられますので,今後の検討課題として考えていきたいと思っております。
また,これらの情報公開については,情報公開条例で定める不開示情報の問題,それから地方公務員法上の守秘義務の問題との関係がありますので,それぞれのことも含めて考えていきたいと思います。 質問 18番(野村眞実)
3点目は,市民生活の困りごと解決のための尽力という観点での質問であります。
法定外道路や位置指定道路の機能回復保全策についてという通告をさせていただきましたが,私たち議員はさまざまな市民相談を受けるわけですが,最近特に 農道や位置指定道路に公然と塀や障害物を設置してしまっているという悪質なケースに出会います。聞くところによれば,何回役所に行ってもらちが明かず,相 談しても進まない,善良な市民は泣き寝入りを余儀なくされているとのことで,公権力は何のためにあるのかと考えさせられてしまうのであります。
そのような自分勝手な使用者や不法占有者を放置すべきではないと考えますが,市では,現在どのような指導をしているのか。また,不法占有等で困っている市民に対して市ではどのような対応をしているのか。市が解決へ向けて積極的に対応すべきと考えるのでありますが,今後の対応方針はどのように考えているのか,お伺いいたします。
次に,下水道等の接続へ向けた権利者間の調整のためのルール化についての質問であります。
下水道法第11条は,「他人の土地又は排水設備を使用しなければ下水を公共下水道に流入させることが困難であるときは,他人の土地に排水設備を設置し,又は他人の設置した排水設備を使用することができる」と,いわゆる受忍義務を定めていることは御承知のとおりであります。このことを理解している権利者の方は少なく,理解していないがためにトラブルに結びついているケースもあるように聞いております。
この規定の精神を踏まえれば,私道所有者も下水の枝線布設に協力すべきであるが,現実には所有者が不明であったり境界が未確定であったりとの理由で,市は 枝線布設を行っていないのが実情であります。地権者間で協議が調わない場合は,受忍義務の説明を初めとし,法的手続までの何らかの調整ルールを市が定め,積極策に出ることで可能な限り下水道管を布設し,市民のニーズにこたえるべきと考えるところでありますが,見解をお伺いいたします。
3点目は,駐車規制区間の見直しと,違法駐車や放置されている自動車や自転車の対策についてという通告でございます。
茨城県では,駐車規制区間の見直しのための予算を計上し,着手していると聞いておりますが, 依然として後を絶たない違法駐車が横行しております。駐車禁止区域には指定されていないところが多いとのことで,駐車禁止区域への指定の要望もかなりふえ てきていながら,近隣の住民の同意が必要とのことだったりで,なかなかかなわないのが実情で,何とかならないものだろうかとの話をよく聞きます。この際, 市でも県と連携し,駐車規制区間の見直しに向け,積極的に対応されてはと考えるところであります。
また,放置自転車禁止区域が指定され,取り締まりにより一掃され,歩行者にとって歩きやすく,まちがきれいになったとの喜びの声が多い反面,赤塚駅等では駐輪場の絶対数が不足している上に,その契約更新が抽選となっていないため,既に借りている人以外は借りることができず困っている,駐輪場が拡張されるまでは取り締まりは待ってほしいとの声も寄せられているのが実情です。幸い,赤塚駅には,南口にスペースもあるようなので,この際,駐輪場を増設して対応すべきではと考えるところであります。
さらには,水戸駅の駐輪場でありますが,屋根つきで防犯体制もしっかりしていて好評な反面,駅に設置してありながら,規則による開所時間が始発や最終電車を踏まえたものとなっていないため不便を来しているとの当然と思える声も寄せられております。聞くところによれば,時間外に対応することが可能な屋外のスペースもあるようなので,この際,利用者の方々のニーズ調査を実施し,必要に応じて規則の改正をするなどして市民ニーズにこたえるべきと考えます。
以上が市民生活の困りごとに関しての質問でありますが,いいことはいい,悪いことは悪いと物事をはっきりさせる加藤市長ならではの解決策への尽力を期待している市民の代理人としての立場での質問でございますので,その辺をお含みおきいただき,前向きな御答弁をお願い申し上げます。
答弁
◎ 市長(加藤浩一君)次に,法定外道路や位置指定道路等の機能回復保全策についてお答えをいたすところでございます。
法定外道路につきましては,地方分権一括法に基づきまして,国から市町村へ譲与されることとなりました。本年3月末に水戸市への譲与が完了したところでございます。
議員御指摘のように,不法な占有者に対する指導につきましては,今進めておるところでありますが,本来,国からこういうことが地方へ移譲される場合に は,そういう問題が整理された後に地方に移されれば非常に地方としては楽なのでありますけれども,しかし,そうではないということで,平成16年4月1日施行の法定外公共物管理条例によって,不法な占有を明らかにするための境界確定,そして適正な状態に戻す指導,さらには文書による通知,こういうものを徹底していきたいと考えておる次第であります。
一方,不法行為により不便を受けている方々に対する対応につきましては,早期に機能回復が図れるよう今後とも努めてまいるとともに,実態に応じた解決が速やかに図れるよう努力をしてまいるところであります。
また,建築基準法に基づき指定された位置指定道路等におきましても,不法な占有者に対し法定外道路と同様に適切な指導を進めてまいりたいと考えておる次第であります。
次に,下水道の接続に向けた権利者間の調整のためのルール化についてであります が,おっしゃられるとおり,下水道法第11条第1項の受忍義務の適用がございます。同時に,この同条第4項において,他人の土地を使用した者に通常生ずべ き損失の補償を課していることから,当事者間の協議がなかなか調わないというようなことがございます。お互いの利害が絡むことでもあり,市が双方の協議が調わない場合の調整のルール,こういうものを定めるということについては, 民民の問題としてなかなか難しいなということを感ずるわけでございますが,御 指摘のように当事者が法の趣旨をよく理解されていないということもあると思われております。
今後は,そういったようなことも機会あるごとに,受益者負担金の地元説明会等において,建物の所有者や土地の所有者で,他人の土地または排水設備を使用しなければ下水を公共下水道に流入することのできない場合,いわゆる下水道法第11条第1項の受忍義務,こういうものがあるんですよと,こういうことも,申し出があった場合には,相手方にも法の趣旨を理解していただけるよう説明もしていきたいと,このように考えておる次第でございます。
次に,駐車規制区間の見直し等についてお答えをいたします。
現在,茨城県警察本部では,駐車規制の見直し及び実態調査を行っているところでございます。駐車規制の見直しなど交通安全対策につきましては,安全なまちづくりを進める上で重要な課題の一つとして認識をしているところでございます。したがいまして,本市といたしましても,実態調査の成果を受けて,さらに水戸警察署と連携を密にして対応していきたいと,このように考えております。
次に,放置自転車につきましては,水戸市シルバー人材センターによる定期的な撤去を実施し,放置自転車の解消に向けて努力をしているところでございます。その中で,水戸市赤塚駅南口自転車駐車場につきましては,稼働率が100%を超えているような状況でございますので,放置自転車発生の要因になるというようなことも考えまして,現在,駐車場の増設に向けて作業を進めているというような状況にございます。
また,自転車駐車場の使用時間帯につきましては,屋内自転車駐車場の使用時間は午前6時から午後11時となっておるところでありますが,利用者の利便性の必要から,一部定期使用者を対象として常時使用できるように対応しているところでございます。施設管理の観点から無人での開放は困難と考えられますので,使用時間の延長につきましては,ニーズをとらえた上で考えていきたいと。人的な配置が必要でございますので,そのことについて御理解をいただきたいと存じます。
それから,通告にありましたけれども,質問の中には出ておりませんでしたが,放置自動車の対応についても,これは歩行者が自転車が置かれただけでもなかなか歩くのは大変だと,自動車はなおさらですから,そういうことを考えたときには,自動車販売協会,こういうところも警察との対応の中で対処したいというような申し入れもございますので,そういうところにも間へ入っていただければ大変ありがたいというふうに考えておるわけであります。
質問
18番(野村眞実)次は,広報活動の必要性についてでありますが,今さら申し上げるまでもないことですが,効果が上がれば,それだけ市民力が増すことになり,まちづくりにおける行政と市民のまさにコラボレートにつながるわけなのです。そこで,今回は,効果促進という観点で質問させていただきます。
このところの市のホームページの充実は目を見張るものがあり,評価が高まってきております。市が発信したい情報を一方的に配信しているということではな く,市民が知りたい情報を可能な限り引き出せるようにとの配慮が評価の要因と考えますが,一方,残念なのは,せっかくの内容がインターネットの利用者にし か得ることができないという点です。
そこで提案でございますが,必要に応じてその内容を,要約した形でもよいから, 同類の内容の広報物を作成して,公民館等で高齢者の方々が情報を得ることができるよう,より多くの市民に情報提供する機会としてはと考えます。
また,新たな制度や条例等のようなパブリック・コメント制度により縦覧したものについては,縦覧が終えた後もいつでも広報されるよう改善されてはと考えます。
さらには,公民館等において,各種計画や議会の議事録等の行政文書についても,情報公開の手続なしに気軽に開示できるよう工夫されてはと考えますが,それぞれ市長の見解をお伺いいたします。
答弁
◎市長(加藤浩一君)次に,広報活動の効果促進についての御質問であります。
本市のホームページは,平成9年に開設して以来,これまで掲載内容の拡充や 改善に努めてまいったところでありましたが,現在,窓口業務の案内を初め,市民生活にとって必要な各種制度や例規集の掲載など幅広い情報を盛り込んでおりまして,多くの方々に活用されておるところでございます。
ホームページの各種情報掲載のほか,窓口業務,あるいは各種制度,施策の利用案内など市民生活に身近な内容を掲載した冊子を定期的に印刷物として発行し,各世帯へ配布してきたところでございます。本年度も,市民ガイドブックとして作成を予定しているところでございます。
新たな制度や条例等につきましても,これまでもホームページに掲載するとともに,パンフレット等の作成,そして広報「みと」への掲載,さらには関係資料の公民館等への配置などによりまして,可能な限り広く市民へ周知に努めてまいりましたが,引き続き,読みやすく,わかりやすい広報紙やパンフレットをつくることに努力をしてまいりたいと,かように考えておる次第であります。
質問
18番(野村眞実)次は,行政改革の推進策についてであります。
行革については,初当選の平成7年12月の定例会以来,これまで毎年欠かさず質問してまいりましたので,今回は,その進行管理についてという点に絞り,角度を変えて質問させていただきます。
議会の調査特別委員会が調査終了し,委員長により最終報告書が提出されたことは理解しているところであり,そのことにより,従来の実施計画による施策の報告は,案件が山積している所管の常任委員会が受けることになるわけでありますが,進捗に影響が出なければと危惧するところであります。
進行管理については,広報「みと」に時折掲載されておりますが,昨 今の財政事情によりあらゆる分野の使用料や手数料の負担見直しを余儀なくされている状況下にあってはなおのこと,行政改革は市民の皆様の最大の関心事に なっているわけでもありますから,役所の実情や努力の軌跡を知ってもらう必要性に迫られてくるわけでありますので,よりわかりやすい効果的な公開策を行う必要があると考えます。
そして,その進行管理については,外郭団体の改革推進を含めて,推進本部のみならず,外部機関である行政改革推進委員会とのさらなる連携により行うべきと考えますが,今後のさらなる連携と進行管理について市長の見解をお伺いいたします。
また,大綱の見直しの時期につきましては,水戸市新行財政改革大綱実施計画で,平成18年度を目標年次としておりますが,内原町との合併や三位一体の改革等の国,県の制度改革に伴い,スクラップのみならず,ビルドの必要性が生じてくるなど,大幅な見直しを余儀なくされる可能性もあるわけなので,必要に応じて随時見直せる体制を構築しておく必要があると考えますが,見解をお伺いいたします。
答弁
◎ 市長(加藤浩一君)次に,行政改革の推進策についてお答えをいたします。
初めに,進行管理の公開策についてでありますが,行政改革を推進するためには,市民へ実施状況等をわかりやすく公表し,理解を得て進めることが必要であると考えております。
このため,これまでも,広報「みと」やホームページに改革の実施状況を掲載してきたところであります。今後におきましても,市民にわかりやすい進行管理の資料の公表を行うなど,その方法の充実に努めてまいりたいと考えております。
次に,行政改革推進委員会との関係についてでありますが,年2回会議を開催し,定期的に行政改革の実施状況を報告いたしております。この報告に当たりましては,実施した改革項目の内容,そして得られた効果,検討の状況や今後のスケジュール,こういったものをお示し申し上げまして,推進委員会から積極的な助言,指導,こういうことをいただいておるところでございます。今後も,推進委員会との連携を深めながら,より適切な進行管理に努めてまいりたいと考えておるところであります。
また,外郭団体についてでありますが,平成16年2月に策定いたしました外郭団体改革推進計画に基づき,昨年度,各団体におきまして経営改善計画を定め,改革に取り組んでいるところでございます。
今後,平成18年度から5年間と定めました指定管理者の指定期間内に各団体が民間事業者と遜色のないようなサービスの提供と効率的な経営を確立するよう,徹底した事業の見直し,こういうものに努めてまいりたいと考えております。そして,さらに統廃合を含めた改革の推進に努めます。
大綱の見直しの時期等についてでありますが,現在の大綱につきましては,実施期間を平成16年度から18年度までの3年間とし,スピードある改革を目指したものでございます。
今後も,自治体を取り巻く社会環境に的確に対応するとともに,平成18年度までの改革期間において新たに取り組むべき事項が生じた場合には,行革の実施計画に新たに位置づけるなど,実効性のあるものにしていきたいと,こういうふうに考えておるところであります。
質問
18番(野村眞実)次は,介護保険行政についてであります。
法の大幅改正を踏まえての水戸市の組織体制の強化と対策についてということで,加藤議員の代表質問ともダブっている部分があるかと思いますが,会派の代表質問でもありますので,続けさせていただきます。
平成18年4月から施行する介護保険制度改革案が衆議院を通過し,大筋の案がまとまってきたと聞いておりますが,改正の主な内容と本市の行政に及ぼす影響をどのように考えておられるのか,見解をお伺いいたします。
また,平成18年度施行に向けて今から体制等を強化し,9月には必要なスタッフを配置し強化するなどの準備を進める必要があるのではと考えますが,準備体制や進行管理,周知体制はどのようになっているのか,お伺いいたします。
このたびの法改正により設置される地域包括支援センターの役割について,また,現在の在宅介護支援センターの役割が地域包括支援センターへ移行することにより在宅介護支援センターは必要なくなるのではとの話を聞いており,これまで一生懸命に働いている職員も不安を覚えているとの声を耳にしております。その場合,在宅介護支援センターの役割はどのように変わっていくのか,見解をお伺いするところであります。
水戸市介護相談推進員派遣事業についてでありますが,この事業は,これまで全国でも先進的な活動を実施し,水戸市は高い評価を受けてきたものであります。今後におきましても,この事業は全体のシステムの中で重要な役割に位置づけられていると考えますので,引き続き充実強化を図っていくべきと考えるところでありますが,加藤市長の見解をお伺いいたします。
次に,ケアプラン適正化事業についてでありますが,こちらも制度の安定した運営に必要不可欠な事業であり,さらに充実を図るべきと考えますが,法改正を踏まえた上での現状と今後の事業展開についての見解をお伺いいたします。
答弁
◎市長(加藤浩一君)次に,介護保険行政についてお答えをいたします。
現在,国においては,平成12年度の介護保険導入以来,これまでの実績を踏ま え た改正案が参議院で今審議されております。今回の見直し案では,平成18年4月の実施に向けまして,高齢者の自立支援の観点から,できる限り高齢者が介護 状態にならないようにし,また,要介護となっても状態が悪化して進まないようにするために,介護予防の推進が改革の柱となっておるところでございます。
サービス内容やマネジメントのあり方が見直されるところでありますし,具体的には,要介護の軽度者が受けられる新予防給付サービスや要支援,要介護にな るおそれのある高齢者を対象とした地域支援事業の創設,地域密着型サービスや地域包括支援センターの設置など新たなシステムが追加されることから,大幅な 改正の中身になったところでございます。
そのため,法改正に伴う事務事業の見直しや組織体制にも影響があることから, 本市では,平成18年4月からの実施に向けまして,庁内検討会等の設置,あるいは水戸市高齢者保健福祉推進協議会での検討に着手をいたした次第であります。
地域包括支援センターは,地域住民の保健医療の向上,あるいは福祉の増進,これらを包括的に支援することを目的とする施設であります。その役割は,社会福祉士,主任ケアマネジャー,保健師の3職種が高齢者等に対する総合窓口相談,ケアマネジャーへの指導,助言,介護予防事業に係るプランの作成などを一体的に実施する中核拠点として設置されるところであります。
また,在宅介護支援センターについては,これまで主に高齢者等の相談や各種保健福祉サービスを初め,介護保険等の申請代行業務を実施しておりますが,現在,地域包括支援センターとの役割分担を含め,関連規定の見直しがなされておりますので,今後,国の動向を見ながら在宅介護支援センターについては検討していき たいと考えておるところであります。
次に,介護相談推進員派遣事業については,介護保険制度と同時にスタートした 事業でありまして,今後,介護サービスの質的向上を目的に,これまで訪問者数は 3,300人,相談件数も4,000件を超え,また,昨年は国の採択を受けた調査研究 事業を実施したところでございます。
法改正後におきましても引き続き重要な事業であると認識をしておりますので,今後,地域包括支援センターとの連携,こういうものを図りながら充実強化を図っていきたいと思っております。
また,ケアプラン適正化事業につきましては,平成12年度より続けておりまして, ケアプラン作成支援と介護費用の適正化の2つの視点から,ケアプランの質の向上を目的とした事業を進めておるところでございます。今後は,今回の制度改正の柱となっています介護予防マネジメントに生かせるような方策を検討していきたいと,こういうふうに考えておるところであります。
質問
18番(野村眞実)次は,子育て支援・多世代交流センターについての質問でございます。
システムの前倒しによる充実と関係施設との連携についてという通告をいたしました。
加藤市長の肝いりで中心市街地の営林署跡地の超高価な土地に計画されている この施設は,子育て支援の中核施設として位置づけられておりますが,高齢者との 交流も視野に入れての大変重要な施設であり,水戸市における児童福祉のまさに コントロールタワーとしての大きな役割が課せられているものと考えます。
施設の役割の重要性を考えるとき,施設の箱をつくることが目的ではなく,その機能こそが求められていることからも,まず,運用のシステムを構築し,機能を先行して 明年度からでも立ち上げていく必要があると考えますが,加藤市長の見解をお伺いいたします。
また,時代の流れとともに,昨今の子育て環境はますます悪化してきており,支援なくしては子供の人権が守れない家庭も出てきているというように,関係機関との連携による支援がますます重要となってきております。地域型の子育て支援センターや ファミリーサポートセンターなどとの連携を図り,家庭児童相談事業や体制のさらなる充実などを含め,役割の増大している児童福祉行政の充実強化がまさに水戸市に今必要と考えるところでありますが,加藤市長の見解をお伺いいたします。
そして,機構の問題ですから,まだ始まったばかりでいいお答えはいただけないと思いますが,そのような思いをお含みおきいただきたいと思います。
答弁
◎ 市長(加藤浩一君)次に,子育て支援・多世代交流センターについてお答えをいたします。
本施設は,子育て支援の中核的施設であることから,その運用につきましては,現 在,関係各課で構成するワーキンググループを設置し,地域とのネットワークや多様な子育てに関するさまざまな支援体制について検討し,今後,学識経験者や 関係機関を交えた子どもにやさしい街づくり推進会議の中で十分協議し,市民 ニーズの把握を行いながら,本施設がさまざまな子育て支援事業のコントロール タワーとしての機能が発揮できるよう検討していきたいと,こういうふうに考えております。
本施設につきましては,議員御指摘のように機能が発揮されれば,市内9カ所に設置している地域子育て支援センターや子育て広場,ファミリーサポートセン ターなどとの連携が強まって,相談体制や情報の提供,研修機会の充実,児童 福祉行政の充実強化が図られるものと考えておりますので,そういった進め方をしていきたいと,このように考えております。
質問
18番(野村眞実)次は,地域経済の活性化についての質問であります。
特区を活用した中心市街地を初めとした活性化策については,平成15年12月定例会で構造改革特区を活用し,国道50号を一部駐車可能とするなどの提案をさせていただき,平成16年6月に市長が内容を充実させて国へ特区の申請を行われたことは新聞報道でも明らかとされておりました。
加藤市長がダイエーの存続を初めとした中心市街地の再生へ向けて本気になって取り組まれているということは,自分の育ったまちということもあり,ありがたく高く評価をしているところであります。その上で,今回申請された大規模小売店舗立地法の特区についての今後の予定をお伺いいたします。
私は,中心市街地を元気な若者を中心とした商業ゾーンに特化したエリアとして 再生しようとは考えておりません。もちろん,ある一定の商業の集積したゾーンは 必要でありますが,高齢者から若者という多世代が共存し,一緒に交流が図れるまちとして便利で住みやすいという居住性を高めることが先決と考えます。特に,裏通りの路面の段差を解消し,バリアフリー化を促進することにより,高齢者や子育て中の家族が歩きやすく散策しやすいまちとして整備していく必要があると考えますが, 最終的に加藤市長は,中心市街地がどのようなまちになることを描いておられるのか,お伺いいたします。
次は,泉町南地区の再開発の工事についてでありますが,平成18年3月のオープンへ向けて着々と進行しており,北地区についても一体的に再開発を進める予定とのことであります。そもそも泉町は,表通りの商店街のある商業エリアと文化の発信基地である水戸芸術館との複合的なゾーンとして融合を図りネットワークを形成することにより相乗効果が生まれると,市長のブレーンを初めとした識者から期待されていることは御承知のとおりでございます。北地区に南と同じような高層の再開発ビルを建設して壁をつくってしまうことのないよう,芸術館と一体的なゆとりの感じられるエリアとして整備すべきとの声があり,私もそのように考えますが,どのように考えておられるのか,加藤市長の構想をお伺いいたします。
答弁
◎ 市長(加藤浩一君)次に,地域経済の活性化についての御質問にお答えをいたします。
特区を活用した活性化策につきましては,水戸駅から大工町間の国道 50号における道路使用許可取得の円滑化及び簡略化と駐車帯設置等について,商工会議所,商店会連合会と連名で,昨年6月に内閣官房構造改革特区推進室に 提案をしたところでありますが,昨年9月に担当省庁から,現行の規定により対応可能との回答が示されました。
これまで,国,警察,商工会議所,商店会連合会などの関係機関と協議をしてまいりましたが,今後は,現行規定上可能であるというようなことであれば,さらに関係機関と一体的に今後その活用を図っていくための努力をしていきたいと考えております。
また,大規模小売店舗立地法の特区につきましては,去る5月10日に茨城県を申請主体として,水戸黄門さんまちおこし特区として国へ申請をしたところでございます。
本市の中心市街地は,広域的な都市圏域における中心的存在として,本市の発展を牽引するというようなことの重要性を考えたときに,この中心市街地活性化基本計画に基づくまちづくりというものを今後進めていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
この大店立地法の特区というものは,中心市街地の区域内における大規模小売店舗の出店手続の簡素化等を内容とするものであり,空き店舗等への大型店の出店,改装や増床などの迅速な実施が可能となると,こういうことでございますので,今後,特区が認定され次第,積極的にPR活動を展開していきたいと,そういうふうに考えておる次第であります。
ダイエーの問題,旧ユニーの問題,こういうことを抱えておりますので,そういうところに入ってくるような人たちが迅速性,あるいは手続上の簡略性,こういうことに呼応して出てくれば大変ありがたいと思っておるところでございます。
今後とも,第5次総合計画のリーディング・プランにおいて中心市街地交流拠点の形成を位置づけたところでありますので,現在進めております泉町地区における再開発事業を核とした,回遊性を図るための周辺整備を進めてまいりたいと考えておるところであります。
泉町1丁目地区の再開発事業についてでございますが,泉町南北一体開発を基本理念として進めておるところでございます。
南地区については,現在のところ順調に工事が進み,来年の3月に完成をするということに相なります。したがいまして,北地区の事業の着手というものが重要であると認識をいたしております。北地区については,平成15年6月に準備組合が結成され,勉強会や個別ヒアリングを行ってきました。本年度におきましては,事業化検討調査を実施し,事業化に向けた取り組みの推進を図り,早期の都市計画決定を目指してまいりたいと考えております。
議員御指摘のとおり,南北一体的な整備をするということについては,南地区のいわゆる京成さん,そして裏側にある芸術館,こういうものの一体的な開発が事業の成否にかかわる重要なことであると思っておりますので,今後もなお一層それらについて努力をしてまいりたいと,かように考えております。
質問
18番(野村眞実)最後は,教育行政と英会話特区についての質問であります。
ホームページの充実策についてという通告をさせていただきました。
教育委員会のホームページが立ち上げとなり,その充実に努力されているのは評価するところであります。ところが,そのホームページには加藤市長が肝いりで始まった水戸市幼・小・中英会話教育特区の説明がどこにもありません。歴代教育委員を初めとして教育委員会の概要や組織,歩みに始まり,水戸市教育の目標や水戸市教育行政方針,さらには研究情報の中にも全くといっていいほど跡形もないのであり ます。
一方,関連ホームページとして水戸市のホームページとまごころネットという各小中学校のホームページがありますが,こちらを見ても掲載はなく,先ほどの研究情報にある各学校でのモデル事業もあったりなかったりとまちまちでした。私は,むしろ特出しのコーナーを設けて,内容の紹介に始まり現況や課題までをしっかりと掲載すべきではと考えたのでありますが,掲載する予定はあるのか,お伺いいたします。
また,まごころネットの方も,各学校で行っている研究テーマ等の進捗や学校の特徴なども掲載されてはと考えますが,あわせて見解をお尋ねいたします。
特区の進捗とさらなる充実策という質問であります。
過日,群馬県の太田市の清水市長が講演に来訪され,終了後に話す機会を得たのですが,水戸市と同様に太田外国語教育特区を申請し,今年度から事業を開始しております。こちらはというと,市が独自に学校法人を新設し,水戸市のAETに該当するスタッフはすべて有資格者である教育者を常勤採用していて,国語を除く一般教科の授業を英語で行ってもらうとのことで,研究熱心さに感心させられました。
そもそも水戸市の英会話教育特区については,以前からの提唱者でもある村田 進洋議員がその必要性を力説されており,また,江尻議員は問題点を述べられておりますが,1年を経過しての進捗はいかがなものか,課題にあわせ,見解をお伺いいたします。
私は,特区まで申請して始まった事業である以上,中途半端では児童,生徒がむしろ混乱してしまうことを懸念しておる一人であります。かねてから申し上げているように,しっかりと予算づけをして,副読本やビデオを活用した水戸市独自の教材を作成し,それらを活用することにより苦手な教師の方もしっかり対応できるようなシステムの構築が急務と考えるのでありますが,加藤市長の思いが子供たちにつながり,本当に中学を卒業するころには日常英会話が可能となるようなさらなる充実を願いつつ,見解をお伺いいたします。
以上で代表質問を終わりますが,今まで同様,誠意のある御答弁を加藤市長にお願い申し上げまして,第1回の質問を終わります。
答弁
◆ ◎教育長(鯨岡武君) 野村議員の代表質問のうち,教育行政と英会話特区についてお答えします。水戸市教育委員会のホームページにつきましては,広く行政情報の公開を目的に開設し,教育委員会制度を初めさまざまな情報を掲載しております。また,各学校の情報につきましても,個人情報保護の観点から検討した上で公開しております。
今後は,英会話特区に関する情報等を発信するとともに,各学校の英会話の授業等の教育活動につきましても,情報発信に係るガイドラインを整備し,積極的に更新するよう取り組んでまいります。
次に,英会話特区の進捗とさらなる充実策につきましては,意識調査を実施しましたところ,8割以上の児童が英会話の授業を楽しいと回答しました。また,保護者からも英会話の授業を続けてほしいという意見が多数聞かれるなど,興味関心の高まりが見られました。
本年度は,英語指導助手を31名に増員し,全市立幼稚園,小学校,中学校で英会話教育を実施し,市立保育所にも定期的に英語指導助手を派遣できるよう計画を進めております。
これらの取り組みについては,教育委員会のホームページにも掲載し,実施 状況や成果を広く市民に広報していけるよう取り組んでまいります。